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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2011.11 vol.30 No.359
11月号 特集
レーザー精密加工の最新動向

総論

(独)産業技術総合研究所 新納 弘之

  高出力型レーザーを用いた材料加工では,加工領域に作用するレーザーの時間幅や空間範囲を巧妙かつ精密に制御することができるので,高度部材製造を支えるものづくり分野の重要技術である。情報家電・IT分野のデバイスや光学部品製造,および,重工・自動車製造等における様々な基材の精密加工手法として適用範囲を拡げている状況にある。近年,レーザー装置の高出力化や短パルス化などの性能向上が大幅に進展しており,先端的産業分野のキー技術として産業競争力の向上に貢献するなどの今後の発展が大いに期待されている技術である。
 レーザーは,光としての単色性,集光性,指向性,および,干渉性等の特性に優れており,とくに集光状態ではパワー密度が極めて高いエネルギー源となることから,あらゆる材料に対して加熱,溶融,蒸発(蒸散)処理を行うことができる。・・・(続きは本誌で)

3次元マイクロ・ナノ光造形法の開発と応用

横浜国立大学 丸尾 昭二

ホログラフィックフェムト秒レーザー加工

宇都宮大学 長谷川 智士,早崎 芳夫

 近年,フェムト秒パルスの超高速性・高ピーク強度を利用した金属,誘電体,および半導体のナノスケール構造制御により,材料に新規な機能性を付加するフェムト秒レーザー加工1〜3)に関する研究が盛んに行われている。フェムト秒パルスは,物質の熱拡散速度に比べて十分に速く照射部にエネルギーを注入するため,加工部周辺の熱変成領域を抑制する。また,フェムト秒パルスを集光照射すると,集点近傍のみで非線形光学現象である多光子吸収が誘起され,物質の屈折率変化や組成変化,空孔等の内部改質を局所選択的に制御できる。よって,フェムト秒レーザー加工技術は,半導体ウェハのダイシングやガラス基板のカッティング,および3次元ナノ構造を有する光デバイスの作製において,低い材料損傷で高精度な加工を実現するツールとして有望視されている。大規模ナノ加工においては,膨大な数の加工点を必要とするため,加工スループットの向上は産業的に重要な課題である。・・・(続きは本誌で)

インサート材を用いたプラスチックと異種材料のレーザ接合

岡山県工業技術センター 水戸岡 豊

 エンジニアリングプラスチックは,高強度かつ軽量で,成型性にも優れていることから輸送機器,電気・電子産業等,多くの産業で広く使用されており,その適用範囲が拡大している。これに伴いプラスチックの接合技術の重要性が増しており,最近ではプラスチック−異種材料接合の要望も強い1)
 プラスチック同士の接合法としては,熱板,振動,超音波およびレーザ等の各種溶着法が確立されている。中でも,レーザ溶着法は高い生産性を有することから注目されており,実用化が進んでいる2, 3)。他方,プラスチックと異種材料の接合では,接合材間の物性差等が問題となり,溶着法では接合できないのが現状である1)。そのため,現在の異種材料接合の多くは,接着あるいは機械的締結により行われている。しかしながら,これらのプロセスは作業面とコスト面での負担が大きいことから,代替接合技術の確立が望まれている。・・・(続きは本誌で)

積層型薄膜シリコン太陽電池のレーザ加工応用の現状

三洋電機(株) 篠原 亘

 地球環境,及び資源・エネルギー問題は年々その深刻さの度合いを深めつつある。特に本年大きな自然災害に見舞われた我が国では,エネルギー供給のコストと安全性について,真剣な議論が必要な時期を迎えている。これに対し,地球環境問題と資源・エネルギー問題とを同時に解決可能な技術として,太陽光発電が挙げられるが,その一方で太陽光発電は製造コスト(発電コスト)が高い,若しくは製造に必要なエネルギーを発電電力で回収することが困難であるといった批判もある。しかし,近年は製造に必要なエネルギーを回収するための時間(エネルギーペイバックタイム,EPT)の検証も為され,EPTは2年程度以下と見積もられている1)・・・(続きは本誌で)

