書籍/雑誌

お問合せ
(株)オプトロニクス社
販売部
booksale@optronics.co.jp
TEL(03)5225-6614
FAX(03)5229-7253

※間違い電話が多くなっております。番号をよくご確認の上ダイヤルをお願いいたします。



月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2009.7 vol.28 No.331
異種材料光集積技術の現状と展望

総論─異種材料光集積技術の展開─

東京大学 日暮 栄治

小型・高機能デバイス(電子,光,RF,バイオ,MEMSなど)は社会インフラからオフィス,家庭など社会生活の全てに関わる高性能機器・高付加価値製品の重要なキー部品として位置づけられ,将来のユビキタス社会や環境にやさしい低エネルギー社会実現に向けて重要な役割を果たすものと期待されている。近年,これらのデバイスを実現する異種材料の集積技術の発展はめざましく,世界中で活発な研究開発が行われている。本解説では,まず現在の半導体・電子デバイスの進化の方向を概観し,次に光デバイスにおける異種材料集積技術のこれまでの発展や今後の展望を述べる。・・・(続きは本誌で)

エピフィルムボンディングによる異種材料の高密度集積

(株)沖デジタルイメージング 荻原 光彦

我々は,異種材料を融合する『エピフィルムボンディング(Epi Film Bonding: EFB)』技術を開発し,プリンタ用新型LEDヘッドを開発した。EFB技術を使って開発した新型LEDヘッドでは,使用するLED材料の大幅削減とLEDヘッドの生産効率の飛躍的な向上,さらにLEDヘッドの小型化を実現した。LEDヘッドでは従来,LEDを高密度に配列したLEDアレイチップとLEDアレイを駆動するドライバICチップを別々にプリント配線基板の上にボンディングし,LEDアレイチップとドライバIC チップ間を高密度なワイヤボンディングで接続する実装形態をとっていた。・・・(続きは本誌で)

ダイレクトボンディングを用いた磁気光学光アイソレータの集積化

東京工業大学 水本 哲弥

半導体レーザへの反射戻り光による強度雑音や位相雑音の発生を防止したり,光増幅器への不要光の入射を防止するために,光アイソレータは必要不可欠な光デバイスである。特に,多くの光機能デバイスを一体集積化する光集積回路においては,光デバイスに予期せぬ方向から光が入射すると,所望のデバイス動作を実現することができなくなる。不要光の入射を防止するために,光アイソレータを光回路に挿入することが必要となる。光アイソレータを形成するためには,ある種の特殊な材料を必要とする。それは,通常の媒質では,光の伝搬方向によって伝搬特性が異なる光アイソレータの非相反性を実現できないからである。・・・(続きは本誌で)

ウェハボンディングによるGe/Siヘテロ接合とフォトダイオードへの応用

高知工科大学 神戸 宏

光ファイバ通信システムで用いられている受光素子は,InGaAs/InPヘテロ接合を用いたpin フォトダイオード(PD)やアバランシフォトダイオード(APD)である。InGaAs はInP基板上に格子整合を取ってエピタキシャル成長で作られる。波長帯1300〜1600nmの光は,InGaAs中で吸収され,発生した光キャリアはヘテロ接合を通ってpn 接合のあるInP層に注入され,光電流として外部回路に出力される。InPに高電界を印加し,なだれ増倍により電流を増倍するとAPDとして動作する。・・・(続きは本誌で)

シリコンMEMSミラーを用いたInP系波長可変面発光レーザー

横河電機(株) 渡辺 哲也,平田 隆昭,藤村 直之,蒲原 敦彦

近年の環境問題や社会の安心・安全への関心の高まりに対応するため,光応用計測の分野でもFBG(FiberBragg Grating)を用いた構造物の歪センサや侵入センサ,OCT(Optical Coherence Tomography)を用いた画像診断装置,レーザ分光を用いた煙道中の有毒ガスや高温燃焼ガスのリアルタイム高感度ガスセンサなどのニーズが高まってきている。これらのリアルタイムセンサ用光源としては,広い波長可変範囲,高速掃引,位相連続掃引,小型,低消費電力などの特長を持つ波長可変レーザー光源が必要となる。・・・(続きは本誌で)

低温接合に基づく3次元ハイブリッド光集積技術と超小型・薄型光マイクロセンサへの応用

東京大学 日暮 栄治,須賀 唯知,九州大学 澤田 廉士

光を用いた計測装置やシステムは,高感度でノイズにも強いため,さまざまな分野で使われているが,エレクトロニクスとは異なる光の特殊性のため,これらの製造にかかるコストの多くは実装工程が占めているといわれている。光計測装置は,ヒートシンクに実装されて缶に封入された半導体レーザ(LD: Laser diode)やフォトダイオード(PD: Photodiode),レンズ,光ファイバなどのバルク個別光学部品を高精度に光軸合わせ・調芯することにより作製されるため,数多くの部品点数を要するとともに組立工程に時間がかかり大幅なコスト低減,小型化が課題であった。・・・(続きは本誌で)

