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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2009.5 vol.28 No.329
光で変わるクルマの未来

転換期到来! 期待を集める自動車用光関連デバイス

編集部

ガソリンエンジンが発明されて百数十年経った現在,自動車はその姿を大きく変える転換期に差し掛かったようだ。100年に一度とも言われる経済不況により,自動車販売台数が大きく落ち込む中,ホンダのハイブリッドカー『インサイト』は好調に売り上げを伸ばしている。同車は今年2月の発売後,3月までに目標の3倍以上となる1万8,000台の販売を記録し,不況下でも「エコ」製品は売れるということを実証した。『インサイト』の好調を受け,ハイブリッドカーで先行するトヨタも5月に『プリウス』の新型を投入し,並行して現行型の値下げ販売を行なう。こちらも発売1ヶ月前にして1万台と好調な受注が報じられており,猛烈な巻き返しを図っている。・・・(続きは本誌で)

自動車用LED ヘッドランプ

(株)小糸製作所 佐々木 勝

白色LED(Light Emitting Diode)は近年の大幅な明るさ向上によってその応用範囲を急速に広げつつある。我々は世界に先駆けてLEDヘッドランプの量産技術を確立し,そのランプを搭載したレクサスLS600hは日米欧の道路ですでに2年の実績を積み有効性を実証した。ハイエンドの高級車に先行採用された技術は今年いよいよトヨタプリウスを始めとするメインストリームの車種にまで採用が広がり,本格的な普及元年となる。本報では,世界初のLEDヘッドランプに搭載された技術と今後の取り組みについて紹介する。・・・(続きは本誌で)

ダイナミックレンジ拡大技術と適応型WDRカメラ

(株)オクト映像研究所 竹村 裕夫

歩行者が歩いているのに,家庭の車庫から突然,乗用車が出て来て,接触しそうになったことは誰でも一度や二度は経験していることである。運転席が車の中ほどにあるので,左右は見えず,前方の安全を運転手は確かめないまま車を発進させる。極めて危険なことが長年行われてきた。車の性能がよくなったので,エンジン音で危険を察知することもできない。以前は発車するときは必ずクラクションを鳴らして,危険を察知できるように習慣付けられてきたのだが。考えられないことが日常行われてきた。これを解決するのが,鼻先カメラ,ボンネット近くにカメラをつけて左右の状況が運転席で見えるようになる車載カメラの一つである。・・・(続きは本誌で)

安全走行を支援するHIRシステム

名古屋大学 谷本 正幸

高輝度マイクロレーザーによるエンジン点火

自然科学研究機構分子科学研究所 平等拓範,常包正樹

近年の産業,経済の急成長によりエネルギー資源の枯渇問題が年々深刻化しつつある。さらに化石エネルギーの消費に伴う地球温暖化,環境破壊も大きな社会問題となり,低炭素社会構築のための代替エネルギーおよびエネルギー変換に関する研究開発が本格化しているが,現時点ではいずれも実用化までには多くの解決すべき問題が残されている。産業革命以降,化石エネルギーによる内燃機関は我々の経済活動や生活環境の基盤であり続け,一次エネルギーの9割を石炭,石油,天然ガスに依存している現状を考慮するなら,今後も暫くは化石燃料に依存せざる得ないことは明かである。・・・(続きは本誌で)

特別レポート

フォトニクス国際会議OFC/NFOEC2009参加報告

(有)グローバル・ファイバオプティックス 梶岡  博

連載・シリーズ

USA Today 第17回 地デジ! ケーブル! インターネット!

