産業用カメラ
2017年04月19日(水)
13:10-16:05
【-1 】
移動体に使われるカメラとその画像処理
ドローン搭載カメラを用いた3D復元
東京工業大学 奥富 正敏
ドローンから撮影された画像を用いて、地表面や建築物等の3D形状を復元する技術が近年実用化され、今後利用が増大していくものと予想される。
本講演では、そこで使われるコンピュータビジョン・画像処理の技術について概説するとともに、実際に撮影した映像を用いた最新の3D復元結果を紹介する。
本講演では、そこで使われるコンピュータビジョン・画像処理の技術について概説するとともに、実際に撮影した映像を用いた最新の3D復元結果を紹介する。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)
自動運転車の開発動向と光技術に対する期待と課題
先進モビリティ株式会社 青木 啓二
現在、安全・安心で快適な運転を目指して、自動運転の研究開発が進められている。
既に実用化されている安全運転支援システムとことなり、極めて高いシステムの安全性や信頼性に加えて目的地までの走行ルート計画生成や実車周辺に存在する障害物の認識や危険判断などの高度な運転制御機能等が求められる。
これらの自動運転機能を実現するためには既存技術の複合的な利用に加えて、新たな技術開発が必要となる。
例えば、交差点における複雑な交通環境において、歩行者や2輪車等と電柱やガードレール等の路側構造物を正確に識別すると伴に移動物体の微小な動きを検出して予測される危険を回避するための高分解能な3次元レーザレンジセンサや雨天時、西日・薄暮時、夜間に加え、トンネルや橋梁下等照度変化が激しい場所等においても正確な走行ルートを認識するための画像センサが必要となる。
本講演では現在の自動運転車開発動向と自動運転のキー技術である光センサの開発状況について解説する。
既に実用化されている安全運転支援システムとことなり、極めて高いシステムの安全性や信頼性に加えて目的地までの走行ルート計画生成や実車周辺に存在する障害物の認識や危険判断などの高度な運転制御機能等が求められる。
これらの自動運転機能を実現するためには既存技術の複合的な利用に加えて、新たな技術開発が必要となる。
例えば、交差点における複雑な交通環境において、歩行者や2輪車等と電柱やガードレール等の路側構造物を正確に識別すると伴に移動物体の微小な動きを検出して予測される危険を回避するための高分解能な3次元レーザレンジセンサや雨天時、西日・薄暮時、夜間に加え、トンネルや橋梁下等照度変化が激しい場所等においても正確な走行ルートを認識するための画像センサが必要となる。
本講演では現在の自動運転車開発動向と自動運転のキー技術である光センサの開発状況について解説する。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)
ロボットのセンサカメラ - 自動車からロボットまで
ITD Lab株式会社 実吉 敬二
目的地に向かって移動するために必要な情報は、大まかに言うと自分の位置と衝突しないための周囲の情報である。人間はGPSのない時代から、地図と眼だけを頼りに移動してきた。そうであれば自動車やロボットも地図を備え、眼であるカメラからの情報を頼りに目的地に向かって移動できるはずである。
本講演では、これらを実現するための様々な技術、特に人間と同じ原理に基づくリアルタイムステレオカメラについて詳しく説明する。そしてこのステレオカメラを用いて如何にして障害物を見付けたり自分の位置を見付けたりするのかという話をしたい。さらに私が80年代終わりから開発を始め、今ようやく注目を集めている衝突回避自動車について、その開発裏話や自動運転との根本的な違い、自動運転の将来の姿などを、私見を大いに入れながらざっくばらんにお話する。今後のロボット業界や自動車業界を担っていく若い技術者の方々に聴いていただければ幸いである。
本講演では、これらを実現するための様々な技術、特に人間と同じ原理に基づくリアルタイムステレオカメラについて詳しく説明する。そしてこのステレオカメラを用いて如何にして障害物を見付けたり自分の位置を見付けたりするのかという話をしたい。さらに私が80年代終わりから開発を始め、今ようやく注目を集めている衝突回避自動車について、その開発裏話や自動運転との根本的な違い、自動運転の将来の姿などを、私見を大いに入れながらざっくばらんにお話する。今後のロボット業界や自動車業界を担っていく若い技術者の方々に聴いていただければ幸いである。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)
2017年04月21日(金)
09:30-12:25
【-2 】
産業用カメラ・照明の動向
視覚機能としての新しい照明技術 (第22回VISION AWARD 第1位受賞記念講演)
マシンビジョンライティング株式会社 増村 茂樹
昨年11月にドイツで開催されたVISION 2016において、照明技術が、カメラ、センサー、光学機器、画像処理システム等の先進的な画像関連技術の中で、VISION AWARDの第1位を受賞した。
1996年に始まり、昨年で第22回を迎える同賞の歴史の中で、照明技術が選ばれたのは最初のことで、日本企業としてこのVISION AWARDを受賞するのも初めてのこととなった。これまで、画像関連技術の中でも既成の技術と捉えられていた照明技術に、一躍スポットライトが当てられた背景には、どんな理由があるのだろうか。それは、人工知能的手法が脚光を浴びるなかで、画像処理システムの性能を飛躍的に高めることのできる新しい照明技術として、そのアプローチが高く評価されたからである。