ビームリードボンディングによるLSI上への面発光レーザの搭載

東北大学 小柳 光正

連載・シリーズ

IT市場ウォッチング 最終回 進む理系離れ

(株)野村総合研究所 藤浪  啓

金融危機による不景気が続いている。在庫調整が大分進んだものの,本格的な景気回復を迎えるかは予断を許さない。輸出主導型の経済である我が国の成長率低下は著しい。しかし,いずれ景気は回復するはずである。一方で,人口減少が進む中で労働力の減少,なかでも理科系人材の減少を憂慮する声が強くなっている。金融業やサービス業など内需の開拓による産業構造の転換は大きな課題であるが,一朝一夕に進むテーマではなく,製造業が中心的な役割を果たすことを考えると,所謂理系離れは深刻な問題である。…

発明・特許のこぼれ話 第19回 ウエッジウッドとダーウィン

SMK(株) 鴫原 正義

今年はチャールズ・ダーウィン(1809〜1882)の生誕200年で,「種の起源」を出版してから150年に当ります。一方,陶器で著名な英国のウエッジウッド社が創業250年に当り,ダーウィンとウエッジウッドを重ね合わせた記事も幾つか見られました。一見不思議な繋がりに見えますが,この両家はれっきとした親戚関係にあるのです。ダーウィンがビーグル号に乗って5年間の航海に出られたのもウエッジウッド家の強力な支援が有ってこそだったのです。今回はこの両家から特許・発明・発見の世界を覗いてみました。…

USA Today 第19回 インテル社落ちる,16年ぶり

Optomarketing USA 中島 和宏

SV150 - Silicon Valley 150社というリストがある。シリコンバレーの主力新聞であるサンノゼ・マーキュリー新聞が毎年度のはじめに提供している。シリコンバレー地域と呼ばれる,カリフォルニア州のサンタクララ郡,サンタクルーズ郡,アラメダ郡南部,サンマテオ郡南部に本社を持つ公開企業を前年度の総売上額に基づいて,上位から150社並べた企業一覧である。…

原点に戻って学ぶレーザー原論 第4回 物質中の光の伝搬

(独)科学技術振興機構 黒澤  宏

いままでは,何も存在しない真空中を進んでいく場合の光について見てきた。光は波の性質が前面に出てくることがわかった。今回から物質が存在することを前提として,光の振る舞いについて勉強しよう。物質が存在するとき,図1に描いてあるようにそこに入った光の一部は物質の表面で「反射」され,残りが物質の中に入り,その一部が物質の外の出てくる,すなわち「透過」する。ガラスなどの透明な物質の場合,横方向から物質の中をレーザー光が通っている経路が見える場合は,「散乱」が起こっている証拠である。今回の話題は,このような現象を原子と光の観点から見て,何が起こった結果であるかを調べるのが趣旨である。・・・(続きは本誌で)

光学技術者のための電磁場解析入門 第7回 FDTD法によるフォトニック結晶中の光電磁場解析

東京大学 岩本 敏

光学に代表される様々な技術分野における素子やシステムの性能設計,評価・解析などにおいて,電磁場解析の重要性はますます高まっている。簡単な構造(環境)においては,解析的に電磁場の振る舞いを論ずることも可能であるが,実際の複雑な構造(環境)に対してはおおよそ歯が立たない。計算機の進展にも後押しされ,本連載で扱われている光電磁場の数値解析技術が近年大きく発展した。その結果,複雑な構造における光電磁場の数値解析が可能となり新たな知見や技術が生み出されている。本連載でも既に議論されているように,いくつかの数値解析手法が存在し,それらを問題にあわせて適切に使い分けることが重要である。・・・(続きは本誌で)

光の研究コミュニティ-技術進展を支える光関連研究会/グループ- 最終回 (社)高分子学会 フォトニクスポリマー研究会

慶應義塾大学 小池 康博,(独)科学技術振興機構,慶應義塾大学 多加谷 明広

フォトニクスポリマーは,種々のデジタル機器を支えるキーフォトニクスデバイスの材料として,現在広く用いられています。光ディスクや液晶ディスプレイの発展の歴史からわかりますように,新しい機器の実用化のためには多くの新しいデバイスが必要となり,広く普及させるためにはポリマーを用いて安価に提供されることが重要となります。例えば,初期の光ディスクにはガラス製のピックアップレンズが使用されていましたが,非球面プラスチックレンズが開発されたことが,大幅なコスト低減と世界的な普及に大きく貢献しました。…

