光源・光学素子応用技術セミナー

2024年04月24日(水) 10:00-12:55 アネックスホール F204
【LO-1 赤外線技術の基礎

赤外線の基礎

静岡大学 名誉教授 廣本 宣久 氏
赤外線は近年、検出器や光学素子の性能向上、小型化、低価格化によって、利用分野が拡大し、イメージング・分光などの技術を用いる非破壊非接触の検査・物質識別のために、なくてはならないものとなっています。

本講演では,赤外線の科学・技術の基本をやさしく説明します。

 1.赤外線とは ―光、電波と同じ電磁波
 2.赤外線の性質 ―赤外線と物質との相互作用から
 3.赤外線放射の測定の物理量 ―何を測定しているか
 4.赤外線放射の測定方法 ―正確な測定のために
●一般的(高校程度、一般論)

中赤外コヒーレント光源の最前線

(国研)理化学研究所 光量子工学研究センター 光量子制御技術開発チーム 研究員 宮田 憲太郎 氏
赤外線領域の中でも、約2-20µmの領域に相当する中赤外線領域には分子固有の吸収スペクトルが無数に存在する。この波長域における光源は、レーザー分光技術を基礎とした環境計測に加え、バイオ・医療、レーザー加工など様々な分野への応用が期待されている。

本講演では、近年発展が目覚ましい中赤外線レーザー光源の技術について、固体及びファイバーを利得媒体として用いたレーザーと非線形光学材料による波長変換を中心に、時間領域ではフェムト秒から連続波、スペクトル領域では2–20µmまでを網羅するよう解説する。

特に本技術でキーとなる非酸化物系の光学材料について、既に一般的なものから最前線で研究されているものまで、物性データ(2024年アップデート版)を中心にその基本特性を丁寧に説明し、レーザー光源技術へとその内容を展開させる。中赤外線レーザー光源を用いた具体的な応用例も併せて紹介する。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

赤外線イメージング技術の動向

(国研)宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 主任研究開発 片山 晴善 氏
赤外線イメージングは、監視、セキュリティー、設備保全、工業計測など幅広い応用分野で活用されている。赤外線イメージング用の赤外線イメージセンサには、非冷却型と冷却型がある。

非冷却型は、室温で動作する熱型検出器によって赤外線を検出するもので、熱コンダクタンスの小さい画素構造を実現できるMEMS技術を活用して性能向上が進められ、画素ピッチは10µm以下、解像度はFull HDレベルに達している。

冷却型は、半導体の光電効果を利用して赤外線を検出するもので、狭バンドギャップ半導体であるHgCdTeとInSbを用いたものが一般的であったが、最近、Type-II超格子検出器の性能も実用レベルに達している。

本講演では、赤外線イメージセンサの基礎や開発動向及びその応用について解説する。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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2024年04月24日(水) 13:40-16:35 アネックスホール F204
【LO-2 紫外線の基礎と応用

皮膚疾患に対する紫外線療法の基礎とUV-LEDの医療への応用

名古屋市立大学大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科学 教授 森田 明理 氏
難治性皮膚疾患に対して、日本での国産機である311nmナローバンドUVBが登場したのが、22年前の2002年であり、2008年には308nmエキシマライトが登場し、日本における波長特性を生かした光線療法やターゲット型光線療法はスタートした。

311nmナローバンドUVBにはじまり、308nmエキシマライト療法の開発を進めてきたが、波長特性を生かした光線療法は、波長をコントロールしやすい深紫外光LED(light emitting diode)の開発とともに、いよいよUV-LED照射機器へと繋がる。

UV-LEDの光線療法の実用化には課題が多いが、その波長特性の中でも、UVA1はもっとも光源としての開発が進められた。
選択的長波長紫外線であるUVA1は、UVAのうち長波長側340-400nmであり、短波長側はUVA2 (320-340nm)といわれ、紅斑反応を惹起し光生物学的にはUVBに類似していると考えられている。また、UVB-LEDも開発に成功し、上市を果たした。

使用しやすく、消費電力も少なく、さらに光源の交換の必要のないUV-LED療法の有用性・安全性を明らかにし、光線療法を幅広く使用できる環境を整えたい。非常に高価であるが効果の高い薬剤が登場し、光線療法を取りまく環境は厳しいが、忘れてはならない重要な治療方法である。
多くの皆さんとともに、今後の研究、機器開発を続けていきたい。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

