┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2012/8/8 Vol.4 ━
┃☆ OPTRONICSメールマガジン ☆
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※ NASA火星探査機「Curiosity」着陸に成功!
※ 今週の光技術動画サイト OPTO.TV の「見どころ」
※ OPTRONICS Twitterのつぶやき「星条旗よ永遠なれ」
※ 今週のコラム「サメが人間を救う?」
※ 月刊OPTRONICS 8月号が刊行
 特集「X線自由電子レーザーと注目の応用」
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NASA火星探査機「Curiosity」着陸に成功!
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 8月6日,NASAの無人火星探査機「Curiosity」が,大気圏突入から着陸まで
の「恐怖の7分間」を無事にこなし,およそ9か月の旅を経てついに火星の大
地に到着しました。この「Curiosity」は1t近い重量があるそうで,大気の薄
い火星ではパラシュートだけでは十分に減速すことができず,着陸間際に着陸
船が「Curiosity」を吊り下げたまま逆噴射でブレーキをかけ,軟着陸を見事
に成し遂げたそうです。

 ところでこの「Curiosity」,多様な光学機器を積み込んでいます。全部で
17あるカメラは外周の映像を捉えるだけでなく,自律走行の際に目の役割も果
たします。また赤外レーザを備えており,岩石に照射して気化したプラズマを
観測し,構成する元素を特定するそうです。その他にも光を応用した観測機器
が多数積まれており,2年にわたって生物が火星にいた痕跡や水の有無を探り
ます。

 これらの観測機器や動力用の電源はどう賄われているのでしょうか。宇宙探
査機の電源ということで私は太陽電池を想像していましたが,今回は原子力電
池が使用されています。放射性同位体から放出される放射線のエネルギーを電
気エネルギーに変換するこの電池によって,日照に制約を受けることなく,長
期にわたる活動ができるそうです。

 こちらの日本火星協会のブログに「Curiosity」が搭載する観測機器につい
て詳しい説明がありましたのでご紹介します。
http://www.optronics.co.jp/opt-tv_mag/120808/curiosity.html
(公式HPではありませんので,正確な内容は各項目にリンクされているNASA
のHPをご確認ください)

 一説には,地球の生命体は火星からもたらされたとも言われています。果た
して新たな発見はあるのでしょうか。その成果が期待されます。
 なお「Curiosity」の詳細や火星からの最新映像はNASAのサイト
http://www.nasa.gov/mission_pages/msl/index.html
でご覧になることができます。

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【今週の光技術動画サイト OPTO.TV の「見どころ」】
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   本日は短めの動画を2本ご紹介します。まずは産総研が新たに開発した,印
刷と射出成型を用いたMEMS製造法です。従来の半導体プロセスに頼ることなく,
安価にMEMSを量産することができます。ここでは試作した照明器具向け配光MEMS
デバイスを紹介しています。この技術を用いることで,新たな業種がMEMS製
造に参入することや,これまでMEMSとは縁がなかった製品でMEMSを用いること
が考えられるといいます。

http://www.optronics.co.jp/opt-tv_mag/120808/mems.html

 もう一本は,同じく産総研が製造技術を開発した,ナノ構造体による光学素
子です。レーザ熱リソグラフィにより,100nmのナノ構造体を従来より100倍高
速で描画できます。この技術により,反射防止等のナノ構造体が安価に実現し,
産業応用が広がるとしています。

http://www.optronics.co.jp/opt-tv_mag/120808/nano.html

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【OPTRONICS Twitterのつぶやき「星条旗よ永遠なれ」】
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(7月31日のつぶやきより)
 米の月探査機が,アポロ宇宙船が月面に残した星条旗の影を捉えました。
http://www.hq.nasa.gov/alsj/ApolloFlags-Condition.html
40年以上の間,強烈な紫外線や温度変化にさらされた旗は,とっくに崩れ去っ
たものと考えられていたそうです。その影の変化から存在が確かめられた星条
旗,実物を見てみたいですね!
https://twitter.com/optronics/status/230489795435061248

 アポロ計画に関しては捏造説(実はアポロは月に行っておらず,アメリカが
プロパガンダを目的としてすべて地上で撮影したという説)がテレビでまこと
しやかに紹介されるなど,一時はなんだか都市伝説のような扱いを受けていま
したが,ここまで明瞭な証拠が登場してはこのトンデモ説も形無しでしょう。

 月面の星条旗は当時5ドル50セントのナイロン製だそうです。果たして50個
の星は旗の上でまだ輝いているのでしょうか。その答えは再び人類が月を訪れ
るときに明らかになるかもしれません。

 静まり返った月面にぽつねんとたたずむ色あせた星条旗。なんだかスタン
リー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」を思わせる,シュールな光景では
ありませんか。

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【今週のコラム「サメが人間を救う?」】
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 夏本番でマリンスポーツも真っ盛りですね。くれぐれも事故には注意してく
ださい。
 気をつけて遊べば楽しい海ですが,脅威の一つには鮫の存在もあります。昔,
映画「ジョーズ」を観て海で泳ぐのが怖くなったのを覚えています。鮫と言え
ば最近,自然界からヒントを得た高性能材料の研究を取り上げ,その一つに鮫
肌を医療に活かせるかもしれないといった番組を観ました。

 鮫の先祖は恐竜よりも先に誕生していて,海で最も繁栄できたのは,鋭い歯
と独特の肌のおかげでもあるそうです。というのも鮫のウロコは素早く泳げ,
獲物に気づかれずに近づけるだけでなく,藻の発生も防いでいるらしいのです。

 そこで研究チームが鮫のウロコ模様のフィルムを作成,比較として同じ素材
で表面の滑らかなフィルムと両方に細菌を付けて24時間培養。結果は滑らかな
表面のフィルムには菌が大発生していたのに,鮫肌状のフィルムには溝のとこ
ろどころに菌が見えるだけでした。素材は同じなのに形状の違いだけでの結果
に驚きました。

 考案した博士は色々な形状を試したようですが,抗菌作用が見られるのは鮫
肌状のフィルムだけだそうです。すでに病院でドアやベッドの手すりなど手の
よく触れる場所に試用されているようですが,今後研究が進めば脅威である鮫
が人間を助けてくれる日も近いかもしれません。

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月刊OPTRONICS 8月号が刊行 特集「X線自由電子レーザーと注目の応用」
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 月刊OPTRONICS 8月号が刊行されました。今回の特集は「X線自由電子レー
ザーと注目の応用」です。2009年,スタンフォード大学で世界で初めて実現し
た「X線自由電子レーザー」(XFEL)の発振から遅れること2年,わが国でも発
振に成功しており,応用研究が期待されています。

 「夢の光」とも称されるXFEL。本特集ではXFEL研究の現状から新物質の創成,
バイオ,光化学への応用,そして日本が誇るXFEL発振施設「SACLA」の紹介ま
で,最先端の研究者から寄稿していただいています。是非月刊OPTRONICS 8月
号をお手に取って,最新のXFEL技術と応用に触れてみてください!
http://www.optronics.co.jp/magazine/opt.php

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