ステルスダイシング技術の応用

浜松ホトニクス(株) 奥間 惇治

 半導体製造技術の進歩によって,これまでとは異なる構造や製造上の理由で困難とされていた構造のデバイスを作製できるようになった。しかし,新たな課題として従来用いられていた方法ではダイシングできないデバイスが増えている。ダイシングとは,半導体製造工程でウエハ上に作成したデバイスを個々のチップに切り分ける工程である。
 代表的な従来のダイシング方法はブレードダイシングとレーザアブレーションである。ブレードダイシングは高速回転するダイヤモンドブレードをウエハに押し当てながら切削加工を行う方法であるが,接触式の加工であるため物理的ストレスが生じ,ウエハ表裏面にチッピング(チップ端に生じるカケ)が発生する。また,切削加工時に発生する研削屑によるブレードの目詰まりを防止すると同時に,大きな接触摩擦熱を冷却するために常に純水をかけながらダイシングを行う必要がある。・・・(続きは本誌で)

連載・シリーズ

発明・特許のこぼれ話 第47回 ファスナーとその歴史

鴫原 正義

 日本機械学会が2007年に発足させた「機械遺産」認定事業において,去る8月に新たに7件が追加認定されました。その中に,現在は世界市場の半数以上のシェアを占めているというYKK社の「ファスナーチェーンマシン」が有ります。独自開発による同社の第1号特許でもあったのです。今回はこのファスナーに関する発明を追ってみました。
 ファスナーは衣服から鞄,小銭入れなどの身近なものにも数多く使われている馴染み深いものです。互いに噛み合う凹凸部を持つ務歯(ムシ)と称する部材がテープ状の基材に並べられ,Y字形をしたスライダーのガイド構造に従って巧い具合に開閉される構造になっています。
 その務歯部の素材には黄銅などの金属製のものと樹脂製のものが有ります。又,金属の務歯には米国Talon社が開発したプレス式とCrown社開発の鋳造式が有り,樹脂の場合はポリアセタールなどの射出成形品や,ドイツで発明されたコイル状に成形したコイルファスナーとが有り,用途に応じてこれらを使い分けています。・・・(続きは本誌で)

USA Today 第41回 AT&TのT-Mobile買収が難航か!?

Optomarketing USA 中島和宏

 今年3月に米国AT&T社により申請されたT-Mobile社(親会社はドイツ・テレコム)の買収,ワイヤレス携帯電話事業者間の大型買収劇が,難航している。
 先月中旬には,米国内でも非常に多くのワイヤレス・ユーザーを抱えている七つの州,カリフォルニア,イリノイ,オハイオ,ニューヨーク,マサチューセッツ,ペンシルバニア,そしてワシントン州が,AT&Tによる約390億ドルの買収に待ったをかけた。
 ニューヨーク司法長官エリック・シュナイダーマン氏は「今回の買収合併によって,特定の地域では携帯電話事業者間の競争に著しい弊害が出ることは明白である。・・・(続きは本誌で)

光通信技術の基礎 −原点を見直し,将来を考える− 第11回 高速電子回路

北海道大学 佐野 栄一/日本電信電話(株) 村田 浩一

 家庭まで光回線が接続されるFTTH加入者数が1,000万を超え,LTE(Long Term Evolution)に代表されるモバイルサービスの益々の高ビットレート化などにより,コアネットワークの高スループット化はこれまで以上に重要となろう。このように,かつての電話中心のサービスからインターネットを利用した種々コンテンツサービスに移行し,増大するデータ流通を取り扱うためには光通信技術が不可欠であることは改めて申し上げるまでもない。光通信システムにおいて高速電子回路がなぜ必要なのか一般の方々にはあまり理解されないかもしれない。光ファイバアンプや波長多重(WDM)が当たり前となった今日では,システム技術者にも高速電子回路の重要度は低下しているのかもしれない。しかしながら,過去の研究開発の歴史を振り返り,なぜ現在のようなシステム形態になったのかを理解すれば,高速電子回路の重要性が明確になってくる。・・・(続きは本誌で)

