2003年4月改訂




◇体 裁 B5判 約220頁
◇税込価格 7,140円(本体6,800円+税)



おすすめ
 優れた光デバイスを作るには、当然その機能をつかさどるキーパーツ部分の設計が非常に重要となります。 優れた設計なくして競争力のある製品は生まれません。ところが、レンズ設計に代表されるように、その設計は これまで設計者の経験や勘に頼ることが多く、ますます競争の激化する現代においては、製品開発にスピード アップが求められるなど、優れた設計とその効率化が非常に大きな課題となっています。
 これに対し、最近では各種光設計用の様々なシミュレーションソフトが発売され、使用されるようになって来ました。 しかしながら、いざソフトを買ってみたものの、どうも上手く使えないといったトラブルも良く耳にします。
 シミュレーションソフトを使うにしても、光設計の基礎と実践方法を理解していなければなりません。本書では、 全体をレンズ、光デバイス用光結合系、照明系、光学薄膜、光導波路に分け、これらにおける設計の 基礎から実際までを分かりやすく、かつ実践的に解説するとともに、その中でシミュレーションソフトをどのように活用 して行くか、そのコツや注意点等を含め、各分野の第一線で活躍中の方々に解説していただきました。
 今回の改訂にあたっては、内容の全面的な見直しを行ない、各章細部の説明を最近の状況やより詳細な説明により 充実させました。例えば、最新のレンズ設計における発展や最近のGRIN応用展開、回折レンズのDVDプレーヤ等へ の応用、照明系の設計における表面の拡散反射特性、反射防止膜設計コンテスト結果を通してみた光学薄膜 設計の実例、光学フィルターの新しい自動設計法などに関する解説を新たに追加しました。
 通信を始め、メモリ、ディスプレイ、プリンタ、センサ等、幅広い分野へ応用されている光デバイス。これら光デバイスの 研究・開発から製造に関わる幅広い方々にとって必携の書である本書のご購入を、この機会に是非お勧め申し上げます。


内容目次
■最近のレンズ設計とその基礎
◇レンズ系の応用分野
◇レンズ系の仕様と評価
◇レンズ設計のプロセスと最適化
◇ズームレンズ
◇非球面の適用
◇新しい素子技術
 ・屈折率分布型媒質(GRIN)
 ・回折型光学素子(DOE)
◇新規なレンズ構成技術
 ・偏心光学系の応用
 ・照明光学系の設計
 ・近接場光の応用
◇最近数年間の光設計の発展
 ・デジタルカメラ(DSC)用レンズ
 ・フィルムカメラ用レンズ
 ・携帯電話用カメラレンズ
 ・プロジェクター用光学系
 ・レーザープリンタ用光学系
 ・光ディスク用光学系
 ・肉眼視光学系
 ・要素技術の発展

■均質レンズ設計
◇レンズ系の概要
 ・レンズの構成
 ・レンズ系の基本仕様
   物体距離または物像間距離(共役距離)
   焦点 距離または倍率(近軸量)
   Fナンバーまたは 開口数(NA)
   物体高、入射傾角(画角)、像高
   開口絞り、瞳(入射瞳、射出瞳)
   光質(波長の種類)
 ・レンズ系の性能評価
   収差係数
   光線収差
   スポットダイヤグラム(SPOT)
   波面収差
   点像の波動光学的強度分布
   MTF
   色収差について
◇均質レンズの設計
 ・レンズ設計の概要
 ・レンズデータの作成
   構成要素
   非球面係数
   ズームレンズの場合
   有効径
   有効径と面間隔
◇最適化の手法
 ・レンズファイル
   変数の設定
   ズームレンズの場合
   非球面係数
   色収差補正と硝材マップの活用
 ・オートファイル
   補正対象(近軸量と収差)    境界条件
   目標値
   コントロールモード(最適化に偉力が大)
   ウェイト
   作成上の留意点
 ・最適化
   最適化のプロセス
   設定収差の変更
   ズームレンズの最適化について
   ファイルの登録

■不均質レンズ設計
◇GRINレンズを用いたレンズ設計
 ・レンズ設計に用いられるGRINレンズ
 ・Axial GRIN
 ・Radial GRIN
 ・GRINレンズ内での光線追跡
 ・GRINレンズ設計最近の動向
 ・GRINレンズを用いたレンズ設計
 ・Radial GRINの設計手法
   準等価ガラスを用いた設計手法
   固有係数を用いたズームレンズの設計手法
◇GRIN設計におけるシミュレーションソフトの活用
 ・GRIN設計のスタートデータ
 ・GRIN最適化シミュレーション
 ・GRINを含む光学系の評価

■回折レンズの設計
◇回折素子の作用
◇回折素子の光線追跡手法
 ・位相関数法
   概説
   設計例
   位相関数法のためのプログラムの変更点
 ・高屈折率法
   概説
   設計例
   高屈折率法を使う際の問題点
◇実際のレンズ形状への変換
◇収差補正上その他の注意点

