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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2007.10 vol.26 No.310
10月号 特集 こんなところにLED

LEDを用いた可視光通信の応用とその標準化

慶應義塾大学 中川 正雄

230-350nm帯AlGaN系紫外高輝度LEDの進展と応用

(独)理化学研究所 平山秀樹

 青色LEDと黄色YAG蛍光体を用いた白色LEDは,最近,極限に近い高効率化が進み,蛍光灯の効率と演色性の両方を上回るものができるようになってきた。まだ高価であるという問題が残るものの,白色LEDはいずれ各所で蛍光灯に置き換わっていくものと思われる。一方,我々は波長が230-350nmの紫外領域の発光デバイスの開発を行っている。青色レーザダイオード(LD)の室温連続発振が達成された1996年ごろ,我々は,当時まだ開発が行われていなかった波長250-350nm帯紫外発光デバイスの研究を開始した。・・・(続きは本誌で)

LEDと太陽光発電を組み合わせた応用

(株)光と風の研究所 堀内道夫,源馬和寿

 最近のLEDの生産量は世界的にも増大し,近い将来は照明の大半を占めるのではないかと言われている。これは白色LEDの高輝度化と量産によるコスト低減,他の光源に比べて環境負荷が少ないということで,開発,製品化の目標が明確になってきたためである。また太陽電池も増産につぐ増産で,ここ数年で生産規模は4〜5倍に伸びると予想されている。米国のシリコンバレーでは,カリフォルニア公務員の退職金のファンドや情報産業からの数兆円規模の投資がシリコン太陽電池(シリコンPV※)の増産や新PVの開発に対して投下され,PVを主とした第2次シリコンバレーのブームが起きつつある。・・・(続きは本誌で)

イカ釣り漁船用LED集魚灯の開発

香川大学 岡本 研正

LEDを用いた異物検出手法

鹿児島県工業技術センター 仮屋一昭

 焼酎びん(一升びんや5合びん)等の容器は,リターナブルびんと呼ばれ,資源の有効利用の観点から,びんを回収後,洗浄して検査のあと再使用されている。びんの検査は,傷や割れ等の外観や,醤油や油などの異物残留等を自動検査装置でチェックし,最終的に人手による目視検査を行っている。びんの色は,緑色・茶色など,多くの色のびんが使用されていたが,最近では,茶色びんが最も多く利用されているようになった。醤油やソースなどは黒茶系の色であるため,茶色びんと同系色になり,CCDカメラを用いた検査や目視検査での検出が困難である。・・・(続きは本誌で)

情報通信型LED信号機の技術研究

名古屋工業大学 藤田素弘,林 靖彦,鈴木弘司

 LED式交通信号機は190個程度のLED(発光ダイオード)素子を基盤上に配列したもので,従来の電球式交通信号機に比べて低消費電力(消費電力量は車両用で約1/5程度)と耐久性能を理由に最近急速に普及が進んでいる。信号機はすでに街のあちこちに存在しているが,適当な制御装置を組み込めば,信号灯器内からの文字表示が可能であり,また,LED特有の可視光通信能力も利用すればさまざまな交通情報提供に活用できる可能性がある。一方で交通信号機は交通運用上および安全上,きわめて重要な施設であるので,信号機本来の交通制御機能に十分配慮される必要がある。・・・(続きは本誌で)

打開策となるか 総務省,ICT戦略を発表

 総務省は8月,「ICT国際競争力強化重点技術戦略」(以下「ICT戦略」)を発表した。これは我が国の世界市場におけるネットワーク機器のシェア獲得,事業展開,標準化,知的財産権の獲得,および人材育成を課題として,同省が昨年10月に開催した「ICT国際競争力懇談会」による「とりまとめ」を基に策定したもので,平成20年度予算要求の根拠とするほか,効率的な投資によってICT分野の国際競争力強化を図ることを目的としている。・・・(続きは本誌で)

FPD市場は投資競争へ!生き残りを賭けた体力勝負に突入

 FPD市場が活況を呈している。その牽引役は何といっても液晶テレビやプラズマテレビといった薄型テレビだろう。世界的に需要は拡大基調にあり,参入メーカは生産能力の増強に躍起だ。 例えば,シャープの新工場建設,ソニーが液晶パネルの供給を受けるS-LCDの第8世代ラインの稼動,松下電器産業のPDP第5工場の新設と,国内企業だけでもその動きは活発だ。市場でのコスト競争力の確保を狙う企業の次なる一手にいま注目が集まっている。・・・(続きは本誌で)

45nmプロセス製品の量産で液浸露光装置が普及期へ!

