第6回 スケジュール

午前 (9:30~12:30)

各種光学系(1)顕微鏡(超解像技術)

(株)ニコン 光学設計部 部長
大内 由美子 氏

 光学顕微鏡の分解能は光の回折限界で規定されてきたが、近年になり、蛍光顕微鏡の分野では回折限界を破る超解像技術が提案され、実用化が広まってきた。超解像顕微技術を使って、医学研究分野で新しい知見の発掘に役立てられ始めている。
 本講演では、構造化照明顕微鏡、ローカリゼーション顕微鏡、STED顕微鏡などの超解像顕微技術について解説し、それぞれの手法について原理及び設計技術について紹介する。

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午後 (13:30~16:30)

各種光学系(2)VR/AR用HMDの現状と未来

奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授
清川 清 氏

 近年さまざまなヘッドマウントディスプレイ(HMD)が登場しています。ウェアラブル用途のものから拡張現実(AR)用途のもの、バーチャルリアリティ用途のものまで多種多様です。こうしたHMDにはどのような性能が求められ、現在の技術はどこまで進んでいるのでしょうか。また、研究者たちはどのような未来のHMDを思い描いているのでしょうか。本講演では、急速に発展するHMDについて、基礎から最新の研究事例、今後の展望までをわかりやすく解説します。
 具体的には、まずHMDの歴史や分類、また人の視覚機能の概要を押さえ、代表的なHMDの光学系と用途ごとの要件について述べます。また、広視野・高精細化、奥行き手がかりの提示、遅延の低減、遮蔽の表現などに関する様々な最新の研究事例を紹介します。さらに、光学歪みの校正、色調の校正、眼球位置の校正などの技術についても紹介します。
 これからのHMD技術に関しては、視覚情報に留まらないマルチモダリティやセンシングなどの幅広い話題をとりあげ、視知覚の困りごとを矯正してくれるHMDや人間拡張などの応用を睨んだ新しいHMDのあり方について提言します。

研究室のHP:https://carelab.info/ja/

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