Optomarketing USA 中島 和宏

米国の地上波テレビ放送のデジタル化「地デジ」がいよいよ始まった。当初2月17日の完全移行が予定されていたが,その間際一週間前に延期法が成立,全てデジタル化するのは6月12日となった。デジタル移行に必要なコンバータの購入補助として用意された政府の補助金13億4000万ドルが底をついたため,「米国民は同法成立によって,より多くの時間をかけ地上波デジタル移行に備える事ができるだろう」という触れ込みでの駆込み追加予算対策である。しかし,デジタル移行は各放送局に委ねられ,切替日程変更コストをカバーできる大都市圏の大手放送局などを除いて既に500局近くは,予定通りの日程でアナログ波発信を終了してしまった。地デジ移行の準備が出来ていない,推定650万世帯と言われる多くの世帯がテレビ放送を視聴できない暗闇に取り残されている。・・・(続きは本誌で)

発明・特許のこぼれ話 第17回 セメントとコンクリート

SMK(株) 鴫原 正義

日本は地震大国とも言われますが,厳しい環境を背景にしているだけに建築構造物の日本の技術は世界的に進んでいると言えるでしょう。かつて,耐震構造設計における一部の問題もあって話題を呼びましたが,結局は鉄筋コンクリートの設計・施工の信頼性に依存することになります。今回はセメントとコンクリートの歴史をたどってみましょう。一般にコンクリートとは,砂・砂利などをセメントで固めたものを呼びます。広義の解釈では骨材と呼ばれる砂・砂利と,水を含んだ糊状の材料とで結合させたものを言い,糊状材料としてはセメントの他にアスファルトなどが含まれます。・・・(続きは本誌で)

IT市場ウォッチング 第97回 金融危機後のエレクトロニクス産業における競争軸の変化

(株)野村総合研究所 藤浪  啓

多くの企業が2009年4月より新年度に入ったが,今年度の業績予想は金融危機の影響により総じて芳しくない。在庫調整が一巡し足元の生産は上向きつつあるが,消費マインドの冷え込みにより総需要が依然低迷しているため,生産能力の過剰感が根強く残っている。今回の金融危機による損失額は,既に近年の代表的な金融危機の損失額を上回っており,インパクトの規模の大きさが徐々に明らかになってきている。そもそも今回の金融危機の本質は米国のバブル経済の崩壊である。・・・(続きは本誌で)

原点に戻って学ぶレーザー原論 第2回 波としての光入門(その1)

(独)科学技術振興機構 黒澤  宏

電磁波はその名前の通り波動として表現すると最も便利である。特に,空間を伝搬しているときは光波として考えると全てがうまく説明できる。ところで,波には音波のように空気の密度が疎密になった状態が伝搬する縦波とこれからお話しする横波がある。縦波はなんらかの媒質が存在しない空間(真空中)では伝搬できない。一方,横波は媒質を必要とせず,真空中でも伝搬することができる。今回は,電磁波を横波としての表現方法,そして波としての最大の特徴である波の重ね合わせの原則についてお話しする。レーザー光を使う際には今回の原則が非常に重要となること間違いなし。・・・(続きは本誌で)

技術士PLAZA 第17回 脱文理時代における技術者教育

新居浜工業高等専門学校 平田 傑之

社会の変遷を感じとる能力は,人間において重要な属性であると考えられる。それは何千年にも亘る人類の歩みを解明しようとする歴史学の姿勢に通じ,また書物や放送番組において人類の足跡を題材にしたものが多くの人々を惹きつけていることも,社会のダイナミズムに敏感である人間の本能のあらわれでなかろうか。歴史に学び現代社会に役立てようとする試みは,ビジネス書などによく見られ,時代の流れに敏感であれ,と訴えている。・・・(続きは本誌で)

光学技術者のための電磁場解析入門 第5回 光導波路デバイス内での光波伝搬解析(2)

アイディ(株) 岡本 勝就

光集積回路においては,光スイッチや光変調器を構成したり,光を任意に曲げたり,分岐・合波するために方向性結合器,Y分岐合波器,曲がり導波路,およびテーパなどが重要な回路素子となる。ビーム伝搬法(BPM : Beam Propagation Method)5, 6)は,これ等のデバイスの解析に威力を発揮する方法である。BPMは最初FFTBPM(高速フーリエ変換BPM)が主であったが,解析境界(物理的には境界では無い)からの非物理的な光波の回り込みが問題となり,導波路解析に於いてはFDBPM(差分法BPM)が主に用いられるようになった。・・・(続きは本誌で)

