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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2009.3 vol.28 No.327
光配向制御技術とその応用

巻頭言―液晶配向制御技術としての光技術―

東京農工大学大学院 飯村 靖文

強誘電性液晶の配向技術―フィールドシーケンシャルディスプレイへの応用―

大日本印刷(株) 猿渡 直子

液晶ディスプレイは薄型で低消費電力といった特徴から、大型から携帯情報端末までその用途を広げており、その開発が活発に行われている。その中でも、フィールドシーケンシャル(FS)方式が最近注目されている。 FS方式は、液晶ディスプレイで一般的に使用されているカラーフィルター方式とは異なりカラーフィルターを使用する代わりに、バックライトをR・G・Bと時間的に高速で切り替え、それに同期させて液晶を駆動させる。このことにより、RGBの画像が高速に映し出され、これが人間の目の残像効果により混合されることで、フルカラー表示が実現できる。本方式ではカラーフィルターを使わないため光の利用効率が良く低消費電力を達成できる。また、高精細化可能であることから画質の向上などが期待されている。しかし、FS方式では、通常よりも早い速度で駆動させるため、高速応答可能な液晶素子が必要となる。高速応答可能な液晶素子の一つとして、強誘電性液晶(FLC)が挙げられる。FLCは広い視野角を持ち1m秒以下の高速応答性を示すため、FLCとFS方式を組み合わせることで、応答速度も速く動画特性に優れたディスプレイ(FS-FLCD)が実現できる。しかし、このように利点のあるFS-FLCDだが、液晶の配向制御や注入工程が困難であるなど課題もある。本稿ではこれらの課題に対する改善の取り組みを紹介する。・・・(続きは本誌で)

光重合性液晶を使用したインセル位相差膜

凸版印刷(株) 赤尾 壮介

現在,液晶ディスプレイ(LCD)において,視野角を拡大するため各種の位相差板が使用されていることはよく知られている。位相差板は光学的異方性を持つ素子であり,先に記した視野角拡大の目的のほか,例えば半透過LCDにおいて,透過表示と反射表示の双方を行なうために用いられている。これまでLCD向けの位相差板としては,延伸したフィルム等が,液晶セルを構成する2 枚のガラス基板の外側に偏光板とともに貼合されるなどして使用されてきた。近年,この外付け位相差フィルムに代わってインセル位相差膜というものが注目されてきている。インセル位相差膜という言葉を初めて目にされる方も多いと思われるが,その光学的補償機能をカラーフィルタ(CF)基板に設けることによって,位相差板を液晶セル内部に取り込もうというものである(図1)。セルの内側に設けられるので「インセル」位相差膜というわけである。本稿では,位相差板の機能を液晶セル内部に取り込む=インセル化することによってどのような利点が考えられるのかを解説するとともに,そのような利点を活かし,主として半透過LCD 向けに我々が開発したインセル位相差膜について紹介する。・・・(続きは本誌で)

光配向技術の有機半導体への応用

(独)物質・材料研究機構 坂本 謙二

大面積,軽量,フレキシブル,低コストといった特徴をもつ有機半導体デバイスは,フレキシブル・ディスプレイ,情報タグ,スマートカード,各種センサー等への応用が期待されている。有機半導体はπ 共役分子の集合体として構成され,その電子・光物性はπ電子軌道の分子内での広がり,分子間での重なりによって決定されている。そこで,高性能・高機能有機半導体デバイスを実現するためには,構成分子(有機半導体分子)の配向を制御して有機半導体薄膜を作製する技術が重要である。また,分子配向を制御して作製した薄膜を用いることにより素子ごとの特性のばらつきを抑えることができると期待される。分子配向を制御して薄膜を形成すると薄膜の特性に異方性が付与される。・・・(続きは本誌で)