紫外線光源と応用の最前線

(国研)理化学研究所 光量子工学研究センター 光量子制御技術開発チーム
チームリーダー 和田 智之 氏
紫外線の応用技術は新たな局面を向けようとしている。コロナによるパンデミックによりわれわれは絶えず、細菌やウイルスの脅威にさらされていることがわかった。

鳥インフルはいまも重要な社会課題である。安全・安心な環境を作るための対策の一つに紫外線による細菌やウイルスの不活化が考えられる。
しかしながら、紫外線による被ばくが大きな問題となっていて実用化は進んでいなかった。しかしながら、波長230nm以下の領域では、人体に与える影響が低いこと見いだされ、紫外線の今後期待されるあたらしい応用が見いだされた。

この波長領域は、far-UVCと呼ばれ、特に、LED、LDなどによる新しい利用分野となっている。また、極端紫外線は、半導体の検査や加工にち着目されており、その受容性が増している。

本講演では、紫外線の応用やLED,、LD、非線形波長変換による紫外線の発生、さらに、半導体に利用されるレーザープラズマによる極端紫外線の発生について現状を述べる予定である。
●一般的(高校程度、一般論)

生体無害ウイルス不活化220-230nmLEDの開発

(国研)理化学研究所 平山量子光素子研究室 主任研究員 平山 秀樹 氏
ウイルス不活化用の光源として深紫外線が期待されている。
230nm、270nm帯の深紫外LEDは、殺菌・ウイルス不活化、浄水、空気浄化の作用に優れ、ウイルス感染拡大の防止、除菌に役立つ光源として期待される。特に波長が230nmより短波長の紫外線は、人体の皮膚や目の表面で吸収され内部の細胞に影響を及ぼさず生体に安全である事から、人の活動する空間での利用が可能であるため、その応用範囲も拡大すると考えられる。最近の開発で230nm帯LEDの開発が盛んに行われており、その飛躍的な高出力化が実現している。

今回の講演では、220~230nm帯LEDの高出力化の技術に関して、発光の高効率化、注入効率・光取り出し効率の向上に関して紹介し、また、230nm帯LEDを用いた200mWクラス高出力LEDモジュールと、それを用いたウイルス不活化実証試験などを紹介する。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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2024年04月25日(木) 10:00-12:55 アネックスホール F204
【LO-3 赤外線の光学系の基礎

メタマテリアルと赤外線センシング技術

(国研)理化学研究所 光量子工学研究センター/開拓研究本部
チームリーダー/主任研究員 田中 拓男 氏
メタマテリアルは、波長より細かな人工構造を用いて物質の光学特性を制御した疑似材料である。メタマテリアルそのものは構造体であるが、それを構成する構造を波長より細かく設計・加工することで、1つ1つの構造は光波に直接感知されずにメタマテリアル全体が1つの均質な物質として振る舞う。メタマテリアルの特徴の1つは、その構造をうまく設計することで、自然界から直接得られる物質には無いような光学特性を物質に付与できることである。

メタマテリアルが実現する特異な光学特性の1つが、透磁率を制御した物質である。一般に光周波数においては自然界のほぼ全ての物質の透磁率の値は真空の透磁率と同じになる。物質の透磁率を人工的に変化させることができると、誘電率と透磁率の比で定義される物質のインピーダンスも人工的に操作できることとなり、物質界面での光の反射を抑制して光を完全に吸収する物質もつくることができる。

本講演では、メタマテリアルの概要について簡単に触れた後、特に光を完全に吸収する光吸収メタマテリアルを中心にその原理と特性を述べる。
そして赤外光を吸収する赤外吸収メタマテリアルのような新しい赤外材料にフォーカスを絞り、それを応用して赤外分光法の分子検出感度を飛躍的に高感度化する技術など、赤外吸収メタマテリアルの応用技術に関する最新の研究成果を赤外線センサーの最近の動向と共に紹介する。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

赤外透過材料 -焼結法による赤外透過多結晶セラミックスの創製 -

(国研)物質・材料研究機構
電子光機能材料研究センター 多結晶光学材料グループ グループリーダー
森田 孝治 氏
焼結プロセスによって創製することができる透明多結晶セラミックは、高い生産性とともに光学および機械的特性を同時に実現できる。
ただし、多結晶セラミックにおいて優れた透過率を達成するためには、緻密で微細な微細構造を達成する必要がある。

