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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2008.12 vol.27 No.324
12月号 特集 ホログラフィックメモリの新展開

ホログラフィックメモリーの現状とこれから

東京大学 志村  努

コアキシャルホログラフィックデータ記録システムの開発

ソニー(株) 福本  敦

次世代を担う大容量光メモリとして期待をされながら実用化への長い道のりを迷走してきたホログラフィックデータストレージ(HDS)開発であるが,1990年代後半に登場した高性能フォトポリマー記録材料により,実用化というゴールに向かって息を吹き返してきた。光ディスクストレージがBlu-rayの実用化で一段落した今,次世代の光メモリの主役としてHDSが再び注目を集めている。HDSの実用化に向けて,その記録再生システムにも課題が残されていた。・・・(続きは本誌で)

光フェーズロック方式コリニアホログラフィー―次世代コリニアホログラムメモリの実現を目指して―

豊橋技術科学大学 井上 光輝

新規フッ素系ホログラフィック光記録材料のコリニア式記録再生特性

ダイキン工業(株) 佐藤 数行,青木 和子,椛澤  誠,金村  崇

近年,ハイビジョン放送の普及に伴う映像コンテンツの大容量化や光ファイバー等を利用したインターネット利用は,我々が日常で扱う情報量に急激な変化をもたらした。また,国内ではNHKが今後2015年以降にスーパーハイビジョン放送を一般家庭向けに開始予定しており,実現すると高精細な画像(UDTV映像)の映像情報が「非圧縮」で配信されるようになる。そのために「〜 1TB/非圧縮映画1 本」の配信(1G ビット/秒前後)に対応した大容量の情報を効率的に保存かつ取り出すための全く新しい情報ストレージシステムが今,必要となってきている。・・・(続きは本誌で)

ホログラフィックメモリ用記録材料の開発

共栄社化学(株) 池田 順一

ホログラフィックメモリ高密度化のための信号処理技術

シャープ(株) 奥村 哲也,林  哲也,前田 茂己,村上 善照,高橋  明

ホログラフィックメモリは記録容量の大きさとデータ転送速度の高さから次世代光ストレージの有力候補とされており,研究開発が活発に行われている。現時点では早期実用化を最優先に,記録容量の目標スペックが比較的低めに抑えられている場合も多いが,本来のポテンシャルを最大限に引き出すべく,更なる大容量化を実現することが期待されている。ホログラフィックメモリでは,複数のホログラムを記録媒体の同じ場所に多重記録することができる。従って,記録容量を増大するには記録の多重度を上げるか,各ページデータの記録面密度を向上することが必要となる。多重度を上げるには記録媒体のM/#(エムナンバー)を改善するアプローチが基本となる。一方,面密度の向上は信号処理技術によっても実現が可能である。本稿ではその一手法として,従来の光ディスクシステムで実用化され効果が実証されているPRML(Partial Response Maximum Likelihood)を2 次元に拡張する手法について詳しく解説する。・・・(続きは本誌で)

フォトポリマを用いたホログラムメモリの記録再生シミュレーション

東京理科大学 山本  学,吉田 周平

次世代の大容量光メモリとしてホログラムメモリの研究が盛んである。記録媒体としては,フォトポリマーが検討されている。この媒体は,(1)厚い位相型ホログラムの記録に適している,(2)ノイズが少なく高い回折効率が実現可能である,(3)スペクトル感度を比較的自由に選択できる,(4)ホログラムの劣化が起こりにくい,などの特徴を有している。近年,課題であった記録後の媒体収縮も大幅に低減され,実用的な媒体として注目を集めている。このようなフォトポリマーメディアでのホログラム記録過程は,モノマーの拡散と重合によりポリマーが生成され屈折率変化としてホログラムが形成されるというものである。・・・(続きは本誌で)

Mini Magazine レーザ製品の手引き

光通信用レーザの最新動向

(株)日立製作所 青木 雅博,牧野 茂樹,有本 英生

窒化物系可視短波長レーザの最新動向―基幹技術と今後期待される技術―

名城大学 天野  浩

加工用レーザの最新動向

(有)パラダイムレーザーリサーチ 鷲尾 邦彦

レーザ安全規格の最新動向

石川レーザ技術士事務所 石川  憲

連載・シリーズ

IT市場ウォッチング 第93回 薄型TV市場における水平分業vs垂直統合の進行

(株)野村総合研究所 藤浪  啓

全世界的にテレビの薄型化のトレンドは継続して進んでいる。北京五輪後も台数ベースでは薄型テレビの市場は継続した成長が予想される。その理由の1つがデジタル化の進展である。放送と通信の融合やさらなるサービス向上に向けてデジタル化は全世界的な潮流となっており,デジタル化にともない買い替え需要が喚起され,市場が牽引される構造が今後も続くと予想される。また競合対象であるブラウン管テレビの供給能力の減少も薄型テレビが伸長する理由としてあげられる。ブラウン管テレビの生産金額は,2007年には対前年度比32%減少しており,2008年も2割近く減少する見込みである。・・・(続きは本誌で)