光配向装置

ウシオ電機(株) 三宮 暁史

弊社が「光配向制御技術」に対し,光配向装置を開発し始めてから10数年程度になる。これまでは他の配向制御技術で十分であり,「光配向制御技術」は研究開発段階のまま世間一般の方に知られることはあまり無く,また光配向装置も同様であったと思われる。しかし「光配向制御技術」は,特有のメリットがあるだけでなく,近年の液晶パネル大型化に伴う従来配向制御技術が抱える問題が生じてきたことで,量産用技術としてクローズアップされてきた感が強い。今回は光配向装置に対する弊社取組の一端を説明することで装置概要をご理解いただき,「光配向制御技術」に対して弊社が貢献できるところ,すべきところを議論する礎としたい。・・・(続きは本誌で)

特別レポート

フォトニクス国際会議 Photonics West 2009参加報告

(有)グローバル・ファイバオプティックス 梶岡  博

連載・シリーズ

IT市場ウォッチング 第95回 ローコストプロダクトの衝撃

(株)野村総合研究所 藤浪  啓

金融危機の実体経済への影響が次々と明らかになってきた。不動産,自動車の順に最終需要が低減し,エレクトロニクスも底抜けの様相を呈してきている。マクロ経済的にはすでに過去に起こった金融危機期の損失額を今回の危機は優に上回っている。いつ底を突くのか不透明な悲壮感が支配しており,各社の決算も熾烈を極めている。かつて経験したことがない「未知との遭遇」との指摘もある。ただ,今回のクラッシュがなくとも全般的にデジタル化とソフトウェア化が進んだことにより,家電の価格破壊はかつて無いほどの勢いで加速していたことは事実であり,「デジタル家電は単体ビジネスで儲かるのか?」という不安感は常にあった。・・・(続きは本誌で)

発明・特許のこぼれ話 第15回 歌舞伎と発明

SMK(株) 鴫原 正義

歌舞伎座が改修工事に入るとのことですが,昔ながらの雰囲気をもった東銀座の景観が大分変わってしまうのでしょうか。江戸文化を今に伝え,東京のど真ん中で日本固有の伝統文化を守り続けている歌舞伎の世界もなかなか興味深いもので,舞台芸術におけるこだわりはオペラなどと比較しても面白い世界です。大掛かりな舞台セットがドラマチックな場面の演出を更に効果的に引き立てています。歌舞伎の舞台をあらためて調べてみると革新的な発明がいろいろ見つかります。“歌舞伎は発明の宝庫だ…”と言った方がいますが成る程と思わせるところです。今回は歌舞伎に関する世界を覗いてみましょう。・・・(続きは本誌で)

USA Today 第15回 CNT透明導電フィルムの本格的な量産が始まる?!

Optomarketing USA 中島 和宏

カリフォルニア州メンロパーク市に本社を置くUnidym社が,カーボンナノチューブを利用した透明導電性シートの市場展開を,今年第2四半期を目処に本格的に開始すると発表した。カーボンナノチューブ研究開発のパイオニアであり,ノーベル化学賞を受賞したRichard Smalley氏のもとに創設されたCarbon Nanotechnologies社を出発点とするUnidym社は,CVD(化学気相成長)法によるカーボンナノチューブ材料や,塗布用インク材などを中心に開発と製造を手掛けてきた。同社はカーボンナノチューブ材料の製造を全て本社拠点であるシリコンバレーで行っている。インク材にする独自の分散プロセスを持ち,今回さらにロール材への製造技術を確立した。1分間に50メートルの生産が可能という量産技術を誇る。・・・(続きは本誌で)

光学技術者のための電磁場解析入門 第3回 FDTD法による3 次元電磁場解析(2)

愛媛大学 市川 裕之

光技術者のための基礎数学 第3回 ベクトル

職業能力開発総合大学校 河合  滋

2.1 スカラ
 一つの数値で表される量をスカラ(Scalar)と呼ぶ。
2.2 ベクトル
 複数のスカラで表される一組の量をベクトル(Vector)と呼ぶ。ベクトルは,スカラと区別するために,変数は太文字で表記される。ベクトルは,スカラを成分(要素)として,次のように記述できる。