 DRAMなど半導体デバイスは現在,線幅90nmまでのものが量産されており,早いものでは65nmプロセス品も量産され始めている。一方,今年から来年以降にかけて量産開始が見込まれているのが45nmプロセス品だ。半導体デバイスメーカの多くは,45nmプロセス技術を用いた半導体デバイスの開発を加速させているとともに,量産への移行準備を進めている。 実際,米国・Intelはイスラエルのキリヤットガットにファブ28と呼ぶ300mmウェハ対応の量産施設を建設中で,2008年下半期に45nmプロセスを用いたマイクロプロセッサの量産をスタートさせると発表。・・・(続きは本誌で)

いよいよBlu-rayが登場!カムコーダメディアの最新動向

 家庭用カムコーダメディアの勢力図に異変が起きつつある。ここ数年,それまで主流であったminiDVに加え,HDD,DVD,フラッシュメモリが登場し,激しい競争を繰り広げていることは昨年10月号の小欄にてお伝えしたとおりだ。各メディアとも記録時間やコストにおいて一長一短であり,その動向が注目されていたが,日立製作所(以下日立)がBlu-rayディスクに直接書き込めるカムコーダを8月に発表,その均衡が大きく崩れる可能性が出てきた。・・・(続きは本誌で)

21世紀を切り開く機能性単結晶の基礎と応用 第6回 Naフラックス法を用いた高品質GaN単結晶基板の開発

大阪大学 川村史朗,今出完,三好直哉,反保昌城,吉村政志,北岡康夫,森勇介,佐々木孝友

 近年,Naフラックス法によって2インチのGaN単結晶基板の育成が可能であることが発表され,低転位の基板を安価に供給できる可能性が出てきている。転位の少ない基板が安価に供給されることで,青色発光や白色発光のLEDのみならず,携帯電話やハイブリッドカー用の電子デバイスの世界も大きく発展することが期待されている。今後の可能性を議論するためにも,ここで一旦Naフラックス法の開発の歴史を振り返ることにする。研究開始当初から2インチGaN単結晶基板の育成までを以下にまとめる。・・・(続きは本誌で)

まるわかり非線形光学 第14回 非パラメトリック非線形光学過程―可飽和吸収と二光子吸収―

(独)科学技術振興機構 黒澤 宏

 光と物質が相互作用する場合,大きく物質のエネルギー状態が変化する場合と変化しない場合に分けることができます。今までお話ししてきました高調波発生,和(差)周波発生などは,いずれもパラメトリック過程と呼ばれる現象の範疇にあります。物質と光の間にエネルギーの授受がなく,非線形光学過程の最初と最後で物質のエネルギーに変化がありません。もう少し難しい言葉を使いますと,屈折率が実数で表されます。一方,物質と光の間でエネルギーの授受がある過程は,非パラメトリック過程と呼ばれていますが,複素屈折率で表されます。・・・(続きは本誌で)

基礎からの量子光学 第22回 量子信号のデータ圧縮と誤り訂正の古典限界克服を目指して:その実装例

(独)情報通信研究機構 武岡正裕

 第18回では,現代の情報通信の基本概念となるシャノン(Shannon)の情報理論,すなわち情報源符号化(データ圧縮)と通信路符号化(誤り訂正)の基本的な考え方が説明された。そして第19回では,この従来のシャノン理論(古典情報理論)に量子力学を融合させた量子通信路符号化の理論から,量子力学という物理法則に従った元で達成しうる究極の通信容量が導かれることが,歴史的経緯を含めて示された。また,その実現に必要な量子制御操作や,従来の通信技術に比べて予想される通信性能向上の定量的な議論,そして従来の光通信(古典通信)から量子通信へと向けた今後の研究開発の展望なども,最新の研究成果を含めて紹介された。・・・(続きは本誌で)