光技術者のための基礎数学 第5回 行列式

職業能力開発総合大学校 河合 滋

正方行列に対して定義される次の多項式を行列式と呼ぶ。

ここで,a,b,…,nは,1,2…,nで置換し,すべての場合について加減算する。kは置換の回数を表し,偶数回の場合には加算,奇数回の場合には減算する。具体的には,次のような演算を行う。

光の研究コミュニティ-技術進展を支える光関連研究会/グループ- 第69回 (社)照明学会 光の発生・関連システム研究専門部会

千葉工業大学 伊藤 晴雄

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第137回 モード多重化方式

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

光学的多重化方式は,波長分割多重化方式,モード多重化方式,偏波多重化方式,時分割多重化方式などがあるが,その中でモード多重化方式は,国際特許分類(H04J14/04)でみると,特許出願公開は,1999年から2008年にかけての10年間に65社の参入,360件の特許公開となっている。 特許出願公開件数を年次別にみると,1999年(平成11年)に38件,2000年に44件,01年に62件,02年に44件,03年に40件,04年に34件,05年に30件,06年に22件,07年に26件,08年に20件となっていて,10年間合計360件となっており,参入企業は65社となっている。・・・(続きは本誌で)

生体認証システムの普及のカギとは?

指紋,静脈,顔,虹彩などを利用して個人を識別する生体認証システム。使用方法によっては暗証番号やパスワードの忘却,カードの紛失,盗難などの問題を回避できるといったメリットがある。特に生体認証を身近なものにしたのは銀行のATMで,相次ぐキャッシュカード偽造事件をきっかけに,指や手のひらの静脈を利用する生体認証システムの導入が進んだ。また,2005年の個人情報保護法の施行以降,PCアクセス管理や施設内への入退室管理などに生体認証システムを導入して,情報セキュリティ対策の強化を図る企業や自治体も増えた。・・・(続きは本誌で)

時代はネットワークカメラへ 監視カメラ市場の潮流

セキュリティ意識の高まりと共に,監視カメラ市場が拡大している。(社)日本防犯設備協会の平成20年度版統計調査報告書によれば,映像監視装置の国内推定市場規模は2004年度の1,781億円から,2007年度には2,123億円へと推移している。2008年度については,2,283億円と予測しているものの,調査段階では昨今の急激な経済情勢の悪化は想定しておらず,予測数値が大きく異なる可能性は否定できないとしている。好調な市場を受けて,メーカも販売攻勢を強める考えだ。・・・(続きは本誌で)

注目される3Dディスプレイの商用化

米国で3D映画が盛り上がりを見せている。実際,ハリウッド映画会社による3D映画の製作が次々と発表され,今年から来年にかけて複数タイトルの公開が予定されている。映像の3D化はこれまでにも何度かブームになったことがあるが,再び3D映像を見る機会が増え始めようとしている。また,日本では2007年から日本BS放送による立体テレビ放送も始まっている。専用の3Dディスプレイと偏光メガネを用いて立体映像を視聴するものだが,同社は昨年2月から家電量販店に立体映像コーナーを設置するなど,立体テレビ放送の普及に向けたプロモーション活動を展開している。・・・(続きは本誌で)


HEADLINE NEWS

DATA ROOM
▼CD-ROM装置輸出数量,3ヶ月ぶりのプラス
▼太陽電池パネルの生産実績,8ヶ月連続のプラス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比85.4%の1,920億円
▼総務省,FTTHの契約数を発表