最近、緻密で微細な組織を有する透明なセラミックを達成するために、電場、超高圧および磁場のような外場効果を利用した焼結プロセスが利用されている。
個々の外場効果のさらなる改善が必要であるが、外場効果を融合した高度な焼結技術は優れた光学および機械特性を重畳する新規の透明セラミックの開発を加速できる。

本講演では、これまでに取組んできた赤外透過多結晶セラミックスの創製に関する成果をご紹介させて頂きます。
●入門程度(大学一般教養程度)

赤外レンズ - 設計と活用

(株)タムロン 光学開発センター 執行役員センター長 安藤 稔 氏
近年可視光では見ることのできないものを見る技術として、赤外線(1 ~14μm)領域が注目されている。

赤外線の領域には、さまざまな分子のスペクトルが存在し物質の異なった特性を見ることができる反面、その特徴から透過する材料が限られる。

レンズ設計においては、材料の特性や色収差の問題のため近赤外、中間赤外、遠赤外それぞれの領域で使える材料などについて理解をすることが必要となる。

本公演では赤外線用カメラの活用について紹介するとともに,赤外線用レンズの材料の特徴を比較,それらを使用した光学設計について解説を行う。
●入門程度(大学一般教養程度)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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2024年04月25日(木) 13:40-16:35 アネックスホール F204
【LO-4 紫外線の半導体製造技術

EUV光源開発の最新動向

九州大学プラズマナノ界面工学センター 客員教授、アドバイザ
SPIEフェロー、工学博士
元ギガフォトン(株) 副社長、CTO、シニア・フェロー
溝口 計 氏
EUV(極端紫外線)波長でのEUV光源の性能改善がようやく進展し、2018年頃から半導体製造現場での300 W運転の成功も報告されるようになった。これによってロジックデバイス製造メーカを中心にEUV露光装置の本格導入がすでに始まっている。

すでにみなさんお持ちのスマートフォンにもEUVリソグラフィプロセスで製造されたチップが搭載され、先端デバイス量産を支えつつある。

本報では、これまで先端デバイスを支えてきたDUVリソグラフィの現状と、それに続くEUVリソグラフィの最前線の光源技術(高出力LPP -EUV光源)開発の世界の動向、国内の開発の現状と将来について解説する。
●入門程度(大学一般教養程度)

EUVからBeyond EUV

宇都宮大学 工学部 基盤工学科 情報電子オプティクスコース 教授
東口 武史 氏
本講座では、EUV光源の基礎と最近の光源のトレンドについてお話しします。
以下の内容を予定しています。

 ・EUV光源に必要な構成
 ・EUV光源の種類
 ・レーザー生成プラズマEUV光源の物理と技術課題
   ・レーザー装置
   ・ターゲット
   ・EUV光の計測
 ・海外のEUV光源研究の動き
●入門程度(大学一般教養程度)

フォトマスク検査機へのEUV光源適用技術

レーザーテック(株) 技術五部 部長 宮井 博基 氏
半導体デバイスの高機能化、動作速度向上、消費電力低減のため、EUV露光を用いた電子回路パターンの微細化が進められています。

EUV露光で用いられるフォトマスクの検査ではウェハに転写する欠陥を確実に検出する特性が求められるため、露光と同じ波長であるEUV光を用いた検査が必要とされています。EUV光は従来から広く用いられてきた紫外光や可視光とは異なり、大気中で減衰するために光路を真空に引く必要があることや、反射型ミラーを用いて光学系を構成する特殊技術が必要になります。

本講演では検査機に求められるEUV光源および光学系の特性を解説すると共に、2023年に開発した検査機向けEUV光源とマスクパターン検査機への適用事例を紹介します。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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2024年04月26日(金) 10:00-12:55 アネックスホール F204
【LO-5 赤外線のアプリケーション

防衛分野における赤外線技術

防衛装備庁 次世代装備研究所 飯岡支所長 工藤 順一 氏
本講演では、防衛用光波センサにおいて特に重要な技術であります赤外線センサ技術について防衛装備庁次世代装備研究所での研究開発状況等を踏まえながら発表する予定です。
昨年と同様の内容ですが、新規の情報も加えつつ研究成果等をお伝えし、将来への方向性が感じられるような内容にする予定です。
●入門程度(大学一般教養程度)

