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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2010.9 vol.29 No.345
9月号 特集 近未来に役立つ光メモリの技術

総 論 ―近未来で役に立つ光メモリの技術―

関西大学 沖野 芳弘

2光子吸収記録材料

富士フイルム(株) 秋葉 雅温

青紫色ピコ秒レーザを用いたマイクロリフレクタの記録再生

ソニー(株) 上田 大輔

 Blu-ray Discが発売されたのち,光ディスクにおけるさらなる記録容量向上のために様々な手法が検討されている。最も単純な方法は,従来の記録層の構造を保ったまま,層数を増やす方法である。この方法は非接触で高い面記録密度を有する光ディスクの特徴をそのまま生かす事ができるが,メディア作製工程の複雑化によりメディアコストが高くなるという課題があった(図1a)。
 この課題に対し,我々は以前より数百ミクロンの厚さを有する単一記録層(バルク記録層)内に微小サイズの光反射ピットを多層記録するbit by bitデータ記録方式,いわゆる超多層三次元記録方式を検討している。この手法は,単純なメディア構造によるメディアの低コスト化を実現する(図1b)。我々は,この手法をマイクロリフレクタと呼んでいる。・・・(続きは本誌で)

PTMを用いた高密度マスタリングとNear Field技術

ソニー(株) 高橋 謙作

 めまぐるしく進化する情報化社会において,取り扱われるデータの容量は時代とともに膨大なものとなっている。その要求に応えるように光ディスクもCD,DVD,Blu-ray Disc(登録商標,以下BD)と大容量化されてきた。光ディスクの高密度化には,一般的に短波長レーザーとhigh-NAレンズによる露光レーザースポットの微小化が必要である。しかし,大容量ディスクであるBDの露光技術(BDマスタリング)には短波長化とhigh-NA化とは異なる,全く別のテクノロジー,Phase Transition Mastering(PTM)が用いられており,CD,DVD時代から続く従来のマスタリング技術を覆すものとなった。PTM技術とはそれまでのスピンコート塗布法を用いたフォトレジスト(有機材料)に代わり,スパッタ成膜による無機材料(以下,PTM膜)で構成されたレジストを用いた露光技術を指す。・・・(続きは本誌で)

Blu-ray DiscTMへの3次元映像記録

MIRA創研 田中 伸一

 両眼視差を用いた3次元画像表示1, 2)の歴史は古く,1830年代に遡るという。写真術と同程度の歴史を持つ。当初は左目用のL画像と右目用のR画像を別々に表示してこれをミラーで合成して見るもので,大がかりで実用化には程遠いものであった。その後,同じ領域に重ねて表示したL画像とR画像を分離して見る技術が開発されてから,比較的簡便に立体画像を見ることができるようになり,3次元動画へと発展した。
 L画像とR画像を交互に表示し,これと同期してメガネの左右を交互に透明にする液晶シャッター方式は電子的ディスプレイとの相性がよく,1986年には数社から立体VHDプレーヤが商品化された。パッケージメディアによる3次元映像記録の走りである。しかし普及はしなかった。VHD規格そのものが消滅したこともあるが,当時はまだディスプレイが貧弱であるとい環境の問題もあったが,フリッカーが目立つという技術的課題もあった。・・・(続きは本誌で)

光ディスクのマイグレーション

大阪産業大学 入江 満

 インターネット全盛のデジタル情報化社会を迎えた今日,見落としてならないのは氾濫するデジタル情報の長期保存の重要性である。2005年4月のe-文書法施行により公文書等の電子化保存の推進や脱炭素社会化に向けた省エネルギーの取り組みが加速されるようになり,光ディスクは,デジタル情報のグリーンITに適したアーカイバル保存媒体として期待されている。
 官公庁や企業には10年以上の長期にわたって情報を保存する必要がある文書が存在するが,電子化された文書を保存するアナログ媒体,デジタル媒体のいずれの記録媒体にも必ず保存寿命がある。これは,記録媒体の材質に経年による化学的,物理的劣化が生じ,さらに,機械的な欠陥,損傷が確実に進行していくことにより記録されたデジタル情報が再生できなくなることによる。このためデジタル情報を長期保存していくためにマイグレーション(migration:媒体移行,変換)システムの構築が検討されている。・・・(続きは本誌で)

