NICT(情報通信研究機構)の研究者が語る開発動向

2021年07月02日(金) 13:00-16:50 -展示ホール内特設会場1
【NIC-1 コース】 NICT(情報通信研究機構)の研究者が語る開発動向


★現地会場のみの開催


衛星-地上間光通信地上局の研究開発

国立研究開発法人 情報通信研究機構 斉藤 嘉彦 氏
衛星-地上間の通信における高速化を目指す上で空間光通信は有望な手段として近年研究・開発が進められています。また、空間光通信はその指向性の良さから暗号通信との親和性も良く、今後ますます需用が増すと考えられる高いレベルでの安全性を持つ通信を確保する上で非常に重要な通信手段となっていくはずです。

一方で衛星と地上を結ぶ空間通信には必ず大気を通る必要があります。空間光通信は電波帯域を用いた通信に比べて大気の影響を受けやすいという難点があります。主に地上局側がこの課題を解決していく必要があります。

この講演では、現在取り組んでいるこの大気の影響を除去するための対策を紹介し、今後の衛星-地上間の空間光通信技術の普及に向けた取り組みを紹介します。

光空間通信・衛星通信における量子暗号と物理レイヤ暗号の研究開発の現状

国立研究開発法人 情報通信研究機構 遠藤 寛之 氏
量子暗号と物理レイヤ暗号は、いずれも光の性質を活用することで解読不可能な暗号通信を実現する技術である。講演者はNICTにおいて、これらの技術の光空間通信と衛星通信への応用に向けた研究開発に携わってきた。

本講演の前半では、量子暗号と物理レイヤ暗号という2つの技術について簡単な解説を行う。それを踏まえて、本講演の後半では、講演者が実施しているこれらの技術の研究開発の現状を、2つのトピックに絞って紹介する。1つは、電気通信大学とNICTを結ぶ7.8km光空間通信リンクを用いて行われている物理レイヤ暗号の研究開発の現状である。そしてもう1つは、現在総務省からの委託研究課題として取り組んでいる、衛星通信における量子暗号技術の実現に向けた研究開発の現状である。

本講演が、聴講者の皆様にとって、NICTが行っている量子暗号と物理レイヤ暗号の研究開発を知っていただく端緒になれば幸いである。

空間多重技術の研究開発動向

国立研究開発法人 情報通信研究機構 淡路 祥成 氏
5Gサービスなども含め大容量のデータ通信トラヒックを収容する光ファイバ通信は、これまで波長分割多重技術やディジタルコヒーレント技術によって伝送容量を増大してきた。

しかしながら、伝送媒体としての光ファイバそのものの設計・性能はここ数十年、大きくは変わっていない。今後も継続的な増大が見込まれる5G以降のサービスが展開される近い将来、抜本的な伝送媒体の革新が求められる。

本講演では次世代の光伝送媒体技術として期待されるマルチコアファイバ、マルチモードファイバなどの空間多重技術の研究開発動向について紹介する。

宇宙天気予報の最新動向

国立研究開発法人 情報通信研究機構 久保 勇樹 氏
宇宙天気、耳慣れない言葉かもしれませんが、今、宇宙天気予報の需要が急速に高まりつつあります。民間航空機の運航に際して、宇宙天気情報の利用が開始されたのをはじめ、無線通信や衛星測位など様々な分野で宇宙天気情報の利用に向けた活発な議論が進んでいます。

宇宙天気予報とは、太陽活動が地球及び地球で生活する我々の社会インフラへどのように影響するのかを予測するものです。
日本における宇宙天気予報は、情報通信研究機構(NICT)の前身である逓信省電気試験所時代の1950年頃から実施されていた、短波通信障害を事前に察知して利用者に伝える電波警報業務に端を発しており、この業務は、1988年、予報・警報の対象を短波通信障害の原因となり得る太陽活動や地磁気じょう乱にまで広げ、宇宙天気予報業務と名前を変えて、現在まで70年以上にわたって続けられています。
現在のNICTの宇宙天気予報業務では、予報・警報の範囲をさらに広げ、太陽活動、地磁気じょう乱、電離圏じょう乱などの情報以外に宇宙放射線などの情報も発信しています。

本講演では、過去に実際に起こった宇宙天気災害の例を紹介すると共に、NICTで研究されている最新の宇宙天気予報技術の動向、そして宇宙天気予報をめぐる国際動向についてお話しいたします。

多言語翻訳技術の社会展開への取り組み

国立研究開発法人 情報通信研究機構 香山 健太郎 氏
総務省は2014年4月に、世界の「言葉の壁」の解消を目的として「グローバルコミュニケーション計画」を策定しました。そして、これに続くものとして、2020年3月には「グローバルコミュニケーション計画2025」を策定しています。

NICTでは、この計画のもと、民間企業とともにオールジャパン体制で多言語翻訳技術の研究開発を進めています。その成果は、多言語音声翻訳アプリ「VoiceTra」や長文の自動翻訳サイト「みんなの自動翻訳@TexTra」として無料公開しています。また、民間企業に積極的に技術移転しており、音声翻訳・テキスト翻訳・API等、約30件の製品・サービスが登場しています。さらに、「同時通訳システム」の数年後の実現に向けた研究開発を推進しています。

本講演では、本技術の概要と社会展開への取り組み、そして今後の研究開発について紹介します。

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