中赤外光を用いたヘルスケアモニタリング

東北大学 大学院医工学研究科 教授 松浦 祐司 氏
波長6ミクロン以上の中赤外光を用いたヘルスケア機器の現状と将来展望について報告する。

中赤外光を用いた分光法により、生体を構成するタンパク質、脂質、糖質などの高精度な分析が可能になる。この領域では最近、中赤外量子カスケードレーザや、室温動作の半導体検出器が登場し、小型かつ安価なヘルスケア機器の実現性が高まってきておおり、新しいアプリケーションの発現が期待されている。

そこで本講演では、中赤外減衰全反射(ATR)法に基づく血中コレステロール分析、さらにはATR法に代わる光熱変換分光法として、光音響分光法、光熱偏向分光法などの血中成分分析への応用例などについて報告するとともに、中赤外光を用いたヘルスケア機器の今後の展望などについて述べる。
●入門程度(大学一般教養程度)

自動車における赤外センサ

(一社)次世代センサ協議会 理事 室 英夫 氏
自動車用センサの開発は1970年代排ガス規制へ対応するためのエンジン電子制御システムにおいてスタートし、圧力センサなど多くのセンサが実用化された。
その後システム電子化はシャシ系やボディ系へも発展し、実に様々なセンサが用いられるようになった。その中でMEMS技術による小型・低価格の加速度センサが商品化され、自動車用システムの電子化の推進力となった。

1990年代以降は交通安全の社会ニーズの高まりから、環境認識センサが本格的に研究開発されるようになり、カメラやレーダに加えて、赤外線センサも検討され、実用化も始まっている。

本講演では自動車用センサ開発の歴史を振り返った後、自動運転用センサの概要を述べ、その後赤外線センサのレビューを行い、特にMEMS赤外線イメージセンサの開発例を紹介したいと思う。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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2024年04月26日(金) 13:40-16:35 アネックスホール F204
【LO-6 紫外線のアプリケーション

半導体分野におけるUVレーザー穴あけ加工

三菱電機(株) 先端技術総合研究所 平山 望 氏
2000年前後、半導体の微細化に対応する高密度実装基板の工法としてビルドアップ工法が進展した。

ビルドアップ基板では異なる回路層間を電気的に接続するためのビア穴が必要であり、ビア穴を形成する手段として、CO2レーザーを光源とするビア用レーザー穴あけ加工機が開発された。

近年ではIoT市場拡大、生成AI普及、自動車(CASE)等による多用途・多品種要求に対応するため、半導体チップの微細化の進展とともに半導体パッケージ基板のパターンの高密度化が進み、ビア穴に関しても小径化が要求されている。

UVレーザーは従来のCO2レーザーに対して波長が1/30程度と短く、また様々な材料に対して吸収率が高いため微細加工に適した光源であり、当社でもUVレーザーを光源としたレーザー穴あけ加工機の開発を行っている。

本講演では、ビア用レーザー穴あけ加工に関して紹介し、UVレーザーの加工の利点および特に半導体基板に使用される材料に対するUVレーザー加工結果等に関しての紹介を行う。
●入門程度(大学一般教養程度)

光造形技術の最新動向 ―多様な造形技術・材料開発からマルチマテリアル造形まで―

横浜国立大学 工学研究院 教授 丸尾 昭二 氏
現在、3Dプリント技術は新しいものづくり技術として高い注目を集めています。
なかでも、光造形法は、最も高精度かつ高分解能な3D造形技術であり、高出力UVレーザーを用いた大型3Dモデルの造形からフェムト秒パルスレーザーを用いたマイクロサイズの3D微小構造体の作製まで幅広いスケールで活用されています。

また、近年、適用材料のバリエーションも急増しており、従来の光硬化性樹脂に加えて、セラミックスや金属、導電性高分子、ゲルなど幅広い材料が利用できるようになっています。
さらに、最近では、より高機能な3D部品を製造できる複数材料を用いたマルチマテリアル3D造形技術の研究開発が活発に行われており、セラミックスや金属を用いたマルチマテリアル造形技術もすでに実用化さています。

このため、光造形法は、工業製品や精密部品の試作だけでなく、フォトニクス、マイクロマシン、再生医療、歯科などさまざまな分野に応用が拡大しています。

本講演では、紫外レーザー、青色レーザー、フェムト秒レーザーなどさまざまなレーザー光源を用いた光造形技術に関する最新情報を提供し、多様な光造形用材料の開発動向と応用事例についても紹介します。
●入門程度(大学一般教養程度)/ 初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