光の研究コミュニティ-技術進展を支える光関連研究会/グループ- 第67回 (社)日本写真学会 画像保存研究会

東京工芸大学 吉田 成

今から約25年前より,日本において,写真画像の耐久性や写真画像の保存・修復に対する関心が高まってまいりました。その理由には様々なことが考えられますが,写真を収集・保存・展示する博物館や美術館が設立されたこと等も理由の一つとして挙げることができるでしょう。このような時代的背景の下,日本写真学会画像保存研究会は,1984年より写真の保存・修復に関するセミナー・シンポジウムを主催する等の活動を開始し,本年度開催で25回目を数えることになりました。写真が芸術として市民権を得て,美術館・博物館で収蔵され,写真が歴史資料や文化的な財産として重視されるようになったことにより,私たちは写真画像の保存や修復の重要性を改めて認識しました。・・・(続きは本誌で)

技術士PLAZA 第15回 産業の空洞化と技術の伝承

富士電機システムズ(株) 本郷 保夫

2008年の金融危機以降,好調であった実体経済が急速に悪化している。国内の経済をリードしてきた自動車産業では非正規雇用社員の削減を始め,電機産業でも正規社員の希望退職が始まり,日本の雇用に綻びが起きている。さらに中小企業に対する貸し剥がしで倒産件数が増え,学生の内定取消しも起きている。このような経済環境の中で日本の産業の空洞化が進み,日本の技術力が維持できるのかが危惧される。現代は少子化が進み,希望すれば大学に全員が入れる全入時代であるが,小中高生の理科離れが進み,大学の理工学部を希望する学生が減少し,大学の淘汰が進んでいる。私が学生であった1970 年代にもオイルショクによる学生の自宅待機があった。当時はパソコンやワープロもなく電卓やマイコンが出始めた頃であった。・・・(続きは本誌で)

事例に学ぶ光・電子分野の知的財産 最終回 知的財産ライセンス契約

諏訪東京理科大学 西澤 紘一,(独)雇用・能力開発機構 千葉センター 櫻井 博行

経済に疎い者が経済を話題に切り出すのは如何なものかとは思うが,知的財産法も結局のところ経済法の領域に区分される法律である。よって経済からの切り出しをお許し願おう。「経済指標」なる用語がある。「経済」とは人間の生活に必要な財貨・サービスを生産・分配・消費する活動,また,それらを通じて形成される社会関係をいい,「指標」とは物事を判断したり評価したりするための目じるしとなるものをいう。これより,経済指標とは経済を判断する材料となるものをいうと解され,いわゆる経済データとされるものがこれに該当する。?全国の家計消費支出,?完全失業率,?消費者物価指数,?鉱工業生産指数,?機械受注実績,?貿易・サービス収支,?マネーサプライ統計,?国内総生産(実質経済成長率),?日銀短観・業況判断1),?景気動向指数等が挙げられる。・・・(続きは本誌で)

21世紀を切り開く機能性単結晶の基礎と応用 第22回 キラル液晶で作る機能性フォトニック結晶

大阪大学 尾崎 雅則

光の波長程度の周期で誘電率の変化する物質では,光の存在が許されないいわゆるフォトニックバンドギャップ(PBG)が存在する可能性があり,このような物質をフォトニック結晶(PC)と呼ぶ。つまり,光が自身の波長と同程度の周期構造を感じると,いわゆるブラッグ反射を受け,それが三次元的にあらゆる方向で起これば光は進めなくなる。一方,一次元周期構造で一方向に伝搬する波に対するPBGをストップバンドと呼ぶが,このストップバンドは,光の入射角度を変えるとその中心波長はシフトし,たとえ垂直入射時にストップバンド内にあっても斜め入射時にはストップバンドの外に出てしまうことがある。しかしながら,完全PBGが実現できなくともフォトニックバンド内あるいはバンド端における屈折率異常や群速度異常,あるいは光閉じ込めなど基づく興味深い現象が観測される。・・・(続きは本誌で)

