レーザー

2017年04月20日(木) 09:30-12:25
【-1 レーザー市場 ~加工機、車載用、照明~


自動運転におけるレーザースキャナーの可能性と将来展望

株式会社矢野経済研究所 池山 智也
 ADAS(先進運転支援システム)の標準化が日米欧で進み、高級車を中心にLV2(部分的自動運転)の市場投入も始まっている。2020年に向けてLV3(条件付自動運転)の開発も活発化しており、レーザースキャナーの注目度も増している。
 本講演では自動運転システムの開発状況、各種周辺検知センサ(ミリ波レーダやカメラ、超音波)などの最新動向を交えながら、自動運転におけるレーザースキャナーの可能性を解説する
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

レーザー照明・ディスプレイの市場動向と新たな展開

NPO法人光科学アライアンス 石野 正人
 GaN系半導体技術の進歩により高効率・大出力の青色半導体レーザーが量産され、蛍光体変換型高輝度レーザープロジェクタの普及が加速するだけではなく、レーザーヘッドライト等のレーザー照明も実用されだした。さらに近年緑色半導体レーザーも実用化され、赤色含めたRGBの可視光半導体レーザーが出そろったことにより、RGB三色の可視光半導体レーザーを用いたシネマ用プロジェクタ、ロボットにも搭載され始めた携帯用ピコプロジェクター、さらにはヘッドマウントディスプレイ(HMD)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)等様々な応用機器が実用化されてきた。
 本講演では、レーザー学会レーザー照明・ディスプレイ専門委員会、さらに可視光半導体レーザー応用コンソーシアム専門委員会での討議内容ベースに、2040年に向けてのレーザー照明・ディスプレイ応用機器の市場予測および新たな展開を中心に紹介する。携帯型プロジェクタおよび携帯機器内蔵化、HMDおよびHUD、業務用・シネマ用・ホームプロジェクタ、レーザーTV、レーザー搭載ロボット、車載ヘッドランプやレーザー照明、植物工場等の各種応用分野でのレーザー機器のグローバル市場予測としては2040年には最大90兆円にも達する見込みである。今後新たな展開としては、次世代ディスプレイ・照明だけでなく、1次産業や医療応用だけでなく、機能融合による新たな産業分野の創造も期待できる。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

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2017年04月20日(木) 13:10-16:05
【-2 3Dプリンター ~市場動向、金属光造形、微細加工~


AM技術(3Dプリンター)とその最新動向

株式会社アスペクト 早野 誠治
 米国オバマ大統領の2013年の一般教書演説で3Dプリンターとして知られるようになったAM(Additive Manufacturing)技術は、最近ドイツが提唱するIndustry 4.0の中でマスカスタマイゼーションを担う技術としても注目されている。講演は、まず7種類に分割されるAM技術の概要を解説する。そして、AM技術のユーザーでの応用事例に関して紹介し、AM装置を取り巻く環境や市場、AM技術の課題についても解説する。最後に日本でのAM技術の歴史や日本政府の対応に関しても解説する。
 講演のアジェンダは、以下の通りである。
 1.3Dプリンターって何?
 2.AM技術の応用と用途
 3.AM技術と装置の動向
 4.AM技術を取り巻く環境と市場動向
 5.AM技術を整理してみると
難易度:一般的(高校程度、一般論)

金属光造形複合加工法による金型製造

九州工業大学 楢原 弘之
 近年、3Dプリンターの産業応用として、金属材料による3次元造形への関心が高まっています。
 金属3Dプリンターを使用した難削材料や複雑形状の部品を製造する研究は、現在、盛んに世界中で取り組まれているところです。日本においては、金型製造に特化した金属3Dプリンターが製品化されているので、以前から金型への応用研究が進められています。
 この講演では、金型製造に特化した金属3Dプリンター(金属光造形複合加工法)の特長と、金属3Dプリンターによる金型製造ならではの特長を生かした幾つかの応用について解説します。3次元冷却管の採用によりハイサイクル成形が実現される事や、通気性構造の導入により、ガスの発生し易い成形材料に対して、成形不良の低減効果が確認されています。
 これらの金属3Dプリンターによる金型製造の効果について、基礎的な実験結果を踏まえて、初心者にもわかるように解説していきます。また、通気性金型について成形不良低減効果のみならず、電力削減効果について調査した結果も説明する予定です。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