有人下で使用するFar UV-Cの安全性と効果、今後の展開について

ウシオ電機(株)
事業統括本部ライフサイエンス事業部HLS GBU 副グローバルビジネスユニット長
平尾 哲治 氏
これまで紫外線はひとがいる環境ではなく、密閉された空間に限定して主に波長254nmのUV-C光源が広く使用されてきました。

UV-C光源は細菌やウイルスに対して高い不活化効果を示しますが、ひとに対して急性障害(紅斑、紫外線角膜炎)、慢性障害(皮膚ガン)を引き起こす可能性があるため、ひとがいる環境での使用は避けられてきました。
一方、波長222nmの紫外線は波長254nmと同様に高い不活化効果を持ちながら、人体への安全性が極めて高いことが複数の研究機関などで得られてきました。

この波長222nmを含む200-230nmの波長域をFar UV-C(深紫外線)として活用するために開発された紫外線除菌技術Care222の安全性について、従来のUV-C光源(254nm)と比較して詳しく紹介するとともに、新型コロナウイルスSARS-COV-2などへの不活化効果についてもご説明します。

また、光源および照射機の性能をご紹介するとともに、これらを使用して行った不活化実験や最新の導入事例、実際ご利用いただいている施設での効果試験などについても報告するとともに、紫外線に関する許容暴露量(TLV)が改訂されたことによる今後の展望、新たな用途展開の可能性についてもご報告します。
●入門程度(大学一般教養程度)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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【不可抗力】台風、洪水、地震を含む天災、あるいはそれらを原因とする様々な事態、疾病や伝染病の蔓延、労働争議、主催者の合理的なコントロールを超えた会場設備の使用制限や講師の欠席等を含むもの


[ 特定商取引法に基づく表記 ]



廣本 宣久

静岡大学

名誉教授

1985年京都大学理学博士。
1984年より郵政省電波研究所,郵政省通信総合研究所(現国立研究開発法人情報通信研究機構)にて赤外・テラヘルツ工学の研究に従事。
2001年独立行政法人通信総合研究所関西先端研究センター長。
2003年総務省情報通信政策局技術政策課企画官。
2005年国立大学法人静岡大学工学部教授。
2020年静岡大学名誉教授。現在に至る

宮田 憲太郎

国立研究開発法人理化学研究所

光量子工学研究センター 光量子制御技術開発チーム 研究員

2008年マックスボルン研究所, 客員研究員.
2009年マックスボルン研究所, 博士研究員.
2010年メガオプト,研究員.
2012年メガオプト,グループ長.
2016年メガオプト,プロジェクトリーダー.
2018年理化学研究所,研究員.

SPIE Photonics West LASE, OPTICA ASSL, OPIC ALPSプログラム委員.

片山 晴善

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

研究開発部門 主任研究開発

2003年,大阪大学院理学研究科宇宙地球科学専攻博士後期課程修了(理学博士).同年,宇宙開発事業団 宇宙航空特別研究員,
2006年, 宇宙航空研究開発機構 地球観測研究センターを経て、2016 年 先進光学衛星プロジェクトチーム。現在は、将来の地球観測衛星やセンサの開発に関わる。

森田 明理

名古屋市立大学大学院医学研究科

加齢・環境皮膚科学 教授

1989年 名古屋市立大学医学部医学科卒業
1990年 名古屋市立大学大学院医学研究科(博士課程・愛知県がんセンター研究所免疫部)
1994年 名古屋市立大学医学部助手
1995-1997年 独デュッセルドルフ大学皮膚科(独フンボルト財団奨学研究員)
1997-1998年 米テキサス大学サウスウエスターンメディカルセンター皮膚科
1998年  名古屋市立大学医学部講師
2001年 名古屋市立大学医学部助教授
2003年〜 名古屋市立大学大学院医学研究科 教授
2015年1月〜 名古屋市立大学病院 副院長
2021年4月〜名古屋市立大学 学長補佐、名古屋市立大学病院 病院長代行

和田 智之

国立研究開発法人 理化学研究所

光量子工学研究センター 光量子制御技術開発チーム チームリーダー

1992年4月
 科学技術庁 基礎科学特別研究員
1995年4月
 理化学研究所フォトダイナミクス研究センター
 フロンティア研究員
2000年1月
 理化学研究所工学基盤研究部 研究員
2001年9月
 理化学研究所固体光学デバイス研究ユニット
 ユニットリーダー
2008年4月
 理化学研究所宇宙観測用固体レーザー研究チーム
 チームヘッド
2010年4月
 理化学研究所光グリーンテクノロジー特別研究ユニット ユニットリーダー
 理化学研究所光量子工学研究領域光量子技術基盤開発
2013年4月
 グループ グループディレクター
 理化学研究所光量子工学研究センター光量子制御技術 開発チーム チームリーダー 
2014年4月 現在に至る

