高性能・高機能化が進むイメージセンサと広がる応用

2024年04月24日(水) 10:30-16:10 アネックスホール F203
【HS-1 高性能・高機能化が進むイメージセンサと広がる応用 -波長・ノイズ・距離・時間・セキュリティ-

●企画協力:静岡大学 電子工学研究所 教授 香川 景一郎 氏

セキュリティ機能をもつCMOSイメージセンサ

立命館大学 理工学部 教授 大倉 俊介 氏
未来社会Society 5.0では、フィジカル空間のセンサからの膨大な情報がサイバー空間に集積され、このビッグデータは人間が介在せずにAIが解析し、その解析結果がフィジカル空間の人間に様々な形でフィードバックされる。

しかし、そのようなセンサから得られる情報は、リアルタイム動作やプライバシー保護、ネットワーク帯域の制約などの観点から、エッジAIを用いて推論処理をおこない、メタデータをクラウドなどのサイバー空間で統合する必要がある。しかし、エッジAIは、攻撃者がエッジAIデバイスに物理的に接触可能であることから、サイバー空間上に配置したAIよりも脆弱である。

例えば、サイドチャネル攻撃と呼ばれるデバイスの消費電力や漏洩電磁波の計測によるAIモデルを窃取、フォルト注入攻撃と呼ばれる異常クロック等の注入によるAI誤動作の誘発、ポイズニング攻撃と呼ばれるAIに仕掛けたバックドアにより認識結果を誘導する攻撃、などを行うことが可能である。我々の研究グループではこれらの攻撃を防止するために、エッジAIにおけるハードウェアセキュリティの研究を行ってきた。

本講演では、イメージセンサとエッジAIを用いた画像認識システムに対する脅威の例を紹介する。さらに、イメージセンサ出力データの改ざん攻撃を防止するためにデバイスの認証とデータの真正性の検証が可能なイメージセンサの検討について述べる。
●入門程度(大学一般教養程度)

テラヘルツ光並びに遠赤外線のセンシングに向けたセンサ構成

北海道大学 量子集積エレクトロニクス研究センター 教授 池辺 将之 氏
電波と光波の中間領域であるテラヘルツ光領域(100 GHz~10 THz)は幅広い応用可能性のために注目を集めている。テラヘルツ光はプラスチックや繊維、紙など多様な物質を透過し、可視光では発見することができない秘匿物を検知することができる。さらに、テラヘルツ波帯は、指紋スペクトルと呼ばれる物質固有の吸収スペクトルを持ち、物質の特定も行うことができる。

この性質を利用して、従来の電波天文や分析科学のみならず、超広帯域通信、医療、薬物・食品分析、危険物探知など幅広い分野での応用が期待されている。そして、この領域は遠赤外光領域にまで拡張されていく。

本講義では、テラヘルツ光に向けたイメージセンサについて画素と呼び出し回路構成および補正回路、そして、遠赤外線のセンシングに向けた基礎理論について述べ、カメラ応用として、可視光カメラと併用した場合の画像統合技術の紹介についても触れる。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)/ 中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)

イベントカメラの技術、現状、ビジネス展開

(株)センチュリーアークス 常務執行役員 岡 好信 氏
近年、物体の動きや、明るさの変化をだけを撮るイベントセンサーが知られてきました。
低遅延、1μ秒の時間分解能、120dBのダイナミックレンジの共通な特性を持つイベントセンサーが、VGA、HD、QVGAとピクセルサイズを使用目的に合わせて選択できるようになり、対象アプリケーションの領域も広がってきました。

まだ一部の方にしか知られていないイベントセンサーの原理、技術の紹介からCES2024での最新情報、ビジネスへの展開状況を紹介することで最新技術情報に触れて頂くと共に、その取得データ例を紹介致します。
フレームセンサーでは難しい課題解決に繋がるヒントとなれば幸いです。
●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

Global Shutter Image Sensors Technology and Applications

Gpixel VP of Pixel and Advanced Technology Mr. Assaf Lahav

※ビデオ講演(日本語字幕あり)

SPAD image sensors by Pi Imaging Technology

Pi Imaging Technology CEO Mr. Ivan Michel Antolović

※ビデオ講演(日本語字幕あり)

屋外長距離高解像度LiDARのためのハイブリット型TOFイメージセンサの開発と展望

静岡大学 電子工学研究所 教授 川人 祥二 氏
屋外炎天下 20m以上の長距離において、高解像度の測距撮像を可能にするハイブリッド方式の光飛行時間(TOF)イメージセンサについて講演する。

ドレインゲートを有するマルチタップピクセル及び複数のサブフレームを用いた多数の時間窓により、パルス光のToFを計測することで、直接法(ディジタル)と間接法(アナログ)の両者の利点を活かした計測が可能となり、外乱光ノイズの影響を大幅に低減できることから、炎天下での高精度長距離計測が可能となる。

その計測原理、300K画素のToFイメージセンサの試作結果、今後の展望等について解説する。
●中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)

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大倉 俊介

立命館大学

理工学部 教授

2003年大阪大学工学部卒業、2005年大阪大学大学院工学研究科博士前期課程修了、2010年博士(工学、大阪大学).2007 年株式会社Rosnes、2010年ルネサスエレクトロニクス株式会社、2014 年ブリルニクスジャパン株式会社に入社.2019年立命館大学准教授,2024年同教授. CMOS イメージセンサの研究開発に従事。 ITE、IEICE、IEEE 会員。

池辺 将之

北海道大学

量子集積エレクトロニクス研究センター 教授

2000年 北海道大学大学院 電子情報工学専攻 博士課程修了
・画像処理システム用センサ集積回路の研究開発に従事
2000年 大日本印刷株式会社半導体製品研究所
・無線通信システムおよび画像処理システムの研究開発に従事
2004年 北海道大学大学院情報科学研究科 准教授
・CMOSイメージセンサの開発とその信号処理技術の研究に従事
2018年~現在 同大学量子集積エレクトロニクス研究センター 教授
・センシングシステム用HW開発とAI含む信号処理技術の研究
・医療向けセンサ及び遠隔医療システムの研究開発に従事
2021年~2023 北海道大学病院 次世代遠隔医療システム開発センター 副センター長兼任
2022年~現在 映像情報メディア学会 情報センシング研究会 委員長
2022年~現在 NHK放送技術研究所 研究アドバイザー

岡 好信

株式会社センチュリーアークス

常務執行役員

ラジオ少年に始まり、長年日本IBM大和研究所で製品、ソリューション開発に従事、VISION 2018でPROPHESEE社イベントセンサーの展示を見て以降、イベントセンサーがビジョンプロセスにパラダイムシフトを起こす技術と感じその普及に努めています。

川人 祥二

静岡大学

電子工学研究所 教授

1988年 東北大学大学院博士課程修了。東北大学工学部助手、豊橋技術科学大学助教授を経て、1999年より静岡大学電子工学研究所教授,現在に至る。
イメージセンサに関する研究開発に従事。2006年-2023年、大学発ベンチャー企業、㈱ブルックマンテクノロジの取締役CTOとして、大学で生まれたイメージセンサ技術の実用化を推進。
2006年産学官連携功労者表彰(⽂部科学⼤⾂賞)、
2009年IEEE Fellow Award、
2013年Walter Kosonocky Award 、
2014年大学発ベンチャー表彰(科学技術振興機構理事⻑賞)、
2017年電気通信普及財団賞「テレコムシステム技術賞」、
2020年映像情報メディア学会丹⽻⾼柳賞功績賞
等受賞