オープンセミナー『ナノテラスが照らす未来産業』

2026年04月22日(水) 10:30-12:00 展示ホール内特設会場2
【NT-1 オープンセミナー『ナノテラスが照らす未来産業』

3GeV高輝度放射光施設NanoTerasuの概要

量子科学技術研究開発機構 高橋 正光 氏

NanoTerasuセンター センター長
3GeV高輝度放射光施設NanoTerasu は、「官民地域パートナーシップ」の枠組みのもと、2019年から5年計画で整備が行われ、2024年4月に運用を開始した、国内最新の放射光施設です。
日本では初めて、世界でも4番目となるマルチベンドアクロマート(MBA)ラティスと呼ばれる加速器技術が実装されています。

この最先端の電子加速器を用い、光速近くまで加速された電子からは、軟X線からX線におよぶ波長の高輝度な光を発生させることができます。きわめて明るく、かつ可視光よりもはるかに波長の短いX線を使うことによって、空間分解能がナノスケールに達するほか、X線特有の物質との相互作用により、可視光では難しい元素や化学状態の識別が可能になり、学術・産業のあらゆる分野において様々な成果が生み出されつつあります。

本講演では、世界最先端の3GeV高輝度放射光施設NanoTerasuの特徴と今後期待される成果について紹介します。

●入門程度(大学一般教養程度)

高速放射光イメージングが拓く世界

東北大学 矢代 航 氏

国際放射光イノベーション・スマート研究センター 教授
国内初の第4世代放射光施設であるナノテラスの高輝度放射光は、高空間分解能計測、高時間分解能計測、高スループット計測など、様々な活用が期待されている。

本講演では、高時間分解能計測の一つである高速放射光イメージングにフォーカスし、最先端の4D(三次元+時間)放射光トモグラフィを含めて、その原理や歴史、活用事例、将来展望などについて紹介する。

特に、我々がこれまで開発してきた4D放射光トモグラフィ(試料高速回転法およびマルチビーム法)については、現時点で世界トップである0.5ミリ秒時間分解能の原理実証まで成功しており、一期一会の非繰り返し・非平衡現象を前人未踏の時間分解能で4D観察できる。

材料破壊、マイクロ流体、機械加工、摩耗、溶接、燃焼、動的バイオミメティクスなど、観察対象は多岐にわたり、非平衡系マテリアルズインフォマティクス(非平衡MI)などの新たな学術分野の創成から産業応用まで、広範な分野にわたる様々な波及効果が期待されている。

●入門程度(大学一般教養程度)

NanoTerasuのミッションを支えるコアリション構想 ― 科学技術の進展・国際競争力強化・リサーチコンプレックス形成 ―

東北大学 渡邉 真史 氏

ナノテラス共創推進課 教授
NanoTerasuは、最新の第4世代放射光施設として科学技術の進展に貢献するのみならず、我が国の国際競争力強化およびリサーチコンプレックス形成の加速を重要なミッションとして位置づけられている。

本講演では、これらのミッションを具体的に実現する枠組みとして推進されている「コアリション Coalition」の概要と狙いについて紹介する。
NanoTerasuのコアリションは、大学・研究機関・企業が分野横断的に連携し、先端放射光を活用した研究開発を戦略的に推進する共創基盤である。施設利用にとどまらず、課題設定段階からの協働、知と人の循環、人材育成を通じて、研究成果の社会実装や産業競争力の強化を目指している。

本講演では、コアリションの仕組みや活動内容、これまでの取り組み事例を交えつつ、NanoTerasuを核とした持続的な産学共創イノベーション・エコシステムの展望について述べる。

●入門程度(大学一般教養程度)

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高橋 正光

量子科学技術研究開発機構

NanoTerasuセンター センター長

量子科学技術研究開発機構(QST)NanoTerasuセンター長。
1996年東京大学大学院工学系研究科博士課程(物理工学専攻)修了、博士(工学)。
1996年理化学研究所基礎科学特別研究員。
1997年より日本原子力研究所に入所し大型放射光施設SPring-8において放射光を用いた表面界面研究に従事。
日本原子力研究開発機構放射光科学研究センターコヒーレントX線利用研究グループリーダー、QST次世代放射光施設整備開発センタービームライングループリーダーなどを経て、24年4月より現職。

矢代 航

東北大学

国際放射光イノベーション・スマート研究センター 教授

2000年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 博士(工学)
2000年 日本学術振興会 特別研究員
2001年 産業技術総合研究所 特別研究員
2004年 物質・材料研究機構 特別研究員
2004年 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 助手(助教)
2012年 東北大学多元物質科学研究所 准教授
2020年 京都大学化学研究所 客員准教授(兼任)
2021年 現職(東北大学多元物質科学研究所 教授(兼任)、東北大学大学院工学研究科ファインメカニクス専攻 教授(兼任))
2022年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 特定客員教授(兼任)
2025年 東北大学大学院歯学研究科 教授(兼任)

渡邉 真史

東北大学

ナノテラス共創推進課 教授

東北大学 ナノテラス共創推進機構 特任教授。1999年より東北大学に勤務。
放射光等を使った構造物性/電子物性物理学や金属の応力腐食割れの研究者としての経験を活かし、
2016年からは、ナノテラスを核とした産学共創のイノベーション・エコシステムの構築に必要な企画立案・調査・調整・広報等に携わる。
この他、民間企業(メーカー)の研究所の研究員と、文部科学省の行政調査員の経験あり。博士(理学)