21世紀を切り開く機能性単結晶の基礎と応用 第20回 有機半導体レーザーを目指した単結晶発光性FET

九州大学 中野谷 一,安達 千波矢

有機半導体材料は,多彩な光学特性と電気特性を有するため,オプトエレクトロニクス材料として近年大きな注目を集めている。特に,近年,有機半導体材料を用いた発光デバイスである有機LED(Organic light-emitting diode : OLED)は,表示デバイスとして実用化の段階にまで達した。さらに現在では,有機半導体材料をチャネル層とする有機FET(Organic field effect transistor : OFET)や有機太陽電池(Organic Solar Cell:OSC)に関する研究開発も活発に行われている。・・・(続きは本誌で)

事例に学ぶ光・電子分野の知的財産 第12回 知的財産関係条約

諏訪東京理科大学 西澤 紘一,(独)雇用・能力開発機構 千葉センター 櫻井 博行

知的財産とは何かを一言で言い切ることは困難である。これに対して多くの説明が試みられる中,中山信弘氏は自著「マルチメディアと著作権」において,「知的財産とは,不当な模倣から守られている情報である」とする。これに従い「情報(無体物)」と理解すると,空間の一部を占める有体物との対比において,機動的に短時間のうちに広範囲に内容が伝播してしまうことが特徴として浮上する。このことは知的財産の保護と活用は一国の問題にとどまらず多国間ないし世界規模での問題として対応が必要であることを意味する。この問題は国際博覧会の実施において古くから討議の対象とされていた。・・・(続きは本誌で)

光の研究コミュニティ-技術進展を支える光関連研究会/グループ- 第64回  (社)日本写真学会 光機能性材料研究会

富士フイルム(株) 御子柴 尚

社団法人 日本写真学会には,10の研究会がありますが,その中の一つに,今回ご紹介する光機能性材料研究会があります。光機能性材料研究会は,平成16年に設立された比較的新しい研究会ですが,実はその源流は古く,日本写真学会の設立当初から存在しておりました。日本写真学会の研究会として長年に渡り活動してきた「写真科学研究会」は,17年程前に,研究対象をハロゲン化銀を用いた銀塩材料に限らず,非銀塩分野にも広げることを意図し「感光材料研究会」に改称しました。そして,多方面の応用分野や関連分野の研究者と意見交換を行ってきました。やがて,時代が変化し,デジタル時代が到来しました。「写真」を考える際に,固体撮像素子のような従来の感光材料より広い概念である「光に関連した機能材料」を,広く理解し,題材として取扱うことが必要な状況となってきました。このような状況を鑑み,「光機能性材料研究会」に改称したものです。・・・(続きは本誌で)

発明・特許のこぼれ話 第12回 ノーベルの発明とノーベル賞

SMK(株) 鴫原 正義

12月10日はアルフレッド・ノーベル(1833〜1896)の命日で,それに因んだノーベル賞の授賞式の日です。今年は久し振りに物理学賞・化学賞で日本人4人(3人?)が受賞し,いろいろな情報で賑わっています。周知の通りノーベルはダイナマイトの発明などで得られた資産を基にしてノーベル賞を提唱した科学者です。今回は日本人の受賞に因み,ノーベルの世界をもう少し覗いてみましょう。ノーベルは実業家で発明家のイマニュエル・ノーベル(1801〜1872)の三男として1833年にスウェーデンのストックホルムで生まれています。因みに父イマニュエルは現在のようなベニヤ板の開発に貢献した人としても知られています。・・・(続きは本誌で)

USA Today 第12回 回線数で大きく飛躍,米国FTTH網

Optomarketing USA 中島 和宏

米国FTTH協議会によると,米国におけるFTTHネットワークのファイバ既設世帯数は昨年同時期から400万件以上増えて,約1,380万件となった。そのうちFTTHサービスの加入契約が可能な回線数は約1,240万回線である。加入世帯は年成長率76%,約160万世帯の増加で376万世帯となり,回線利用率は30%を超えた。また,加入世帯のなかで約220万世帯がビデオサービスを契約しているという。評議会の代表,Joe Savage氏は「既設回線数と加入世帯数,加入率の継続的な上昇は,高速インターネット,およびビデオサービスの選択肢としてFTTHに対する認識が消費者に浸透してきたことを示している。また,他のブロードバンドサービスと比較して,顧客満足度においては勝っている」と語る。・・・(続きは本誌で)