シリーズ

ワン・ポイント結像光学 第55回 光路長

朝枝 剛

 さて前回は波面収差と光線収差について光線の進み方と波面の進み方の関連としてそれぞれの意味合いについてお話ししました。光線収差,波面収差と違う言葉になっていますが結像にかかわる光の進み方についてどちらも述べているものであるので,この二つは同じ現象を別の視点で見ているものと考えられます。つまり波面収差と光線収差はまったく別のことではなくて何らかの関係があると思われます。この関係を考えるために幾何光学的な光の進み方をどのように考えるかについて復習します(ここでは“Principle of Optics”1)を参照しました)。・・・(続きは本誌で)

IT市場ウォッチング 第79回 エレクトロニクス再編の可能性

(株)野村総合研究所 藤浪 啓

 PEファンドを中心とした日本の産業再編に向けた動きが活発化してきた。なかでも各種ファンドがターゲットとしているのがエレクトロニクス産業であるといわれている。その理由はいくつか挙げられる。日本のエレクトロニクス企業が世界的に見ても優れた技術力を有していることがそのひとつである。バブル経済崩壊後の失われた15年を通じて企業としてのパフォーマンスは大きく低下したが,技術蓄積が大きく毀損したとは見られておらず,特に民生分野での高い競争力は魅力となっている。・・・(続きは本誌で)

光の研究コミュニティ-技術進展を支える光関連研究会/グループ- 第50回

(社)日本分析化学会 X線分析研究懇談会 福岡大学 脇田 久伸

 X線発見の報告後X線が実用利用されるまでの経緯は,現代科学における原理の発見から実用化へのスピードに勝るとも劣らないことはよく知られています。即ち,1895年のレントゲンによる発見の報告からわずか一ヶ月以内に世界中の研究室でX線の発生と研究が始まり,透過・写真作用,蛍光・電離作用,偏光的現象の存在,特性X線の発生などめざましい勢いで重要な発見が相次ぎました。・・・(続きは本誌で)

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第118回 光スイッチ技術

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

 光スイッチ技術は,光通信システム,特に光LAN等の重要デバイスとして知られ,光信号の通過,遮断の機能や複数の伝送路に振り分ける機能を備えた素子や装置である。
光スイッチ技術の国際分類は,光学的結合手段(G02B6/26),光の方向を制御するもの(G02B26/08),電子的スイッチング装置(H04Q3/52)などが知られている。電子的スイッチング装置の特許出願公開をみると,1999年(平成11年)に85件,2000年95件,01年に102件,02年に115件,03年に91件,04年に50件,05年に27件,06年に29件となっていて,合計614193件となっている。・・・(続きは本誌で)


HEAD LINE NEWS

DATA ROOM

▼ガラス製光ファイバ・ケーブル輸出数量,19ヶ月連続のプラス
▼CCDの生産実績,27ヶ月連続のプラス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比108.8%の2,261億円

PHOTONICS SPECTRA

▼インテル,シリコンを用いた40Gb/sレーザ変調器を発表

CALENDAR

EVENTS

▼MOC'07 13th MICROOPTICS CONFERENCE
▼第1回「白色LEDと固体照明」国際会議
▼第7回ボリュームホログラフィックメモリ技術研究会
▼第69回レーザ加工学会講演会
▼第40回光波センシング技術研究会講演会
▼光設計研究グループ第38回研究会「宇宙開発における光学技術」

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

 LEDはリモコンや電気・電子機器の動作表示ランプ,ファックスやコピー機といった様々なところに用いられ,もはや私たちの生活になくてはならないものとなっています。

 特に高輝度青色LEDの実現によって,フルカラーの動画を表示できる屋外用大型ディスプレイが実用化され,LEDを用いた信号機も増えつつあります。さらに,白色LEDは液晶ディスプレイのバックライトに用いられるようになりましたし,懐中電灯を始め照明への応用も急速に進んでいて,白熱電球や蛍光灯に替わる室内照明への応用を目指した開発が活発に行なわれています。