技術士PLAZA 第19回 シルクロードの国々から日本を考える

田中信義技術士事務所 田中 信義

キルギスは中央アジア5カ国の一つで最も東にある。これらの国を遥か昔,玄奘三蔵が仏法を求めてインドへ苦難の旅をしたシルクロードが通じていた。用務の合間にシルクロードの遺跡と辺境を訪ねて15年。キルギスに仏教寺院遺跡アク ベシムがある。盛唐の詩人李白が生まれた地とされる。そこに女子学生のグループがいた。3年生で日本語を話し読解ができることに驚いた。日本語の書物が少ないと言っていたが,初めて日本人と話をしたと喜んでいた。キルギスは日本語ブームとか。しかし大学を卒業しても社会全体に需要が乏しく,とくに日本関連企業への就職は希と言う。中央アジア5カ国の中でも生産性が乏しいにも関わらず,大統領の方針で就学率は高い。・・・(続きは本誌で)

光技術者のための基礎数学 第7回 微分法II

職業能力開発総合大学校 河合 滋

 この節では,基本的な関数の導関数を求める。
? y=xn(n: 自然数)…

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第139回 アモルファスシリコン太陽電池

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

1973年12月のオイルショック以来,石油価格の上昇に伴って太陽エネルギー利用が活発化し,太陽光を利用した「太陽電池」が開発の中心になってきた。当時は,シリコン太陽電池,硫化カドミウム太陽電池,ガリウム・砒素太陽電池などが中心になっていたが,1970年代後半になるとアモルファスシリコン太陽電池がクローズアップされるようになって来た。オイルショック前の1968年には,アメリカのエナジー・コンバージョン・デバイシズ(ECD)社のオプシンスキー社長が「セレンやテルルなどを主成分にしたカルコゲナイド系のアモルファス半導体でコンピュータ用の高速メモリなどが実現できる」と発表したときからアモルファス半導体が注目され始めたのである。・・・(続きは本誌で)


社告

▼グリーン・フォトニクス・フォーラム(GPF)設立のお知らせ


既存フォーマットで大容量化を目指す!注目の多層光ディスク

市場拡大が期待されているBlu-rayDisc(BD)。対応レコーダ/プレーヤは普及期に入っていて,需要は現状の不況下においても比較的堅調に推移しているようだ。電子情報技術産業協会(JEITA)は青紫色半導体レーザ(青紫色LD)を使った光ディスク装置の世界の需要動向をまとめているが,それによると,2008年度の世界需要は対前年度比196%増の543万台(プレーヤ/レコーダ合計)になった。2011年度予測は3,650万台としている。・・・(続きは本誌で)

ピコ秒かフェムト秒か,加工現場が求めるレーザとは?

ピコ秒やフェムト秒パルスで発振する超短パルスレーザの加工用途への応用が期待されている。その加工はアブレーションを特長としていて,熱が発生する前に発振が終了するため,加工物に対して熱によるダメージを与えることがない。このことから「コールドアブレーション」とも呼ばれている。こうした非熱加工を求める分野の代表はエレクトロニクス産業分野だが,ピコ秒レーザやフェムト秒レーザの加工特性を用いることで製造プロセスの高効率化や加工品質の向上を実現できる。・・・(続きは本誌で)

ハイビジョンの先を見据えるSHVの進展は?

2年後のテレビ放送の完全デジタル化を目前に,旗振り役の総務省をはじめとして,テレビメーカや放送局は最後の詰めに余念がない。モノクロからカラーへ,カラーからハイビジョンへと,テレビ放送は新たな段階を迎える一方で,さらにその先を見据えた研究開発も盛んに行なわれている。その先頭を走るNHK放送技術研究所は5月21日〜24日,研究成果の一般公開を行なった。今回もNHKが中心となって研究を進める,スーパーハイビジョン(SHV)の最新技術動向が展示され大きな注目を集めた。ここでは,昨年よりもさらに実現に近づいたSHVの現状について,その一部を紹介する。・・・(続きは本誌で)

日本の農業の救世主となるか? 植物工場の現状と展望

食の安心・安全が叫ばれる中,日本の農業は高齢化・過疎化が進み,食料自給率もカロリーベースで40%を下回るなど,食料安全保障の見地からも危機的な状況が続いている。農林水産省によると,日本人の食生活は国内耕地面積467万haに対し,その約2.7倍となる1,245万haの海外の農地面積によって支えられているという。万一食糧輸入が止まれば,日本人は即座に飢餓に直面するのは明白なことから,農業生産の拡大は国策として重要な位置づけにある。・・・(続きは本誌で)