PHOTONICS SPECTRA

▼レーザが太陽電池の効率を上げる
▼IPG,第4四半期は9%の増益

CALENDAR

EVENTS

▼レンズ・スクール
▼レーザー学会第386回研究会「固体・半導体レーザー」
▼第10回ボリュームホログラフィックメモリ技術研究会 「ホログラフィックメモリと関連技術」
▼第1回 光材料・応用技術研究会「100Gbit/s通信を可能にする光通信技術の最前線」
▼第34回光学シンポジウム「光学システム・光学素子の設計,製作,評価を中心として」
▼第15回光波シンセシス研究グループ講演会「超高速現象の可視化」
▼Advancing the Science and Technology of Light Nonlinear Optics(NLO)
▼第4回レーザーディスプレイ技術研究会「レーザーディスプレイを支えるデバイスと応用」

LASER World of PHOTONICS 2009

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

景気の動向は相変わらずと言いましょうか,一部には下げ止まったのでは?という希望的観測もありますが,油断は出来ません。政府の大型景気対策に期待も集まっていますが,政局優先で足の引っ張り合いなどは以っての外,こういう時こそ一丸となって事に当るべきでしょう。

我が国の経済を牽引してきた自動車産業も,各社とも軒並み売り上げをダウンさせています。最大の原因はもちろん米国を始めとした世界市場の低迷ですが,国内市場に目を向けると,そこには別な要因も見えてくるという調査結果が出ています。

この4月,日本自動車工業会は2008年度の自動車市場動向調査を発表しました。そこでは,国内の自動車市場低迷の背景には景気悪化だけでなく若者の「クルマ離れ」があると分析しています。調査では各世代に対し関心のある製品・サービスは何かという質問をしているのですが,この中で自動車は40から50歳代で7位,これが20から30歳代の社会人になると10位に下がり,18から24歳までの,数年以内に社会人になって自動車を購入し始めるエントリー世代の大学生(短大生を含む)では17位とかなり低い順位になっています。

ちなみに1位は40から50歳代でファッション,20から30歳代の社会人と大学生ではともにパソコンという事です。パソコンと自動車では価格も違うので,収入の少ない大学生にとっては景気の低迷という社会情勢も心理的に影響を与えているのかもしれませんが,価値観が多様化するなか,彼らに訴求する商品を如何に開発するのか,当然の事ですがとても大切なテーマです。

一方で,ハイブリッドカーの売り上げが好調です。税制優遇のある環境に優しい,いわゆるグリーンカーには追い風が吹いているといえるでしょう。クルマ作りにも新たなコンセプトが求められています。今月号の特集では,これからのクルマを変えていく可能性を持つ注目の光技術を取り上げました。各国が力を入れ研究・開発を進めているグリーンカー分野においても,我が国のメーカーが強い地位を確立する事を期待しています。

少し前の話で恐縮ですが,米国の調査会社アンダーソン・アナリティクスの調査によれば,米国の大学生の58%が韓国のサムスン製品を日本製と勘違いしているそうです(正しく答えた人は約10%)。同じく自動社メーカーのヒュンダイ(現代)も約56%が日本製と思っていて(正解・約25%),フィンランドのノキアが約53%(正解・約5%),自国である米国のモトローラでさえ42%の人が日本製だと信じている(正解・約38%)ということです(2007年6月19日付・日経産業新聞4面。「約」標記の数値は掲載グラフからの推定値)。

同社では,品質の良い製品を作るイメージを持つ国のランキングも調べていて,その結果は日本が1位で82%を獲得,2位は米国の79%,以下3位はドイツの77%,4位はイタリアの74%,5位は英国の66%という結果になりました。日本のブランド力は相当に高いと考えて良いのではないでしょうか。このブランド力を活かすための戦略や戦術を再考する必要はあるようですが。

編集長 川尻 多加志

■次号(6月号)の予定

「多接合太陽電池と集光発電システム」

総論−高効率太陽電池への期待:豊田工業大学 山口 真史
集光用多接合型太陽電池:シャープ(株) 高本 達也
集光発電モジュール:大同特殊鋼(株) 荒木 建次
集光式太陽光発電システムのフィールドテストによる評価 豊橋創造大学:見目 喜重
新型太陽電池・材料:豊田工業大学 山口 真史

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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