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第132回 リアプロジェクタ

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

CRTが中心であったディスプレイは,WHO・ILOの共同研究による電磁波障害警告を受けて液晶ディスプレイに主役が移り変わり,CRTは影を潜めてしまった。しかし,液晶ディスプレイは大型化するにつれて,コントラストの乱れや,歪の生まれなどが生じ,商品の大型化に一時ブレーキがかかってしまった。一方,大型化のためにプラズマディスプレイの開発に拍車がかかり,液晶ディスプレイでは生き残りのために薄型化の開発が進められてきた。こうしたなかでリアプロジェクタの開発も注目されるようになってきた。リアプロジェクタの特許出願公開は,19年間に63社(うち外国企業17社)が参入し,特許出願公開件数は417件に達している。・・・(続きは本誌で)

技術士PLAZA 第12回 私の出城

(株)MTS雪氷研究所 松田 益義

私はDual Life(2拠点生活)を始めつつあり,目下の最大の関心事は,2拠点目の生活の確立である。多くの人は,定年を迎えて人生をリセットする。私の場合は60歳を少々超えたが,幸いにも自営業に近い境遇にあるのでリセットはせずに,第1拠点での生活を続けたままで,2拠点目の生活を開始した。1週間を4日と3日で住み分ける私のDual Lifeは,昔懐かしい本宅と妾宅のような表裏の2重生活ではない。この種の表裏生活も緊張感がたまらない快感であったようだが,私の二重生活には表裏の別がない。第1拠点は東京で,コンサルタント会社と自宅があり,第2拠点は職住一体で,山梨県北杜市の八ヶ岳南麓にある。この第2拠点はリゾート・オフィースと言っても良いが,工房あるいはアトリエと呼ぶ方が私の実感に近い。・・・(続きは本誌で)

進化するFPD!開発トレンドの今を探る

フラットパネルディスプレイ(FPD)は「環境対応」,「薄型・高画質化」,「用途拡大」の3つをキーワードに開発が進んでいる。環境対応では,低消費電力化技術や有害化学物質を排除する技術などを導入したFPDが発表されている。一方,薄型・高画質化では1cmの厚さを切るモデルに加え,コントラスト比100万:1のFPDが実用化されるなど,その開発はとどまることがない。また,用途拡大に向けては,3Dやタッチパネルなどの機能を配したFPDや,新たなコンセプトによるFPDの開発も進展してきている。こうしたトレンドは,今年の『CEATEC』や『FPD International』でも見ることができた。・・・(続きは本誌で)

いよいよ実現! カプセル内視鏡の現状と将来

今年9月,オリンパスメディカルシステムズ(以下オリンパス)は小腸用カプセル内視鏡の製造発売認可を厚生労働省より取得し,国内での販売を始めた。日本国内でカプセル内視鏡の販売が許可されたのは,イスラエルのギブン・イメージング(以下ギブン)に続いて2社となり,いよいよ人体内に光学機器を送り込む「カプセル戦争」が火蓋を切った。カプセル内視鏡が脚光を浴びるのは,そのSF的なイメージのみならず,これまで困難であった小腸の内視鏡検査が,人体に少ない負担で行なえるようになったという,医学的な意味合いが大きい。・・・(続きは本誌で)

Optronics World 2008 Autumn 開催!!

Vision Japan 2008,ポジショニングEXPO 2008,光源2008の3つの展示会を一堂に会したOPTRONICS WORLD 2008 Autumnが,10月22日〜24日の3日間,パシフィコ横浜で行なわれた。これは昨年,東京都立産業貿易センターで行なわれた産業用カメラ総合技術展およびポジショニングEXPO2007が拡大・発展したもので,出展した企業および団体は115,会期を通じた来場登録者数は5,549名を数えた。また,同時に開催された技術特別セミナーにも多くの聴講者が訪れ,講師が語る最新の情報に熱心に聞き入る様子が見られた。今回は,出展社の製品のうち注目の展示のいくつかをレポートする。もちろん,この他にも数多くの興味深い展示があったが,スペースの都合上,掲載できなかったことをお断りしておく。なお,会場の模様は弊社ホームページ(http://www.optronics.co.jp/)にて動画を公開しているので,併せてご覧頂きたい。・・・(続きは本誌で)