super-RENSディスクによる映像の再生

三菱電機(株) 竹下伸夫,中井賢也,大牧正幸,篠田昌久

 デジタル放送の普及に伴い,テレビの大画面化や高精細化が年々進んでいる。また,パソコンで扱う映像等の情報量も増え続けている。これらの放送や映像の記録再生を行なうための装置として,テレビやレコーダー,パソコン等にハードディスク装置や光ディスク装置が搭載されているが,これらは近年益々大容量化している。光ディスク装置もDVD(Digital Versatile Disc)から,より大容量の情報を記録できるBD(Blu-ray Disc)に移行しており,BD機器を搭載したテレビも普及しつつある。また,2010年5月には立体視(3D)映像が表示可能なテレビが登場し,将来の普及が想定される4K2Kや8K4Kの映像を含めユーザーが扱う情報量が更に増大する傾向にある。・・・(続きは本誌で)

アーカイブ用薄型光ディスク

NHK放送技術研究所 小出 大一

 光ディスクは,磁気ディスクなどのストレージに比べ,データの保存耐久性が高い,コストが安価などのメリットを持つ。しかし,現在の光ディスクは,記録レート,容量共に放送局用のストレージとして十分な性能を持たない。そのため,現在では取材用カメラ等に限定されている1)。さらなる記録レートの高速化や大容量化が実現すれば,放送局用はじめ一般向けの長期保存用のストレージとして利用範囲の拡大が期待される。
 本稿では,現行光ディスクの限界を超える可能性をもつ,次世代の放送アーカイブ用記録メディアを目指した,薄型光ディスクの研究開発について紹介する。・・・(続きは本誌で)

連載・シリーズ

原点に戻って学ぶレーザー原論 第18回 レーザー光を操る技術(2)二次非線形光学効果

(独)科学技術振興機構 黒澤 宏

 自由に動き回ることができる自由電子をたくさん持っている金属の場合,電場を加えると,この自由電子が電場による力を得て動くことで電気が流れる。このような自由電子を持たない絶縁体に電場を加えると,原子核と電子がずれることで分極を生じる。プラスとマイナスに分かれることを分極と言うが,電場をかけることで分極する物質を誘電体と言う。固体だけではない,水でも空気でも分極が起こる。
 前回,物質内に印加された電場Eによって誘起された電気双極子モーメントをpとするとき,単位体積当たりの電気双極子モーメントを分極P = Np(N:原子数密度)と定義した。・・・(続きは本誌で)

発明・特許のこぼれ話 第33回 鉄鋼王カーネギー

SMK(株) 鴫原 正義

 今年の長期予報では残暑が続くとの情報でしたが,暑さは何時まで続くのでしょうか。熱いうちに叩けとは鉄のことですが,今回はストレートに鉄の話題に入りましょう。鉄鋼王アンドリュー・カーネギー(1835〜1919)の世界からその周辺の発明と特許の話題を追ってみました。
 多くの近代産業の基盤は18世紀の産業革命を期に作り上げられています。そして,その時期は多くの発明家が活躍した時期でもありました。しかし,皮肉にも後に「鉄鋼王」と呼ばれたカーネギーは産業革命のお蔭で職を失った家に生まれているのです。スコットランドの織物業などで栄えた由緒あるダンファームリンの街で手織り職人をしていた父は,機械化の余波を受けて職を失います。そして,1848年カーネギー12歳の時にアメリカのピッツバーグへの移住を決心します。しかし,安定した職に就ける訳でもなく,カーネギー少年は学校へも行けずに紡績工場で働かざるを得ない状況でした。カーネギーは産業革命の華々しい世界の陰で,厳しい環境の中からスタートしているのです。・・・(続きは本誌で)

光技術者のための基礎数学 第21回 フーリエ変換( VII )