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第135回 光パルス列の特性測定技術

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

光−電気サンプリングによる光信号波形測定技術,光パルス評価装置,短光パルスの波形再生方法などの「個々の光パルスまたは光パルス列の特性の測定」の国際特許分類をみると,G01J11/00 で,特許出願公開は,15年間に254件となっている。特許出願公開件数を年次別にみると,1993年(平成5年)に16件,94年に11件,95年に11件,96年に6件,97年に21件,98年に17件,99年に24件,2000年に20件,01年に20件,02年に18件,03年に28件,04年に15件,05年に23件,06年に13件,07年に11件となっていて,15年間合計254件となっており,参入企業は83社となっている。・・・(続きは本誌で)

微細・精密加工を支えるレーザ加工機の開発動向

様々な産業分野の生産現場で導入が進んでいるレーザ加工機。その用途は切断,穴あけ,スクライビング,溶接・溶着,マーキング,露光など多岐にわたる。現在,これらの加工ニーズに応じ,さらに発振媒体や出力別によって様々なタイプのレーザ加工機が製品化されている。これまで加工技術とともに進化してきたレーザ加工機だが,その導入時に総じて求められるのは,高速かつ精密・高精度な加工性能だ。いずれも生産現場において重要な選択要素となる。そこで今回は,微細・精密・高精度加工をキーワードに数百Wクラスまでのレーザ加工機を中心として,封じ切りCO2レーザ加工機,固体レーザ加工機,半導体レーザ(LD)ダイレクト溶着機,ファイバレーザ発振器・加工機のぞれぞれの開発動向をレポートしたい。・・・(続きは本誌で)

不況の影響は如何に? 光トランシーバ市場の動向

米国に端を発した金融危機は世界規模に拡大し,今やあらゆる産業が深刻な不況にあえいでいる。大手通信機器メーカのノーテルが破たんするなど,これまで好調と言われてきた光トランシーバ業界も影響が避けられない状況となっているが,一方でこの業界は比較的ダメージは小さく,明るい材料もあるとする声もあるようだ。今回は,調査会社の報告書や関係者のインタビューを交え,光トランシーバ市場の現状と見通しについてレポートする。・・・(続きは本誌で)

博士号は足の裏の米粒? ポスドク問題の本質とは

ポストドクター(ポスドク)問題がクローズアップされている。ポスドクは任期付きの研究者で,高度な専門知識を身に付けているにも関わらず,身分的に不安定であるだけでなく,収入が低い場合も多いことから,メディアの関心を集めているようだ。この問題を探ってみると,実際に問題なのはポスドクという雇用形態ではなく,日本社会における博士の立場や在り方といった,構造的な部分にあることが見えてくる。「末は博士か大臣か」と言われ,地位と名誉を約束されていたはずの「博士」。今回は約1 万5,000 人存在すると言われていれる,ポスドクの実態について調査した。・・・(続きは本誌で)

気になる無機ELの開発―ディスプレイ・照明の実現の可能性は?

ディスプレイは現在,液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)が様々な分野において応用範囲を広げ,その市場を牽引している。一方,次世代薄型ディスプレイの本命と言われた有機ELディスプレイもテレビ用途として登場するなど,その開発は活発化している。また,有機ELは照明用材料としても有望視されていて,こちらの実用化に向けての開発も進展している。このような状況の中,有機ELと同じく次世代を担うディスプレイや照明用材料として,その実現の可能性を期待されてきたものがある。無機ELだ。しかしながら,開発動向に関し,最近ではその情報があまり表に出てきてこない。無機ELでは「暗い」,「寿命が短い」,「カラー化が困難」といったネガティブなイメージが持たれているようだが,近年ではこうした問題も解決されてきているという。果たして,その開発はどこまで進展しているのだろうか。気になる無機ELのディスプレイ・照明への可能性を追った。・・・(続きは本誌で)


HEADLINE NEWS

DATA ROOM

▼CD-ROM装置輸出金額,8ヶ月連続のプラス
▼光コネクタの生産実績,11ヶ月連続のプラス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比92.5%の3,488億円
▼FTTHの契約数,引き続きDSLを上回る