超高精細3Dプリンターによる微細構造加工 -樹脂、セラミックスを中心に-

横浜国立大学 丸尾 昭二
 光造形法は、透明で高精度な3Dモデルが得られる3Dプリンターとして幅広く利用されている。現在、市販されている光造形装置には、100cm程度の工業製品を作製する大型機から、数cm程度の高精細3Dモデルを作製する中型機、さらには、サブマイクロメートル加工線幅で微細構造を作製できるマイクロ造形装置などがる。このようにマルチスケールで高精度な3D造形が可能な光造形法であるが、精密部品や歯科応用に適した1μm程度の加工線幅を有する実用レベルの造形装置が未開発である。また、使用材料が光硬化性樹脂材料に限定されることから、用途も制限されている。
 そこで、我々は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)において、1μm程度の加工線幅を包含し、サブ100nmから数100μmまでの幅広い加工線幅を提供可能な「超3D造形技術プラットフォーム」を開発している。さらに、光造形の適用材料を拡張するために、独自の3Dマイクロ鋳型技術を駆使して、樹脂のみならず、バイオセラミックス、圧電セラミックスなど用いた機能部品の創製も行っている。
 本講演では、マイクロ光造形法に関する最新動向と応用事例(微小光学部品、ラボオンチップ、医療用ニードルアレイなど)について紹介し、我々が推進しているSIPの研究成果を詳しく述べる。さらに、産学官連携組織「超3D造形ものづくりネットワーク」によるオープン・イノベーションの実践例として、ナノインプリント技術と3Dプリンターを融合したマイクロ流体チップ作製などの研究事例も紹介する。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

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2017年04月21日(金) 09:30-12:25
【-3 レーザー入門(1) ~レーザーとは何か?~


レーザーを理解するための基礎

創価大学 窪寺 昌一
 初心者にもわかるようにレーザーの基礎を解説します。レーザーを実現するための要素技術である、光を閉じ込め、自在に制御するための「光共振器」、色々な光(波長)を発生させるための「レーザー媒質」、光を発生させるためにレーザー媒質にどのようにエネルギーを与えるかの「励起」の3点を中心に講演を進めます。
 市場には各種レーザーがあふれています。おのおのの出力、形状、重量、価格等には大きな差異が見られますが、根本的な動作原理は皆上記の3点に集約されます。これらレーザーの基本となる動作原理を上記の要素技術に基づきなるべく平易に(数式を用いずに)説明する予定です。
 実践的な理解を得るために各種レーザーのカタログを紹介し、その数値、内容の読み方についても解説する予定です。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

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2017年04月21日(金) 13:10-16:05
【-4 レーザー入門(2) ~レーザー光とは何か?~


レーザー光学の基礎

国立研究開発法人 科学技術振興機構 黒澤 宏
 レーザーとは、役に立つ新しい光とそれを作る機械のことです。レーザーを理解するためには、難しい「量子力学」の知識が必要になります。しかしながら、そこから出てくるレーザー光は、理想的な波としての性質を持ち、簡単な光の理論でよく記述できます。もう一度、原点に戻って電磁波としての光について勉強し、波としての特徴である「重ね合わせ」、その結果として表れる回折、干渉、屈折、反射について説明します。また、異なる周波数を持つ多数の波の重ね合わせた結果、パルス光ができあがります。
 光の波長(周波数)を変えるには「非線形光学効果」が必要になります。これは光で光をコントロールする技術です。簡単な非線形光学についてお話しします。外部から電圧をかけて物質の屈折率を変える「電気光学効果」では、物質中を通過するときの光の向きである「偏光」を変化させることができます。電気で光をコントロールする技術です。
 このコースでは、レーザー光を深く理解し、便利に使いこなすために必要な光学基礎から始めて、重ね合わせの原理、干渉、回折、そして物質の表面での反射や屈折、非線形光学についてお話しします。
 光学やレーザーに関する知識や経験のない方から、レーザーについての知識はあるが、原点に戻って再勉強したい方にお勧めです。
難易度:一般的(高校程度、一般論)/入門程度(大学一般教養程度)

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