職業能力開発総合大学校 河合 滋

(6)光学伝達関数
 射出瞳を通過する光の振幅を表す関数を瞳関数(Pupil Function)と呼ぶ。

瞳関数の絶対値は瞳の形状,位相分布φ (x,y)は収差を表す。波面収差W (x,y)は瞳面での波面のずれを表しているので,瞳関数の位相分布は,波面収差を用いて表現することができる。

 レンズによって結像される点像は,収差や回折の影響で,拡がりをもつ。この点像の分布を表す関数を点像分布関数(PSF:Point Spread Function)と呼ぶ。結像光学系において,フーリエ変換面での瞳関数をP(nx,ny)とすると,前節の議論より,結像面での光波の振幅E′(x′, y′)は,瞳関数のフーリエ変換として表される。・・・(続きは本誌で)

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第153回 フレキシブル太陽電池

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

 太陽電池の開発が進むにつれて,軽量化と屈曲化の要望もあり,300℃程度の耐熱プラスチックフイルムや金属シートの採用によりフレキシブル太陽電池がクローズアップされてきた。
 フレキシブル太陽電池の呼称検索(2010年7月13日現在・1995年は7月21日から12月31日まで。)による特許出願公開件数は(国際公開,特許公表,特許公報,実用新案登録を含む。)155件に達し,1995年3件,1996年4件,1997年4件,1998年14件,1999年10件,2000年6件,2001年8件,2002年11件,2003年12件,2004年8件,2005年8件,2006年9件,2007年12件,2008年15件,2009年19件,2010年(7月13日まで)12件となっていて,合計すると155件となっている。
 そのうち,国際公開公報7件,特許公報21件,特許公表公報12件,実用新案登録公報1件となっている。・・・(続きは本誌で)

太陽電池製造分野で適用拡大が期待されるレーザプロセス技術

編集部

 太陽電池市場が再び成長局面を迎えている。2009年市場は,不況の影響やスペインにおけるFIT(フィードインタリフ)制度の縮小によって低迷を余儀なくされたものの,後半から次第に回復,生産量についても前年比53.6%の成長率を確保した(表1)。ただ,2008年の成長率85.9%に比べると,若干鈍化した感はある。
 太陽電池メーカに見る2009年の生産量は,低価格を武器にシェアを伸ばす米国FirstSolarがトップの1,011MW,次いで中国Suntechが704MWと続く。国内メーカではシャープが595MWで3位につけ,京セラが400MWで7位にランクされている。上位10社のうち,5社が中国メーカとなっており,太陽電池市場でのプレゼンスを強めているのが特徴的だ(表2)。・・・(続きは本誌で)

スループットを求め,大口径化が進むLED製造装置

編集部

 LED市場の拡大が止まらない。家庭向けLED電球が普及価格になりつつあることに加え,4月より施行された改正省エネルギー法によって,一層の省エネを迫られる企業がLED照明の採用を進めており,LED照明市場にとって追い風となっている。
 矢野経済研究所の調査によれば,一般照明用途の照明市場規模全体は2009年に2008年比8.6%減となるものの,LED照明市場だけでは2008年の約150億円から2009年には335億と,220%以上伸長するという。
 また液晶テレビのバックライトにもLEDの採用が進む。高級機種を中心にスタートしたLEDテレビは,今や普及価格帯の製品にも搭載がはじまっており,冷陰極管に替わるバックライトの主役となっている。・・・(続きは本誌で)

NEWS FLASH

DATA ROOM

▼発光ダイオード輸出数量,7ヶ月連続のプラス
▼液晶テレビの生産実績,12ヶ月連続のプラス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比110.1%の2,799億円

CALENDAR

EVENTS

▼レーザー学会 第404回研究会「レーザー応用」
▼第71回秋季応用物理学会特別シンポジウム「レーザー:生誕から半世紀を経て,新時代を切り拓く究極の光を求めて進化し続けるその魅力とは」
▼日本電気学会 光・量子デバイス研究会「バイオメディカルフォトニクス応用」
▼レーザー学会 レーザー誕生50周年記念シンポジウム「窒化物半導体発光デバイスとその応用」

