AR/VR

2026年11月11日(水) 13:00-15:00 展示ホール内特設会場1
【VA-1 】 AR/VRを日常のデバイスへーディスプレーと光技術が超える壁

現実と見分けがつかない未来へ~Eu添加GaN赤色LEDの挑戦~

(株)IntraPhoton 本蔵 俊彦 氏

代表取締役社長
AR/VRグラスがスマートフォンのような日常のデバイスとなるためには、現実と見分けがつかない高精細な映像を、小型・軽量・低消費電力のグラスで実現する必要があります。その鍵を握るのが、超高精細マイクロLEDディスプレーと光学技術です。

しかし、RGBの中でも赤色LEDは微細化に伴う効率低下が大きく、フルカラー化の大きな壁となっています。IntraPhotonは、希土類EuをGaNに添加した独自の赤色LED技術により、微細化に適した高色純度かつ波長・温度安定性に優れる赤色発光を実現します。さらに青・緑LEDとのモノリシック積層や、狭帯域発光の特長を活かした導波路などの光学系との融合により、高輝度・高効率な超小型ディスプレーを目指しています。

本講演では、AR/VRを特殊な機器から日常のデバイスへ変えるために、ディスプレーと光技術がどのような壁を越える必要があるのか、その技術・事業課題と可能性を紹介します。 

ARグラス用ウェーブガイド技術

Cellid(株) 中野 聡 氏

R&Dハードウェア部 シニアエンジニア
現実世界とデジタル情報を融合させるAR(拡張現実)グラスは、次世代のコンピューティング・デバイスとして大きな注目を集めており、現在、様々な光学方式による製品開発が加速している。
本講演では、薄型・軽量化の鍵となる「導波路(Waveguide)方式」を中心に、ARグラスの基本原理を解説するとともに、実用化に向けた最新の技術動向について概説する。 

VR-HMD向け光学系の開発動向

シャープディスプレイテクノロジー(株) 臼倉 奈留 氏

VR-HMDは、近年市場として伸び悩みはあるものの、依然として今後の成長が期待される分野です。そのVR-HMDを構成する部品として、ディスプレイの表示を拡大するためのレンズ光学系は商品性(サイズ、重さ)や表示品位を大きく左右する重要部品と言えます。VR-HMD光学系においては、薄型軽量を重視したパンケーキレンズが現在の主流となっていますが、光利用効率が低い課題があるとともに、より小型軽量な光学系が引き続き求められています。

本講演では、これまでの光学系の開発トレンドを見ながら、パンケーキレンズの原理、我々が開発した高効率なパンケーキレンズ(ダブルパス方式)とその技術が搭載されたシャープ製VR-HMDの”Xrostella VR1”、今後期待されるレンズ光学系の様々な方式等について紹介します。今後のVR-HMDの可能性を一緒に探っていければと考えております。

レーザ網膜投影技術:視機能支援・ヘルスケアからXR応用まで

(株)QDレーザ 鈴木 誠 氏

レーザ網膜投影技術では、眼底上に微弱なレーザ光を走査させて画像を直接投影する事で、
・フォーカスフリー(視力フリー)
・投影系の超低消費電力
・シンプルな光学構成による小型化・低コスト化
などのメリットを引き出す事ができる。
QDレーザはこれまで、特に視力フリーの画像が得られる特性を活かし、視機能支援機器、あるいは、ヘルスケア機器として、その技術応用を図ってきた。
網膜投影技術の光学的特性はAR技術との親和性が高く、昨今、周辺技術の進展によりメガネ型デバイスへの応用も具体化しつつある。当該技術のこれまでと今後につき概説する。

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本蔵 俊彦

(株)IntraPhoton

代表取締役社長

東京大学理学部化学科卒業、東京大学大学院理学系研究科化学専攻修士課程修了、東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻博士課程中途退学、コロンビア大学Business School 経営学修士課程修了(MBA)
東京大学助手、国内証券会社、マッキンゼー・アンド・カンパニー、産業革新機構を経て、阪大発スタートアップを設立。米国シリコンバレー、日本大阪の2拠点にて研究開発型組織を組成、日米の半導体関連会社と遺伝子解析装置を共同開発し、成果(知財)を米国事業会社へ譲渡。その後国内VCのパートナーとして、ディープテック領域の投資、ハンズオン育成を担当したのち、2025年10月株式会社IntraPhotonを設立

1990年、大阪大学大学院物理系専攻電気工学分野修士課程修了。
1990年から1991年までNHKにて放送受信技術に従事。
1992年から2024年までソニー株式会社に在籍し、光ディスク、レーザープロジェクター、ARグラスの光学技術開発に携わる。
2025年よりCellid株式会社に加わり、ARグラス用ウェーブガイド技術の開発に取り組んでいる。

臼倉 奈留

シャープディスプレイテクノロジー(株)

参事

2000年早稲田大学理工学部電気電子情報工学科卒業,2002年同大学院理工学研究科修了。
2002年シャープ入社。ディスプレイ関連の光学技術(光センサー内蔵液晶,3Dディスプレイ,HMD等)の開発に従事,現在に至る。

鈴木 誠

(株)QDレーザ

VISIRIUM 最高技術責任者 (CTO) 同部 先端技術開発グループ長

2008年に株式会社QDレーザに入社。
それ以前は記録型光ディスク用ピックアップなどの光学設計の開発・商品化実務経験を経て、2012年から10年以上レーザ網膜投影技術の設計開発に携わっている。
世界で初めて民生用レーザ網膜投影装置の製品化に成功し、この分野に関連する100件以上の特許を取得している。