HEADLINE NEWS

DATA ROOM

▼液晶テレビ輸入金額,9ヶ月連続のプラス
▼光コネクタの生産実績,3ヶ月ぶりのプラス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比86.3%の2,003億円

PHOTONICS SPECTRA

▼欧州のフォトニクス技術強化を促進

CALENDAR

EVENTS

▼GPF特別セミナー「最新グリーン・フォトニクス技術とビジネスチャンス」
▼光科学フォーラムサミット「光科学が拓く未来社会,低炭素社会」
▼社会開発研究センター特別シンポジウム「躍進する植物工場」
▼第4回レーザーディスプレイ技術研究会「レーザーディスプレイを支えるデバイスと応用」

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

半導体デバイスは,Mooreの法則に沿うかたちで配線幅の微細化によりデバイスの高性能化を進展させて来ました。

これからの方向としては,さらに微細化を進めることで高集積化・高密度化を図って行く「More Moore」と,これまでのCMOSデバイスに新機能を付加してデバイスの多様化・多機能化を図って行こうという「More than Moore」やCMOSとは全く異なる原理に基づくデバイスを目指す「Beyond CMOS」の方向に進んで行くと言われています。

このうち「More than Moore」を具現化する基盤技術として,いま異機能集積・実装技術が注目を集めており,CMOSベースのシリコン上に光MEMSや光センサ等の機能を融合させる集積技術の進展が期待されています。

内外では既にその実現のため,例えば格子常数や熱膨張係数が同じである必要がなく,材料の組み合わせ自由度が大きいウエハダイレクトボンディングや低温で且つハンダを使わないチップボンディング技術などに関する研究開発が活発化しています。

今月号の特集は,東京大学・先端科学技術研究センターの日暮栄治先生に企画していただいた異種材料光集積技術の最新動向をお届けします。

特集の各ご執筆者にはエピフィルムボンディングやウェットボンディング,表面活性化ボンディング等,各種技術を用いて作製した最新の高機能光デバイスを紹介していただきました。

我が国の「国家基幹技術」である次世代スーパーコンピュータの開発から,NECと日立が離脱するそうです。

このスパコンは1150億円を投入して神戸市のポートアイランド地区に建設中で,2010年度に稼動の予定でした。

システムは専用MPUを用いるベクトル型と汎用MPUを多数用いるスカラ型の二つの演算部で構成され,ベクトル型をNECと日立が,スカラ型を富士通が担当していました。

NECは既に60億円をプロジェクトに投入したということですが,今後の製造段階ではさらに150億円が必要と言われ,同社は業績の悪化によってこの負担が重いと判断,離脱を申し入れたとのことです。

NECとベクトル型の部分で共同開発契約を結んでいた日立も自動的に離脱となりました。

スパコン開発は,これまでは国がメーカを支援するかたちを採ってきましたが,今回のプロジェクトから,民間が開発費用の一部を負担する代わりに企業の事業転用を認めるというかたちに切り替わったそうで,世界的な不況の影響もあって,これが裏目に出たような格好となりました。

スパコンの研究開発は裾野の広い技術が結集して初めて成り立つもの。

研究開発の過程や結果で得られる技術成果は「More Moore」や「More than Moore」を実現する技術開発にも貢献すると期待されています。

さらに,完成した高性能スパコンは様々な分野に応用ができるわけですから,その開発は我が国の企業競争力を高め,延いては我が国全体の国際競争力向上につながるはずです。

費用負担を含めナショナル・プロジェクトのやり方にも再考の余地はないのでしょうか。プロジェクトの今後が気になるところです。

編集長 川尻 多加志

■次号(8月号)の予定

特集「ラマン分光とその応用最新動向」

ラマン分光法総論:変幻自在な最先端分光法
学習院大学 岩田 耕一
ラマン散乱による生きた細胞のイメージング
東京大学 浜口 宏夫
近接場ラマン分光とその応用
多焦点CARS顕微鏡によるリアルタイム分子イメージング
大阪大学 橋本 守
白色レーザーを用いたCARS分光イメージング
東京大学 加納 英明
界面の偶数次非線形分光
理化学研究所 山口 祥一
携帯型ラマンイメージング装置の開発とその文化財への応用
埼玉大学 坂本 章
SERS分光とバクテリア観察への応用
(独)産業技術総合研究所 伊藤 民武
(都合により,内容に変更のある場合があります。)

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

PHOTONICS SPECTRA
光製品Navi
オプトキャリア
OPTRONICSオンライン
ページトップへ
Copyright (C) 2018 The Optronics Co., Ltd. All rights reserved.