光学薄膜セミナー

2024年10月31日(木) 13:30-15:50 アネックスホール F206
【TF-1 光学薄膜業界を支える技術

目的別蒸着における材料の選択について

(株)ソルテック 技術部 部長 青木 智則 氏
光学薄膜が用いられる分野は従来の可視光領域だけではなく赤外領域・紫外領域へと広がっている。
それぞれ材料は共通するものもあるが、赤外領域・紫外領域ならではの特徴を持った材料も存在する。例えば、紫外領域ではフッ化物が使われることが多く、成膜手法も薄膜にダメージを与えない方法が推奨される。一方、赤外領域は金属系の材料などが用いられる。

今回は可視領域の成膜に関する各種材料の選択の他、赤外材料選択時の注意点、紫外領域材料選択時の注意点などのほか、材料に限らず、測定・装置などを選択する場合の注意点などを解説する。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

原点から振り返る電子ビームの制御テクニック

日本電子(株) IE事業ユニット IE技術開発部 第1グループ 主事 上岡 昌典 氏
真空蒸着法(主に電子ビームを用いたEB蒸着)は光学薄膜を形成する手法の一つであり、現在に至るまで数多くのメーカーが光学製品の表面処理用途として採用しています。

製品の性能や歩留まりを向上させる上で、電子ビームを安定的にコントロールすることは、もはや避けては通れない必須の技術であるともいえます。

しかしながら電子ビームは目視できず、意図せぬ放電やビーム位置変動等による不具合が発生して生産現場を度々混乱させているのが現状です。

本講演は、本来難解である電子ビームの生成技術や走査のメカニズムについて、一つ一つわかりやすく紐解くことで電子銃についての理解を深め、トラブルシューティングに役立てることを目的とします。

不可解である電子ビームの動作原理をブラックボックス化せず、あくまで自然現象を応用して実用化した技術として捉え、物理的イメージを頭の中で構築した上で諸々の問題に対処できるスキルを身につける事ができれば、最短かつ適切な解決方法を見出せるものと期待しています。
●入門程度(大学一般教養程度)

効果的な利用のための光学薄膜の基礎知識

(株)導波技術研究所 代表取締役 渡邊 正 氏
光学薄膜を効果的にご利用いただくための基本的な事柄について解説します。

光学機器に無くてはならない光学薄膜ですが、「どのような機能を持つか」「どこに使われているのか」や「原理や利用上の注意点」など、正しく理解されていない事柄が多いように思います。本講では、光学薄膜の応用例を示しつつ、光学薄膜を効果的にご利用いただくための基本的な知識を解説したいと思います。

これらの知識は、光学薄膜を利用した光学系を設計する方々は勿論、光学薄膜を学ぶ学生、技術者、または販売に関わる方々にも役立つものと思います。
●入門程度(大学一般教養程度)

光学薄膜の分光特性評価方法の基礎と応用事例

(株)日立ハイテクサイエンス 部長代理 堀込 純 氏
光学薄膜は光学部材に様々な機能を施しますが、近年、スマートフォンのカメラやディスプレイ、車載センサーの性能向上など光エレクトロニクス製品の発展に必要不可欠な技術となっています。重要な光学特性の一つに分光特性が挙げられます。

分光光度計は、入射した光に対して試料の透過光を計測し波長毎に透過した割合(透過率)を表示する透過スペクトルと試料の反射光を計測し波長毎に反射した割合(反射率)を表示する反射スペクトルのデータを得ることができます。透過測定や反射測定用のアタッチメント、様々な検出器を選択することで目的に応じた測定が可能となります。

今回は光学薄膜の分光特性検査の測定方法の基礎や測定目的に応じた応用事例、アタッチメントの選択方法、最新の応用事例について紹介します。
●入門程度(大学一般教養程度)
受講料(1セッション/税込)
一般 主催・協賛団体会員/出展社 月刊オプトロニクス定期購読者 シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥9,000 ¥5,000

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青木 智則

(株)ソルテック

技術部 部長

1987年秋田大学大学院鉱山学研究科修了
1987年株式会社オプトロン(現キヤノンオプトロン株式会社)入社
1999年神戸芸術工科大学大学院 博士課程後期修了 芸術工学博士
2014年株式会社ソルテック 技術部部長 現在に至る

上岡 昌典

日本電子(株)

IE事業ユニット IE技術開発部 第1グループ 主事

2000 年3 月東洋大学工学部電気電子工学科卒業
2000 年4 月プロジェクターレンズメーカーに入社。主に光学薄膜の生産技術業務に従事。
2005 年11 月日本電子株式会社に入社。蒸着用電子銃及びプラズマ銃のアプリケーション開発、販促活動を経て現在に至る。

渡邊 正

(株)導波技術研究所

代表取締役

1993年3月東京大学 物理工学科 卒業
1995年3月東京大学大学院 物理工学修士課程 修了
(職 歴)
1995年4月 オリンパス光学工業(株)(現オリンパス(株))入社
広く光学薄膜の開発に従事、中でも顕微鏡向け光学薄膜の生産技術開発および設計業務に長く注力し、成果を得た。
ほか、医療用部品関連のプロジェクトリーダー、通信関連部材の開発などにも従事
2023年9月オリンパス(株)退社
2023年10月(株)導波技術研究所を設立、代表取締役に就任

堀込 純

(株)日立ハイテクサイエンス

部長代理

(学 歴)
2003年 :中央大学 理工学部 応用化学科 卒業
2005年 :中央大学大学院 理工学研究科 応用化学専攻 前期課程修了
2005年 :中央大学大学院 理工学研究科 ナノテクノロジー副専攻修了

(職 歴)
2005年 (株)日立ハイテクノロジーズ 入社
2013年~ (株)日立ハイテクサイエンス 入社