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第167回 有機薄膜太陽電池

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

 有機薄膜太陽電池は,有機材料を主とし,エネルギー変換効率8%超の次世代太陽電池として大きくクローズアップされている。
 導電性ポリマーの登場によりp型半導体として使われ,n型有機半導体としてフラーレンが用いられ,これら2種類の有機半導体を溶液で混和し,その溶液を電極がついた基板上に塗布し,有機薄膜状にしたものである。
 そのほか,効率の良い有機半導体の探索も進んでおり,開発目標としては,本体の劣化対策,省資源化,フレキシブル対応,ローコスト化などに挑戦しており,既にエネルギー変換効率10%を超えたものも登場している。
 基本的には,1996年(平成8年)に芽を出しており,その後,国際出願を含めて特許出願が急増している。・・・(続きは本誌で)

4Kディスプレイ技術が進展!開発の潮流は「超」高解像・高画質化へ

 ディスプレイ開発に新たな潮流が訪れている。そのキーワードは「超高解像化」と「超高画質化」だ。シャープと東芝がフルHDの4倍の画素数を持つ4K(3,840×2,160画素)ディスプレイを発表したほか,ソニーも4,096×2,160画素仕様の4Kプロジェクタを開発している。また,三菱電機は半導体レーザをバックライトに採用した液晶ディスプレイを開発中だ。
 地上デジタル放送の完全移行による需要の一服感やグローバル価格競争,パネル価格の低下など,ディスプレイ業界にとって市況は必ずしも順風満帆とは言えない。しかしながら,国内メーカ各社はディスプレイ技術開発の手を決して緩めることなく,新たな需要創出へのアプローチに取り組んでいる。今回は市場投入が間近に迫る4Kディスプレイを中心に,主要国内メーカに見るディスプレイ戦略製品の開発動向を追った。・・・(続きは本誌で)

その他 

NEWS FLASH

▼ノーベル化学賞に「準結晶」の発見で,シェヒトマン氏が受賞
▼名古屋大学など,光より速いミュー型ニュートリノを観測
▼PECSTプロジェクト研究グループ,3.5Tb/cm2の伝送密度のSi光配線集積回路を開発
▼富士通研究所,光インターコネクト向け光送受信器用小型シリコンフォトニクス光源を開発
▼日立製作所,16値光多値伝送方式向け信号処理技術を開発
▼東京大学など,微小磁石を用いて2スピン量子ビット演算素子を開発
▼奈良先端大,動作電流1mA以下の全光型メモリを開発
▼インフィネラ,500Gb/s光集積回路ベースのP-OTNプラットフォームを開発
▼NEC,光海底ケーブルシステム「APCN2」の増設プロジェクトが完了
▼中小型LCD生産向け露光装置が好調
▼ソニー,25型有機ELディスプレイを搭載した医療用モニタを開発
▼コニカミノルタ,45 lm/Wの発光効率を持つ有機EL照明パネルを販売へ
▼シャープ,93.3 lm/Wの発光効率を実現した照明用LEDデバイスを開発
▼富士通研究所,テラヘルツ波による高速物質検査技術を開発
▼キヤノン,超高感度CMOSセンサで10等級相当の流星の広視野動画撮像に成功
▼シャープ,タイの大規模太陽光発電所の保守・メンテナンス業務を受託
▼第63回エミー賞に中村修二氏が受賞
▼第14回光設計賞の受賞者決まる
▼第22回レーザ機器取扱技術者試験を実施へ

MARKET WATCH

▼光コンポーネント市場,2011年第2四半期は前期比2%減の15億5,000万ドル
▼2020年のLEDパッケージ市場,2010年比56%増の1兆5,040億円
▼2030年の太陽電池世界市場は13兆3,140億円
▼国内太陽光発電システム市場,2009年度の2倍超に続き10年度も前年度比1.7倍と高成長を維持
▼2011年度のバイオメトリクス市場は290億1,800万円
▼発光ダイオード輸出数量,21ヶ月連続のプラス
▼太陽電池モジュールの生産実績,28ヶ月連続のプラス
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比73.8%の1,942億円
▼総務省,FTTHの契約数を発表

CALENDAR

EVENTS

▼日本光学会 偏光計測・制御技術研究グループ
▼月刊OPTRONICS特別セミナー「天野 浩教授が語る紫外発光素子最前線 - 発光原理から最新開発動向,期待される応用まで -」
▼第20回フォトニックデバイス・応用技術研究会ワークショップ「安全で持続発展可能な社会を支える光技術」
▼日本光学会 光設計研究グループ第48回研究会「防災と光技術」
▼日本光学会 微小光学研究グループ第122回微小光学研究会「微小光学でバイオ/アグリ」
▼ナノフォトニクス塾2011
▼赤外線フェア2011