平山 秀樹

国立研究開発法人理化学研究所

平山量子光素子研究室 主任研究員

1994年 東京工業大学電子物理工学専攻博士課程修了(工学博士)
1994年 理化学研究所入所
2005年 テラヘルツ量子素子研究チーム、チームリーダー(現職)
2012年 平山量子光素子研究室、主任研究員(現職)
(兼務)埼玉大学連携教授、東京理科大学客員教授、徳島大学招聘教授
(公職歴) 応答物理学会理事(’21-22)、JJAP/APEX誌編集長(‘22)、NPO法人日本フォトニクス協議会理事・紫外線研究会委員長、NPO法人皮膚光線治療促進の会理事

田中 拓男

国立研究開発法人理化学研究所

チームリーダー/主任研究員

1968年3月28日生.1991年大阪大学工学部応用物理学科卒業,1996年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士後期課程修了,博士(工学),1996年大阪大学基礎工学部電気工学科助手,1997年大阪大学大学院基礎工学研究科助手,2003年理化学研究所 研究員,阪大フロンティア研究機構 特任助教授,2005年理化学研究所 先任研究員,2008年理化学研究所 准主任研究員,2010年北海道大学電子科学研究所 客員教授,2010年埼玉大学 連携教授,2012年学習院大学 講師,2014年理化学研究所 チームリーダー(兼務),2014年東京工業大学 連携教授,2017年理化学研究所 主任研究員,2017年台湾国立清華大学 客員教授,2019年フィリピン大学ディリマン校 客員教授,2020年台湾国立中興大学 客座教授

森田 孝治

国立研究開発法人物質・材料研究機構

電子光機能材料研究センター 多結晶光学材料グループ グループリーダー

1997年九州大学大学院総理工材料開発工学博士後期課程修了,博士(工学).1996年-1997年日本学術振興会特別研究員,1997年4月金属材料技術研究所(現:物質・材料研究機構)研究員、2010年-2012年ダルムシュタット工科大学客員研究員を経て、2016年4月より同機構主席研究員.セラミックスの超塑性・高温変形、放電プラズマ焼結(SPS)装置を利用した構造/機能セラミックスの創製と特性評価に関する研究に従事. 2001年日本金属学会奨励賞,2007年文部科学大臣表彰,2013年日本金属学会功績賞などを受賞.日本金属学会、日本セラミックス協会、粉体粉末冶金協会、各会員.

安藤 稔

株式会社タムロン

光学開発本部 本部長

2003年 3月 名古屋大学大学院素粒子宇宙物理学専攻博士課程後期修了
       博士(理学)取得 赤外線天文学
2003年8月 株式会社タムロン入社
 デジタルカメラ用レンズ,リアプロジェクター用レンズ,監視カメラ用レンズ,車載用レンズ,赤外線レンズなどを担当
2014年3月 本部長代理
2015年4月 本部長
2022年1月~ 光学開発センター センター長

溝口 計

九州大学プラズマナノ界面工学センター

客員教授

九州大学プラズマナノ界面工学センター客員教授。 元ギガフォトン㈱副社長、CTO、シニア・フェロー。SPIEフェロー。工学博士。日本レーザー学会会員。日本応用物理学会会員。 1982年九州大学総合理工学研究科、村岡研究室修了。コマツ入社。マックスプランク研究所客員研究員(1988-1990)1994年工学博士。1990年以来、リソグラフィ用KrF、ArF、F2レーザ、LPP-EUV光源、ハイブリッド・エキシマレーザの研究開発に従事。2000年ギガフォトン社創設のメンバ。要素開発部長、カスタマーサポート事業部長、研究部長、CTO,代表取締役副社長を歴任し2023年3月定年退職。 2002年、2016年、レーザー学会論文賞(DUVレーザー、EUV光源)受賞。2009年および2019年日本レーザー学会産業賞(装置部門)受賞(ギガフォトン社:GT62AおよびGT6XAシリーズ)。2018年光振興協会桜井賞受賞。2020年IAAM Scientist Awardを受賞.