HEADLINE NEWS

DATA ROOM

▼ガラス製光ファイバ・ケーブル輸出量,33ヶ月連続のプラス
▼液晶テレビの生産実績,24ヶ月ぶりのマイナス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比104.5%の2,647億円

PHOTONICS SPECTRA

▼ESIがZygoを買収
▼ZeissがNanoscribeへ出資

CALENDAR

EVENTS

▼応用電子物性分科会研究例会 窒化物半導体発光デバイスの最前線
▼第71 回レーザ加工学会講演会
▼多元技術融合光プロセス研究会 第4回研究交流会「レーザ技術のナノテクノロジーへの応用展開」
▼第382回レーザー学会研究会「21世紀のレーザー技術」
▼レーザー学会 学術講演会 第29回年次大会 併設展示会「Laser Solution 2009」
▼SPIE Photonics West
▼第3回レーザーディスプレイ技術研究会 〜進展するレーザーディスプレイ技術〜

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

ご存知の通り,ポストDVDは紆余曲折の末Blu-Ray Disc(BD)の一本化で決着がつきました。その前にはユーザの買い控えもあって,BDとHD-DVDの双方ともどこまで普及するのかが心配されましたが,一本化の後はBDレコーダ/プレーヤが急速に売り上げを伸ばしています。電子情報技術産業協会の調べによれば,この9月の出荷実績は対前年同月比で10,710%(107倍)と驚異的に伸びています。

さて,研究・開発レベルでは,その次のメモリは?という話になりますが,光メモリの強力なライバルとしては相変わらずハードディスクや半導体メモリが挙げられています。その研究・開発は活発に進められていて,その動向から目が離せないといったところです。

一方,光メモリの記録密度を決める光源の波長と開口数(NA)は,BDでは405nmと0.85を採用していますが,半導体レーザをこれ以上短波長に持っていくのは商業ベースでは難しく,またNAに関してもこれ以上は大きくできないと言われています。もちろんBDの多層化というアプローチで大容量化は可能でしょうが,テラバイトに行くのはどうでしょうか?

そこで,光メモリ分野では超解像や近接場を用いた記録技術,二光子吸収を用いたものやホログラフィックメモリ等の研究・開発が進められています。まだ絶対的な本命は見えていませんが,その動向が注目されているのが現状です。

今月号の特集では有力候補の一つ,ホログラフィックメモリに的を絞って,研究・開発の最新動向を紹介していただきました。ディスプレイ分野ではハイビジョンよりさらに高精細なデジタルシネマやスーパーハイビジョン等,次世代方式の研究・開発が進められています。これらの動画像を記録するメモリに何が選ばれるのか。それが光メモリである事を期待してやみません。

1月号から新連載が2本スタートします。先ずは日本光学会・光設計研究グループ企画による「光学技術者のための電磁場解析入門」。光学技術分野においてもナノ領域での現象解析が重要なテーマとなっています。このような状況の中,光の振る舞いを正確に捉えるには光を電磁波として扱う必要があり,そのため電磁場解析は今や必須アイテムとなっています。Maxwell方程式を差分化して高精度な計算ができるFDTD法(有限差分時間領域法)は,この光の振る舞いを時間的・空間的に可視化して新しい現象を描けると注目を集めており,本連載ではこのFDTD法を中心に,電磁場解析を具体的にかつ分かりやすく解説していただきます。第1回目は,委員長でもある日本女子大学の小舘香椎子教授による「電磁場解析を用いた回折光学素子設計と応用システム」の予定です。

もう1本は「光学技術者のための基礎数学」。執筆は職業能力開発総合大学校の河合滋教授です。本連載は,光学技術に関わる人を対象にして,光学分野の教科書や論文を理解するために必要な数学の知識を,高校レベルから分かりやすく解説していただくというものです。その数学が光学分野でどのように使われるのかも併せて解説していただき,完全に理解できたかどうか毎回宿題として演習問題も出ます。答えは翌月号掲載。第1回目のテーマは三角関数です。二つの新連載に乞うご期待。

編集長 川尻 多加志

■次号(1月号)の予定(敬称略)

「デジタル信号処理が変える光通信技術」

▼総論
▼QAM多値変復調方式
▼多値位相変復調技術
▼光OFDM方式
▼光通信用プリコーディング技術
▼リアルタイムデジタルコヒーレント受信技術
▼インコヒーレント多値変復調方式
▼光ディジタル変復調技術への期待

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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