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

 CD、DVD、Blu-ray Discと、光メモリの高密度化・大容量化は規格統一問題で紆余曲折はあったものの、普及という面からは結果としてほぼ順調に進んで来たと言えるのではないでしょうか。Blu-ray Discレコーダの普及も、ハードディスクレコーダと組み合わせた製品が売れていて、双方の住み分けも、まぁ上手く行っているのかなという感じがします。
 さて、その次の光メモリとなると、直近の動きとしてはBlu-ray Discの記録層を保ったまま多層化することで高密度化・大容量化を実現しようという研究・開発が進められていますが、さらにその先、いわゆるテラバイト光メモリを実現する方式はというと、本命が中々見えて来ないというのが実情のようです。候補としてはホログラムメモリや2光子吸収記録材料を用いたもの、近接場光を用いたもの等々、様々な方式の研究・開発が以前から進められて来ましたが、これだ!というブレークスルーはまだ起こっていないようです。
 一方で、磁気メモリや小型であるという特長を持つ半導体メモリも高密度化・大容量化・低価格化が進んでいます。さらに通信ネットワークによるコンテンツ配信が当たり前になりつつある現在、光メモリの研究・開発を取り巻く雰囲気には何となく停滞感が漂っているような気もします。これではいけません。
 そこで、今月号の特集は関西大学・先端科学技術推進機構・ハイテクリサーチセンターの沖野芳弘氏に、光メモリ分野の研究・開発の活性化を願って、近未来に役立つ光メモリ技術という切り口で特集を企画していただきました。今回の特集でご紹介いただくのは2光子吸収記録材料、マイクロリフレクタ、PTMと近接場露光を融合させたメモリ、Blu-ray Discへの3次元映像記録、光ディスクのマイグレーション、super-RENSディスク、アーカイブ用薄型光ディスクといった、近未来観点からいま注目を集めている研究・開発の数々です。
 先端技術というものは研究・開発が進めば進むほど縦割り構造になりがちですが、研究・開発は研究・開発として、ここは一番、光メモリという大枠で捉えて横の連携を強めるようなアクティビティが何か必要ではないでしょうか。

 中国のGDPが日本を追い抜く可能性が濃厚だそうです。内閣府推計によれば4〜6月期GDP名目値はドル換算で日本が1兆2,883億ドル、対する中国は1兆3,369億ドル。季節的要因などの影響を取り除く前の原数値ということですが、2009年暦年のGDPが日本5兆849億ドルに対し、中国が4兆9,090億ドルと肉薄していますので、2010年には日本を抜くとの見方が強まっています(8月18日付け日刊工業新聞2面)。
 人口が10倍以上もあるので、一人あたりのGDPを見れば2008年の中国3,235ドルに対し、日本は3万8,371ドルと12倍近くの差をつけているのですが、日本の一人あたりGDPもOECD加盟国中2000年の3位が、最近では19位と、どんどんダウンしています。
 我が国の4〜6月期の実質GDPは前期比0.1%増と、3四半期連続プラスだったものの年成長率は0.4%と大幅ダウン。円高、株安も急速に進行しています。こうなると一政党が政権を維持できるかどうかなど、どうでも良くなります。メンツにこだわらず、また思い付きや目先のバラマキではない、有効な経済対策は打ち出せるのでしょうか。

編集長 川尻 多加志

■次号(10月号)の特集予定

「開発が加速する半導体レーザーとレーザーディスプレイ(仮)」(敬称略)

▼総論: 大阪大学 山本 和久
▼携帯型レーザープロジェクタと車載用ヘッドアップディスプレイ: Microvision Inc 新澤 滋
▼高輝度レーザ光源プロジェクタの開発: 三洋電機(株) 金山 秀行
▼緑色半導体レーザー: 日亜化学工業(株) 長濱 慎一
▼{2021}半極性GaN基板を用いた緑色半導体レーザ: 住友電気工業(株) 中村 孝夫
▼レーザーディスプレイ用赤色半導体レーザー: 三菱電機(株) 八木 哲哉

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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