東口 武史

宇都宮大学

工学部 基盤工学科 情報電子オプティクスコース 教授

宮崎大学助手,宇都宮大学助教,准教授を経て,教授.現在,工学部基盤工学科情報電子オプティクスコース. これまで,米国ブルックヘブン国立研究所,英国オックスフォード大学, アイルランド国立大学ダブリン校,チェコ科学アカデミー物理学研究所で客員教授,客員研究員. 高繰り返しレーザー,EUV光源,光計測,医用生体工学などの研究に従事している.

宮井 博基

レーザーテック株式会社

技術五部 部長

1999年 横浜国立大学大学院修士課程を卒業、川崎重工株式会社入社
2002年 レーザーテック株式会社に入社、半導体検査装置の開発に従事
2011年 EUV検査機開発、製品化のプロジェクトリーダーを務める
2013年 国際学会Photomask JapanでEUV光を用いたマスクブランクス検査装置の発表にてベストオーラルプレゼンテーションを受賞
2018年 EUVマスクブランクス検査機で開発した技術がマスク業界に貢献したことから、SPIE(国際光工学会)よりBACUS Awardを受賞
2019年 SPIE Photomask Technology+EUVL 2019でEUVマスクパターン検査装置の発表にてベストオーラルプレゼンテーションを受賞

工藤 順一

防衛装備庁

次世代装備研究所 センサ研究部 光波センサ研究室長

1995年筑波大学大学院理工学研究科修了。1995年より防衛庁技術研究本部第2研究所(現防衛装備庁次世代装備研究所)にて、光波センサシステム、赤外線撮像装置等の研究開発に従事。2015年11月より現職。工学博士。

松浦 祐司

東北大学

大学院医工学研究科 教授

1988年東北大学工学部通信工学科卒,1992年東北大学大学院工学研究科修了,博士(工学).1993年住友電気工業横浜研究所研究員,1994年米国ラトガース大学セラミック工学科研究員として勤務の後,1996年東北大学大学院工学研究科助教授.2008年東北大学大学院医工学研究科教授.X線から遠赤外にわたる電磁波伝送路とその医療応用に関する研究に従事.レーザー学会,電子情報通信学会,応用物理学会,電気学会、SPIE会員.平成17年度文部科学省若手科学者賞受賞.レーザー学会東北・北海道支部長.レーザー学会フェロー

室 英夫

一般社団法人次世代センサ協議会

理事

1976年 東京大学工学部電子工学科卒業
1978年 同大学院工学系研究科電子工学専攻 修士課程修了
1981年より日産自動車(株)中央研究所において自動車用半導体デバイス・MEMSセンサの研究開発に従事
1997年 東京大学より博士(工学)の学位取得
2006-2019年 千葉工業大学工学部教授  SOI-MEMS技術を用いた共振形センサ、磁歪膜積層型磁気センサなどの研究に従事
現在、一般社団法人次世代センサ協議会理事

平山 望

三菱電機株式会社

先端技術総合研究所

2012年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。同年、三菱電機株式会社に入社。 固体レーザー発振器および波長変換技術の開発、ならびにレーザー加工システムの開発に従事し、現在に至る。 現在、次世代半導体パッケージ加工用の深紫外ピコ秒レーザー加工機の開発に従事。

丸尾 昭二

横浜国立大学

工学研究院 教授

1997年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。名古屋大学リサーチアソシエイト・助手、日本学術振興会特別研究員を経て、2003年より横浜国立大学大学院工学研究院助教授。2014年4月から同大学院教授。専門は、3次元マイクロ・ナノ光造形技術の開発とその応用。内閣府SIPプロジェクト(2014-2018)では、マルチスケール3D造形システムの開発と産学連携オープンイノベーションを推進。2019年度からはJST CRESTにおいて、マルチマテリアル3Dプリンティングの研究開発を推進中。

平尾 哲治

事業統括本部 光源事業部 EH Solutions GBU ビジネスユニット長

ウシオ電機株式会社

1996年 ウシオ電機入社 以降プロジェクタ用光源開発従事 2014年 プロジェクタ用光源及びオフィスプリンタ機器定着用光源 技術部長 2019年 光源事業部技術部門長 2020年 光源事業部技術部門長 兼 XEFLビジネスユニット長 2023年 ライフサイエンス事業部HLS GBU副ビジネスユニット長