光学薄膜セミナー

2025年11月12日(水) 13:30-15:50 アネックスホール F206
【TF-1 光学薄膜セミナー

光学薄膜研究会

効果的な利用のための光学薄膜の基礎知識

(株)導波技術研究所 代表取締役 渡邊 正 氏
光学薄膜セミナーの導入として、光学薄膜の概要を解説します。
光学機器に無くてはならない光学薄膜ですが、「どのような機能を持つか」「どこに使われているのか」や「原理や利用上の注意点」など、正しく理解されていない事柄が多いように思います。

本講では、光学薄膜の応用例を示しつつ、光学薄膜を効果的にご利用いただくための基本的な知識として解説したいと思います。
これらの知識は、光学薄膜を利用した光学系を設計する方々は勿論、光学薄膜を学ぶ学生、技術者、または販売に関わる方々にも役立つものと思います。

●入門程度(大学一般教養程度)

蒸着材料の選択と使用方法

(株)ソルテック 技術部 技術部長 青木 智則 氏
光学薄膜は多くの光学機器に用いられており、それらの利用は紫外光・可視光・赤外光など幅広い領域に広がっている。
各分野で使用される材料には特徴があり、成膜法にも注意点がある。

今回は可視領域の成膜に関する各種材料の選択の他、赤外材料選択時の注意点、紫外領域材料選択時の注意点などのほか、材料に限らず、測定・装置などを選択する場合の注意点などを解説する。

●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

いまさら聞けない??イチから学ぶ電子ビーム蒸着用電子銃の基礎

日本電子(株) IS事業ユニット IE技術開発部 第1グループ 鵜川 博之 氏
電子ビームを利用した真空蒸着法は、光学薄膜の形成技術として欠かせない手法の一つであり、今日までに数多のメーカーにより光学製品の表面処理技術として採用されています。

しかし、その中核をなす「電子銃」について、基本的な原理や構造を改めて学ぶ機会は意外と少ないのではないでしょうか。日々の業務で電子ビーム蒸着に携わっていても、電子銃の内部で何が起きているのか、その仕組みを深く理解している方は多くないかもしれません。

本講演では、そんな皆様のために、電子ビーム蒸着で使用される電子銃の基本をイチから丁寧に解説します。具体的には、電子を放出・加速する「電子ビームの生成原理」から、それを効率よく蒸着材料に導く「電子銃の構造」、そして、均一な蒸着を実現するための「電子ビームの偏向および走査の原理」までを、初心者の方にも分かりやすいようにご説明します。

この講演を通して、電子銃の働きがクリアになることで、装置のトラブルシューティングや、より精度の高い成膜条件の検討に役立てていただければ幸いです。

●入門程度(大学一般教養程度)

UV-Vis-NIR分光光度計による透過・反射測定の基礎と光学材料計測への応用

パーキンエルマー(同) アプリケーションリサーチラボ シニアプロダクトスペシャリスト 新居田 恭弘 氏
本講演では、紫外から可視、近赤外にわたる波長域を対象としたUV-Vis-NIR分光光度計を用いた透過・反射測定の基礎と、その光学材料評価への応用について解説する。

まず、分光光度計の光学系や測定モードの特徴を整理し、透過率・反射率・吸収率・屈折率・膜厚など、光学特性の取得に必要となる基本概念を紹介する。

さらに、ガラス、樹脂、薄膜コーティング、半導体デバイスなど多様な光学試料に対する測定事例を取り上げ、これらを計測する際の課題と、積分球測定や角度可変測定を包括した高精度評価手法について具体例を交えながら解説し、最新の測定ニーズに対応する実践的なアプローチを示す。

●初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1セッション/税込)
一般 主催・協賛団体会員/出展社/月刊オプトロニクス定期購読者 学生
¥20,000¥18,000 ¥17,000¥15,000 ¥5,000

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【不可抗力】台風、洪水、地震を含む天災、あるいはそれらを原因とする様々な事態、疾病や伝染病の蔓延、労働争議、主催者の合理的なコントロールを超えた会場設備の使用制限や講師の欠席等を含むもの


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渡邊 正

(株)導波技術研究所

代表取締役

1993年3月東京大学 物理工学科 卒業
1995年3月東京大学大学院 物理工学修士課程 修了

(職 歴)
1995年4月 オリンパス光学工業(株)(現オリンパス(株))入社
広く光学薄膜の開発に従事、中でも顕微鏡向け光学薄膜の生産技術開発および設計業務に長く注力し、成果を得た。
ほか、医療用部品関連のプロジェクトリーダー、通信関連部材の開発などにも従事
2023年9月オリンパス(株)退社
同年10月に(株)導波技術研究所を設立、代表取締役に就任
現在は同職を主務としながら、光学薄膜研究会運営委員、福井大学遠赤外領域開発研究センターリサーチアドバイザー、早稲田大学理工学術院嘱託研究員を兼務

青木 智則

(株)ソルテック

技術部 技術部長

1987年秋田大学大学院鉱山学研究科修了
1987年株式会社オプトロン(現キヤノンオプトロン株式会社)入社
1999年神戸芸術工科大学大学院 博士課程後期修了 芸術工学博士
2014年株式会社ソルテック 技術部部長 現在に至る

鵜川 博之

日本電子(株)

IS事業ユニット IE技術開発部 第1グループ

(学歴)
2002年3月 兵庫県立姫路工業大学工学部材料工学科 卒業 (現 兵庫県立大学)
2004年3月 兵庫県立姫路工業大学大学院工学研究科物質系工学専攻 博士前期課程 修了(現 兵庫県立大学)

(職歴)
2004年4月 日本電子株式会社に入社 蒸着用電子銃および電子銃電源の開発業務に従事し、現在に至る。

新居田 恭弘

パーキンエルマー(同)

アプリケーションリサーチラボ シニアプロダクトスペシャリスト

パーキンエルマー合同会社 アプリケーションリサーチラボ スペシャリスト。修士(工学、神戸大学)を取得後、2006年より富士ゼロックス(現富士フイルムグループ)にて機能部材の開発に従事し、2018年より現職。専門分野は紫外可視分光および赤外分光。光学材料・薄膜・半導体デバイスの透過/反射評価と応用開発、教育・技術講習を担当。ISO TC172/SC3/WG2委員(2018-現在)、JIS K0115 吸光光度分析通則 原案作成委員会 委員(2019–2020)。