 一方,自動車分野ではこれまでにもブレーキランプやウィンカーに使われて来ましたが,ついにヘッドランプへの応用が実現しました。トヨタ自動車の最高級乗用車レクサスに世界初となるLEDヘッドランプ(小糸製作所と日亜化学工業の共同開発)が採用されたのです。自動車や室内照明といった分野はとても大きな市場ですので,今後が楽しみです。

 LEDの応用はこれだけに止まりません。様々な分野への応用研究が活発に行なわれています。そこで,今月号の特集ではちょっと変わったところへLEDを応用しようという幾つかのユニークな研究を取り上げてみました。LEDにはまだまだ大きな可能性が秘められています。

 日本の出生率は1970年代中頃までは2以上ありましたが,その後どんどん下がっていって,2005年にはついに1.26にまでなってしまいました(2006年に若干上昇しましたが,回復基調になるかは不透明です)。このまま行くと日本の人口は2050年に1億人,2100年にはなんと6,400万人になるという予測まであります。そうなると国力を維持するための労働力が不足するということになります。それを外国からの労働力で賄おうという意見もあるようですが,ヨーロッパ諸国における移民の暴動などを見ますと,外国の人を単に労働力という観点だけで捉えて良いものかどうかを含め,ちょっと疑問にも感じます。

 一方,先月号でも書きましたが,若者の理科離れが心配されています。天然資源の少ない日本が厳しい国際競争に勝って行くには科学技術振興がとても重要です。しかしながら人口が減るのですから当然,研究者・技術者も不足します。

 日本は女性の社会進出が他の先進国より遅れているとよく指摘されます。特に理工系分野では女性の数が圧倒的に少ないと思われます。ですから,理工系への女性の進出が,将来の研究者・技術者不足においてとても大きな意味を持って来ると思うのです。もちろん,少子化がさらに進んでは何にもならないので,働きながら子供を育てやすい環境の整備も非常に大切です。

 弊社ではこの程,理工系に進む女性がもっと増えればと,日本女子大学・小舘香椎子教授の監修のもと『光できらめく理系女性たち』という書籍を刊行しました。本書では,光技術分野を中心に現役で活躍中の女性の生の声の他,有識者からのメッセージや支援体制などを紹介しています。詳しい内容を弊社ウェブサイトでご覧になって下さい。また,本書を一人でも多くの方に読んでいただくためのアイデアも募集中であります。

編集長 川尻 多加志

今後の特集予定(敬称略)

11月号 特集 『シリコンフォトニクス最前線(仮題)』

▼国際会議GF2007からみたシリコンフォトニクスの課題と展望 東京大学 和田一実
▼ナノクリスタルシリコン発光デバイス 東京農工大学 越田信義
▼極薄単結晶シリコンからの電流注入発光 (株)日立製作所 斎藤慎一
▼シリコン細線導波路とシリコン光機能素子 日本電信電話(株) 板橋聖一
▼シリコンフォトニック結晶 京都大学 野田進
▼シリコン基板上の光電子集積デバイス 豊橋技術科学大学 米津宏雄
▼シリコン光MEMS 東北大学 羽根一博

12月号 特集 『レーザ加工を科学する(仮題)』

▼総論 中央大学 新井武二
▼レーザ光と材料の相互作用 長岡技術科学大学 伊藤義郎
▼レーザ穴あけ加工における光学現象と熱流体解析 大阪大学 大村悦二
▼レーザ溶接におけるキーホールの不安定性と溶接欠陥の防止 (独)物質・材料研究機構 塚本進
▼レーザ切断の加工現象 中央大学 新井武二
▼レーザーを用いた光化学的表面改質 東京工業大学 村原正隆
▼レーザーによるガラス内部構造の改質 京都大学 三浦清貴

1月号 特集 『フォトニック結晶(仮題)』

▼総論 フォトニック結晶ファイバ技術とその周辺技術の現状と今後の展望 日本電信電話(株) 清水正利
▼次世代光ファイバ 日本電信電話(株) 倉嶋利雄
▼フォトニックバンドギャップファイバの最新動向 日本電信電話(株) 川西悟基
▼フォトニック結晶ファイバの応用 三菱電線工業(株) 田中正俊
▼フォトニック結晶デバイス 日本電信電話(株) 新家昭彦

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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