PRODUCTS INFORMATION

今月のコメント

 今月号の特集はレーザー精密加工に関する最新トピックスです。企画していただいた産業技術総合研究所・電子光技術研究部門の新納弘之・主幹研究員が「総論」でも述べられているように,レーザー装置の高出力化や短パルス化といった飛躍的な性能向上によって,情報家電・IT分野のデバイスや光学部品製造,重工・自動車製造における様々な基材の精密加工手法として,レーザー精密加工はますますその適用範囲を拡げています。
 また,レーザーを用いた材料の精密微細加工のメカニズムやダイナミクスに関する我が国の研究レベルは,北米や欧州と並んでトップレベルにあります。さらに,我が国では大学や研究機関における学術的研究だけでなく,産業界においても実用化に向けた研究・開発が並行して進められています。
 今回の特集では「3次元マイクロ・ナノ光造形法」,「ホログラフィックフェムト秒レーザー加工」,「インサート材を用いたプラスチックと異種材料のレーザー接合」,「積層型薄膜シリコン太陽電池のレーザー加工」,「ステルスダイシング技術」といった産業競争力向上に貢献する注目の研究・開発事例を紹介していただきました。新納様を始めとして,ご執筆者の皆様に御礼申し上げます。

 英国・ロンドンで開かれた「第41回技能五輪国際大会」で,日本が金メダル11個を獲得しました。この他のメダル獲得数では銀メダルが4個,銅メダルが4個で,合計19個という結果も出しました。金メダルでは韓国を2個下回ったものの2位,総合メダル数でも2位につけました。前回のカナダ・カルガリー大会では金メダル6個でしたので,2007年の静岡大会以来,2大会ぶりに二桁の金メダルを獲得,日本での開催を除けば,実に40年ぶりの金メダル二桁獲得となります。
 ただし,喜んでばかりはいられません。17回も総合優勝を遂げている韓国では,選手を高校生の段階から育成,メダルを獲得した選手には報奨金を支給するなど,国が全面的にバックアップしています。競技の内容や規則を決める競技委員にしても同じ委員が10年近く続けて担当して,その報酬や経費も国が負担,まさに国威発揚のための国家事業として取り組んでいます。これに対し,我が国では選手の育成から競技委員の派遣まで参加企業の負担,競技委員も毎回入れ替わる場合が多く,これでは競技におけるノウハウや経験の積み重ねという点で大きな差が出てしまうと危惧されています(10月12日付け日刊工業新聞より)。
 一方で,これほどの環境の違いがありながら,今回の日本の選手たちがここまでの結果を出したことには改めて敬意を表したいですね。だからこそ,国を挙げての支援体制の拡充が望まれます。
 技能五輪だけに限ったことではありません。オリンピックなどに出場するスポーツ選手育成についても同じことが言えるでしょうし,経済の世界でも,新興国と言われる国々では国家が前面に出て,自国にとってのビジネスを優位に進める国家資本主義を積極的に推し進めています。
 我が国や米国,EUといった先進国経済の混迷を見るにつけ,民主的にルールや方針を決めるといった,これまで築き上げてきた価値観は力を失い,これに代わる別の価値観が確立しつつあるのか,注視していく必要がありそうです。

編集長 川尻 多加志

■次号(2011年12月号)の特集予定

注目!!メタマテリアル(仮)

▼総論‥‥(独)理化学研究所 田中 拓男
▼光メタマテリアル‥‥(独)物質・材料研究機構 迫田 和彰
▼テラヘルツ波メタマテリアル‥‥大阪大学 萩行 正憲
▼マイクロ波メタマテリアル‥‥山口大学 真田 篤志
▼誘電体を用いたメタマテリアル‥‥京都工芸繊維大学 上田 哲也
▼磁性粉末を用いたメタマテリアル‥‥奈良先端科学技術大学院大学 冨田 知志
▼フラクタル構造のメタマテリアル‥‥信州大学 宮丸 文章

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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