照射光の様態に終始する従来の照明技術に対して、機械の視覚機能としての新しい照明技術であるマシンビジョンライティング(Machine Vision Lighting)は、専ら物体光の制御に着目する。物体から返される物体光のエネルギー供給源は、その物体を照射している光エネルギーにあるが、この照射光と物体との相互作用、すなわちその物体の光物性の変化に着目し、その変化を高S/Nで抽出するための最適化設計過程こそが、機械に視覚を与える、事実上の光となっている。
本講演では、この視覚機能としての照明技術の基礎となる考え方とその方法論、最適化設計へのアプローチを分かりやすく解説し、今、話題のVISA(Variable Irradiation Solid Angle)照明を例にとって、その本質を明らかにする。
1996年に始まり、昨年で第22回を迎える同賞の歴史の中で、照明技術が選ばれたのは最初のことで、日本企業としてこのVISION AWARDを受賞するのも初めてのこととなった。これまで、画像関連技術の中でも既成の技術と捉えられていた照明技術に、一躍スポットライトが当てられた背景には、どんな理由があるのだろうか。それは、人工知能的手法が脚光を浴びるなかで、画像処理システムの性能を飛躍的に高めることのできる新しい照明技術として、そのアプローチが高く評価されたからである。
照射光の様態に終始する従来の照明技術に対して、機械の視覚機能としての新しい照明技術であるマシンビジョンライティング(Machine Vision Lighting)は、専ら物体光の制御に着目する。物体から返される物体光のエネルギー供給源は、その物体を照射している光エネルギーにあるが、この照射光と物体との相互作用、すなわちその物体の光物性の変化に着目し、その変化を高S/Nで抽出するための最適化設計過程こそが、機械に視覚を与える、事実上の光となっている。
本講演では、この視覚機能としての照明技術の基礎となる考え方とその方法論、最適化設計へのアプローチを分かりやすく解説し、今、話題のVISA(Variable Irradiation Solid Angle)照明を例にとって、その本質を明らかにする。
難易度:一般的(高校程度、一般論)
マルチアパーチャカメラによる超高感度撮影と要素技術
静岡大学 香川 景一郎
本講演では、カメラ(=レンズ+イメージセンサ)を複数並べたマルチアパーチャカメラを用いた、超高感度・低ノイズカメラの基礎技術について紹介する。近年CMOSイメージセンサの高感度化・低ノイズ化の進展は著しい。しかし、1画素に数個のフォトンが入るかどうかという極めて暗い環境では、イメージセンサのわずかなノイズが画質に大きな影響を与える。また、トランジスタの微細化により、ランダムテレグラフシグナルノイズと呼ばれる非常に大きなノイズが生じることが、CMOSイメージセンサでは問題になっている。
本講演では、複数の要素カメラを用いることで、1つのレンズでは実現不可能な明るさ(例えばF値0.4以下)を実現するとともに、1つの被写体を複数のイメージセンサで捉えている冗長性を利用し、確率的な手法によりイメージセンサの読み出しノイズとフォトンショットノイズを同時に効果的に低減する手法を紹介する。また、マルチアパーチャカメラにより得られる低S/Nの画像群から、ビリーフプロパゲーションを用いた確率的な手法により被写体の3次元距離分布を推定し、視差を除去して1つの鮮明な画像を合成する方法についても述べる。
本講演では、複数の要素カメラを用いることで、1つのレンズでは実現不可能な明るさ(例えばF値0.4以下)を実現するとともに、1つの被写体を複数のイメージセンサで捉えている冗長性を利用し、確率的な手法によりイメージセンサの読み出しノイズとフォトンショットノイズを同時に効果的に低減する手法を紹介する。また、マルチアパーチャカメラにより得られる低S/Nの画像群から、ビリーフプロパゲーションを用いた確率的な手法により被写体の3次元距離分布を推定し、視差を除去して1つの鮮明な画像を合成する方法についても述べる。
難易度:中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)
医療用3Dカメラ
エフエーシステムエンジニアリング株式会社 中村 康則
近年、3D映像技術が医療現場で急速に進展してきており、様々な局面で3D映像を利用することができるようになってきた。展示会や学術講演会などでも、手術映像に対する再現性が高い3D映像を使用する場面が増えてきている。
通常、立体映像は、従来の平面映像と同様に扱えるサイドバイサイドの映像信号、または左眼・右眼信号(以下LR LRストリームの映像信号)を使った2視差立体表示方式による表示が行われる。表示面に映し出したLR映像は、スクリーン立体メガネで観察することにより立体映像となる。
医療現場の3Dマーケティングの視点から、単眼カメラ及び3Dモニター(メガネ有・裸眼方式)について述べる。
通常、立体映像は、従来の平面映像と同様に扱えるサイドバイサイドの映像信号、または左眼・右眼信号(以下LR LRストリームの映像信号)を使った2視差立体表示方式による表示が行われる。表示面に映し出したLR映像は、スクリーン立体メガネで観察することにより立体映像となる。
医療現場の3Dマーケティングの視点から、単眼カメラ及び3Dモニター(メガネ有・裸眼方式)について述べる。
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