PHOTONICS SPECTRA

▼GSI,レーザ部門を再編
▼Prism Awards

CALENDAR

EVENTS

▼「光の日」公開シンポジウム
▼光設計研究グループ第41回研究会「ディスプレイの光学技術」
▼2009 International Conference on Indium Phosphide and Related Materials(IPRM'09)
▼OPTOmism Executive & Investor Forum and Technical Conference
▼International Conference on Laser Spectroscopy 2009(ICOLS 09)
▼レーザー技術/レンズ技術/光ファイバ技術特別セミナー,レーザプロセス技術実用化セミナー
▼第20回量子情報技術研究会(QIT20)

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

液晶配向処理は,液晶ディスプレイにおける画質劣化の原因となる光の透過むらを防ぐための必要不可欠なプロセス。この液晶配向には,これまでラビング法という機械的な摩擦手法が用いられてきました。ラビング法はポリイミドなど高分子配向膜を塗ったガラス基板に,レーヨンなどの布を巻いたローラーを回転させて押しつけ,配向膜表面を一定方向にラビングする(擦る)というものです。

ラビングによってどうして配向ができるのか,詳細なメカニズムは未だはっきりと分かっていないようなのですが,兎にも角にもこれによって液晶の配向方向を一定にすることができ,配向状態の仕上がりも良好で,かつ非常に簡便ということで,殆どの液晶ディスプレイ製造工程で用いられてきました。

ところが,このラビング法ではラビングの摩擦によって静電気や小さなダストが発生します。これが液晶ディスプレイ製造の歩留まりを落とす要因となっています。この他,大面積に液晶を均一配向することや処理過程の管理などが難しいという問題も抱えています。さらには,今後一層進展する画面のさらなる大型化に求められる新規配向形態に対し,ラビング法では対応できないとも言われています。

そこで,この機械的摩擦手法に代わる配向法として,光(紫外線)を照射することによって液晶を配向させる光配向法が注目を集めています。光配向法は静電気やダストの発生しない非常にクリーンな手法で,研究・開発は20年ほど前から続けられていて意外と古い歴史を持っているのですが,近年その重要性が認識されるようになって研究・開発が活発化しています。

今月号の特集では,この光配向制御技術にスポットライトをあてました。特集を企画していただいたのは東京農工大学・工学部の飯村靖文先生で,本分野の第一線で活躍されているエキスパートの方々に最新の研究・開発事例を紹介していただきました。

来月号の予告をちょっとさせていただきます。4月号から新しい連載「原点に戻って学ぶレーザー原論(仮題)」がスタートします。セオドア・H・メイマン博士が,世界で初めてのレーザー発振に成功してから既に50年近くが経とうとしています。この間,レーザーは通信やAV機器,計測,加工,医療等,様々な分野の機器・装置に応用され,もはや我々の生活に無くてはならないものになっています。

今回の新連載では,原点に戻ってレーザーを勉強しようということで,レーザーを理解するための光学の基礎,レーザーの原理と性質,レーザーを自在に使うための非線形光学の基礎と実際,さらには様々な種類のレーザーについて分かりやすく解説していただく予定です。ご執筆者は(独)科学技術振興機構・JSTイノベーションサテライト宮崎館長の黒澤宏先生です。お楽しみに。

編集長 川尻 多加志

■次号(4月号)の予定

「期待されるフェムト秒レーザー研究」

総論:(財)レーザー技術総合研究所 藤田雅之
レーザー誘起圧力液の観察から見るフェムト秒レーザー加工の特長:京都大学 坂倉政明
フェムト秒レーザ駆動衝撃波による高圧非平衡・準安定相の創成:大阪大学 佐野智一
フェムト秒レーザーパルス生成マイクロ津波による細胞操作  :奈良先端科学技術大学 細川陽一郎
フェムト秒レーザーパルスによる酸化チタンの電気抵抗制御  :大阪大学 塚本雅裕
フェムト秒レーザーを用いた結晶相転移:(財)レーザー技術総合研究所 藤田雅之
空間光位相変調器を用いた高強度フェムト秒レーザーの光波面制御:浜松ホトニクス(株) 伊藤晴康

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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