レーザー

2016年11月15日(火) 09:30-12:25  科学技術館 6F 第三会議室
【LA-1 コース】 注目の最新レーザー技術


捩じられた光とその応用 <特殊モードで発振する短パルスレーザーとその応用>

千葉大学 尾松 孝茂
 近年、光渦やベクトルビームやベッセルビーム、さらには、エアリービームなどの特殊な波面を有するレーザーの研究が活発になっている。従来のレーザーにはない軌道角運動量や縦電場や非回折や自己再生効果と言ったユニークな性質を有するこれらの特殊ビームは、レーザー加工に新しい息吹をもたらしている。例えば、螺旋型表面加工やニードル型表面加工、超解像加工、さらには、アスペクト比の大きなスルーホール加工など新しい価値観を持つ多様な微細構造をレーザー照射だけで加工にする。
 本講演では、レーザー加工の標準光源である超短パルスレーザーやナノ秒レーザーなどのパルスレーザーの発振原理と最近のレーザー開発の動向に触れる。特にグラフェンをはじめとする二次元材料の過飽和吸収特性を用いたパルス発生法を紹介する。さらに、特殊ビームの発生法や波長変換法や応用例について概説するとともに特殊ビームによるレーザー加工の将来展望についても触れる。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す))/中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)

レーザー励起テラヘルツ光源

名古屋大学 川瀬 晃道
 今日のテラヘルツ波工学分野において高出力かつ広帯域な発生素子が求められている。フェムト秒レーザーを用いたTHz波の代表的な発生方法として光伝導アンテナを用いた方法が挙げられる。しかしながら、光伝導アンテナは励起光強度を大きくするとTHz波の出力が飽和する、光伝導アンテナが壊れるなどの問題があり、高出力化を望むことが難しい。一方、非線形光学結晶を用いた場合、より高強度な励起光を使用でき、高効率なTHz波発生方法を用いることで、高出力、広帯域にTHz波を発生させることが可能である。
 そこで、まず我々は、LiNbO3の非線形光導波路を用いたチェレンコフ位相整合方式によるTHz波発生を行った。厚さ数umの非線形光導波路内に励起光を集光することで、深さ方向のテラヘルツ波の位相不整合の解消、結晶内でのテラヘルツ波吸収ロスの軽減、励起光のパワー密度の向上を得て、光伝導アンテナ比3桁増の高出力、かつ7THzまでの広帯域なTHz波の発生を実現した。
 次いで我々は、理研と共同で光注入型THz波パラメトリック発生及び検出を用いたテラヘルツ分光/イメージングシステムの大幅な高出力化と高感度化に成功し、50kWの出力および100dBの高ダイナミックレンジを得た。光注入型THz波パラメトリック発生器はTDSと根本的に発生原理が異なり、単一波長かつ広帯域波長可変(0.5-5THz)で、パルス幅100psecのフーリエ限界に近い狭線幅を有するユニークな光源である。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

量子ドットレーザー ~ナノワイヤ量子ドットレーザーを中心にして~

東京大学 舘林 潤
 近年半導体レーザーの小型化及び低消費電力化の観点から、微小半導体レーザー(ナノレーザーと呼ばれる)が注目を集めている。中でもナノワイヤレーザーはナノワイヤと呼ばれる微細細線構造を用いたナノレーザーであり、従来の半導体レーザーと同じデバイス物理(ファブリ・ペロー共振モード)で動作することから半導体レーザーの純粋な小型化が可能である。ナノワイヤレーザーの高性能化には活性層として量子ナノ構造を導入することは必須であり、その中でも量子ドットは究極の利得媒質として非常に有用である。
 本講演ではナノワイヤに量子ドットを埋め込んだナノワイヤ量子ドットレーザーを中心に、講演者のグループの最近の研究成果を紹介する。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す))/中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)
受講料(1コース/税込)
一般 出展社・協賛団体会員 定期購読者 新規定期購読同時申込 シニアクラブ 学生
¥13,000 ¥10,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥3,000

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2016年11月15日(火) 13:10-16:05  科学技術館 6F 第三会議室
【LA-2 コース】 自動車産業の未来を創るレーザー技術


自動車産業に適用されるレーザー加工

トルンプ(株) 中村 強
レーザーは高エネルギービームを極小から極大まで様々な大きさに高精度かつ高安定に制御し照射することが可能で、従来では不可能だった加工が可能になるばかりではなく、近年では低価格化とエネルギー効率の改善により多くの工程で従来工法からレーザー加工に代わってきている。本セミナーでは様々なレーザーの種類と特徴および適用例をご紹介するとともに、自動車産業への適用が期待されるレーザー加工についてご紹介する。レーザーは高安定かつ高精度に制御されたエネルギービームを加工物に照射し溶接、切断、表面改質、アブレーションなどの加工を行うことが可能である。レーザー溶接は高速、局所加熱、低ひずみなどの特徴を有し自動車製造工程への適用が有望視されていたが、近年の低価格化、小型化、高エネルギー効率化により従来のアーク溶接や抵抗溶接に置き換わる事例が急速に増えている。レーザー切断に関しては近年の超高張力鋼板の使用拡大に伴いレーザーによる加工が急増している。その他、焼き入れ・焼きなましや表面層のはく離など特殊な加工への適用にも使用される事例が増えている。従来はレーザーの特性を生かし他工法では難しい加工への適用が進められていたが、近年では電気的な制御性の良さから様々なセンサーとの組み合わせによる加工の自動化やメンテナンスの高度化が進められている。本セミナーではこれらの事例をトルンプの製品事例からご紹介する。
難易度:一般的(高校程度、一般論)