■光デバイス用光結合系の設計
◇ガウシァンビーム
◇光線行列と像変換
 ・レンズの構成要素の光線行列
 ・各種レンズの光線行列
 ・像変換の公式
◇ガウシァンビームの結合
 ・0次のガウシァンビームの結合
◇レンズの結合特性

■照明系の設計
◇照明系設計ソフトとは
◇照明系評価ソフトの分類
◇光源の条件設定
◇照明系評価の時間的経済性について
 ・計算精度
 ・実際の統計誤差と平滑化
◇モンテカルロ法について
 ・モンテカルロ法とは
 ・モンテカルロ法の照明計算への応用
◇表面の拡散反射特性・BRDF
 ・その概念
 ・拡散面の表現について

■光学薄膜の設計法および光学薄膜材料特性
◇設計の現状
◇光学設計理論の概要
 ・マトリクス法
◇光学薄膜材料特性

■光学薄膜の等価膜理論と自動設計法
◇等価膜理論
 ・従来のAR設計理論
 ・等価膜理論
◇自動設計
 ・性能指数関数による最適化を用いた従来の自動設計法
 ・針状(Needle-like)屈折率層を用いた自動設計法
◇AR設計コンテスト

■光学薄膜応用のための基礎理論と解析ソフトウェア
◇マトリクス法
 ・透明薄膜への応用
   分光特性および光学モニターの光量変化
   基板上の膜厚nd=λ0/4およびλ0/2の薄膜
 ・吸収薄膜への応用
◇透明および吸収基板の光学定数測定
 ・透明基板の屈折率測定
   片面マット基板の反射率から
   両面研磨基板の反射率から
   両面研磨基板の透過率から
 ・吸収のある基板の光学定数測定
   解析ための基礎
   消衰係数kの解析
   屈折率nの解析
   解析例
◇薄膜の光学定数測定
 ・大気中の光学定数測定の基礎理論と実際
   基礎理論
   実際の測定上の問題
 ・真空中の光学定数測定−光学モニターによる
   片面マット基板に成膜した場合(反射型)
   両面研磨基板に成膜した場合(反射型)
   両面研磨基板に成膜した場合(透過型)
◇基板および薄膜の波長分散
 ・波長分散式
 ・波長分散計算例-1
 ・波長分散計算例-2

■光学フィルター設計のポイント設計例
◇反射防止膜
 ・広帯域低反射防止膜蒸着材料    設計例
   基板の吸収
 ・組合せレンズ系
 ・光ファイバー端面への反射防止膜
◇反射増加膜
◇レーザーミラー
◇エッジフィルター
◇偏光ビームスプリッター
   基板への光の入射角度θ0と膜面への入射角度θiの関係
   狭帯域PBSの設計例
   広帯域PBS/位相
◇無偏光ビームスプリッター
   プレート型NPBS
   直角プリズム型NPBS
◇バンドパスフィルター
◇新しい自動設計法
 ・Synthesis
 ・Refine

■屈折率傾斜膜とRugate Filterへの応用
◇Rugate Filterとは
◇Rugate Filterの設計例
 ・反射防止膜(AR)系
 ・阻止フィルターおよびマイナスフィルター
 ・偏光ビームスプリッター
◇Rugate Filterの作製例

■光導波路の2次元断面解析
◇2次元断面解析法の種類と特徴
◇マクスウェルの方程式と波動方程式計
 ・ベクトル波動方程式
 ・セミベクトル波動方程式
   擬似TEモード
   擬似TMモード
 ・スカラー波動方程式
 ・解析ソフトを使用する上での注意
◇解析的手法
 ・等価屈折率法
 ・マーカティリの方法
   Expqモード
   Eypqモード
 ・解析ソフトを使用する上での注意
◇数値解析的手法
 ・有限要素法
   ガラーキン法
   スカラー有限要素法
   セミベクトル有限要素法とベクトル有限要素法
 ・有限差分法
   擬似TEモード
   擬似TMモード
   スカラーモード
 ・解析ソフトを使用する上での注意

■光導波路のビーム伝搬解析
◇ビーム伝搬解析法の種類と特徴
◇ビーム伝搬法
 ・FFTビーム伝搬法
   フレネル波動方程式
   FFT-BPMとしての定式化
 ・有限差分ビーム伝搬法
   波動方程式
   FD-BPMとしての定式化
   透明境界条件
   パデ近似演算子による広角解析
 ・解析ソフトを使用する上での注意
◇有限差分時間領域法
 ・電磁界の離散化
 ・安定条件
 ・吸収境界条件
 ・解析ソフト使用上の注意


執筆陣
牛山 善太 (株式会社タイコ)
小倉 繁太郎 (神戸芸術工科大学)
河野 健治 (アンリツ株式会社)
小檜山 光信 (株式会社テックウェーブ)
唐   騏 (株式会社オプトラン)
橋村 淳司 (ミノルタ株式会社)
早水 良定 (早水光学設計)
丸山 晃一 (ペンタックス株式会社)
宮前 博 (コニカ株式会社)
五十音順、敬称略、所属は執筆当時