自動運転車の開発動向と光学センサにおける課題

先進モビリティ(株) 青木 啓二
 現在、安全・安心で快適な運転を目指して、自動運転の研究開発が進められている。
 既に実用化されている安全運転支援システムとことなり、極めて高いシステムの安全性や信頼性に加えて目的地までの走行ルート計画生成や実車周辺に存在する障害物の認識や危険判断などの高度な運転制御機能等が求められる。
 これらの自動運転機能を実現するためには既存技術の複合的な利用に加えて、新たな技術開発が必要となる。
例えば、交差点における複雑な交通環境において、歩行者や2輪車等と電柱やガードレール等の路側構造物を正確に識別すると伴に移動物体の微小な動きを検出して予測される危険を回避するための高分解能な3次元レーザレンジセンサや雨天時、西日・薄暮時、夜間に加え、トンネルや橋梁下等照度変化が激しい場所等においても正確な走行ルートを認識するための画像センサが必要となる。
 本講演では現在開発が行われている自動運転車にとってキー技術における開発動向について紹介するとともに実現のための技術課題について考察する。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

自動車搭載レーザー照明・ディスプレイ技術

大阪大学 山本 和久
 見せるレーザー光としてのディスプレイへの実用展開はレーザーの発明以来の夢であった。民生用レーザーTVに続いて、超小型の携帯プロジェクタ、高輝度データプロジェクタ、ヘッドアップディスプレイが商品化、その波及効果はレーザー照明分野へと拡がりレーザーヘッドライトが実用化された。極めて広い色再現範囲を持つだけでなく、超小型および高輝度・高効率化により超低消費電力化もねらえるという特徴もあり商品化が急加速している。
 ここでは、レーザー照明・ディスプレイについて、その構成、特徴、課題、応用を解説する。特に応用ではレーザーヘッドライトやレーザーヘッドアップディスプレイなどの自動車搭載技術に焦点を当てる。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)
受講料(1コース/税込)
一般 出展社・協賛団体会員 定期購読者 新規定期購読同時申込 シニアクラブ 学生
¥13,000 ¥10,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥3,000

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2016年11月16日(水) 09:30-12:25  科学技術館 6F 第三会議室
【LA-3 コース】 レーザー応用技術の基礎


レーザー発振の基礎

公益財団法人レーザー技術総合研究所 藤田 雅之
 1960年にルビーレーザーが発明されて半世紀以上が経ち、様々なレーザー発振器が開発されてきました。
 本講演では、レーザー発振の原理(レーザー光の作り方)やパルス光の発生方法を平易に解説すると共に、各種レーザー(固体/液体/気体/自由電子、赤外/可視/紫外、ロッド型/ディスク型/ファイバー型、連続波/パルス/超短パルス、等々)の特徴を比較し、どのような分野が利用されているのかを紹介していきます。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

非線形光学の基礎

大阪大学 吉村 政志
 近赤外レーザー光から紫外光や中赤外光、テラヘルツ電磁波などを発生させる素子として、非線形光学結晶が幅広く用いられています。
 本講演では材料開発者の視点で、非線形光学の基礎から結晶までを、最新情報を交えて詳しく解説します。特に、基礎の部分は屈折率の分散、異方性、複屈折や、非線形分極、実効非線形光学定数、位相整合(2倍波発生、和周波発生、3倍波発生)、2倍波の変換効率の具体例、各種許容幅、擬似位相整合といったトピックスを、具体的な計算方法などを交えて紹介します。また、紫外光波長変換、テラヘルツ波発生などに利用される結晶について、具体的な育成技術や光学特性などを解説しながら紹介します。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

ファイバーレーザー応用技術の基礎

名古屋大学 西澤 典彦
 ファイバレーザーは、増幅媒質や共振器が光ファイバで構成されたレーザーで、空間的にずれる要素が無く、電源を入れるだけで容易に発振し、優れた空間的なビーム特性や安定性を得ることができる。また、放熱効率や励起効率に優れ、最も高い出力が得られるレーザーにもなってきた。
 本講演では、ファイバレーザーの基礎から、超短パルスファイバレーザーを中心とした最近の進展、更に高機能な超短パルスファイバレーザーの開発と、光周波数コムや光断層計測への応用展開について、基礎的な面を中心に概説する。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)/中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)
受講料(1コース/税込)
一般 出展社・協賛団体会員 定期購読者 新規定期購読同時申込 シニアクラブ 学生
¥13,000 ¥10,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥3,000

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