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月刊OPTRONICS

月刊オプトロニクス表紙 光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。
技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください!
 
2011.7 vol.30 No.355
7月号 特集 光を用いたバイオイメージング

総論−光学顕微鏡における「第三の波」−

静岡大学 川田善正

電子線励起アシスト(EXA)顕微鏡の開発

静岡大学 居波 渉,川田善正

飽和励起を利用した高空間分解蛍光イメージング(SAX顕微鏡)

大阪大学 山中真仁,藤田克昌

ファイバ顕微鏡の世界

浜松医科大学 櫻井孝司,金田雅充,寺川 進

生体深部観察へ向けた2光子励起光音響顕微鏡の開発

京都府立医科大学 山岡禎久,?松哲郎

細胞内情報伝達を調べるためのマルチカラー蛍光イメージング技術

慶應義塾大学 岡 浩太郎

特別レポート

ディフェンス・セキュリティ・センシング国際会議参加報告レポート

立命館大学 木股 雅章

有機薄膜太陽電池の寿命向上に向けた研究開発:劣化機構の解明

(独)産業技術総合研究所 吉田郵司,山成敏広

連載・シリーズ

発明・特許のこぼれ話 第43回 電気扇風機

SMK(株) 鴫原 正義

今年の夏は先の東日本大震災の影響による電力消費の課題認識の面からも,クーラーより電気扇風機を活用する動きが見られます。ここでもあらためて電気扇風機の世界を見直してみましょう。モーターが生まれる前に人力による機械式扇風機がありました。インドでは紀元前から吊りウチワのロープを召使が前後に引っ張って風を起していたとの記録があるのですが,現在の扇風機のように扇が回転するのは産業革命期の19世紀初期になってからのようです。しかし,発明者に関しては諸説あって何が本当かは解りかねます。「1832年にオマー・ジュマーラが最初の実用的な機械式扇風機を作った」との解説や,「1832年にロシアの技術者アレクサンダー・サブルコフが機械的に回転する扇風機を作ったとの記述がありますが…。一方,日本でもほぼ同時期に同じようなものが有ったようです。江戸時代末期の戯作者柳亭種彦(1783〜1842)が,奇しくも前記の年と同じ1832年に著した「偽紫田舎源氏」の中で,「ウチワを放射状に取り付けろくろのように手で回す…」と書いているそうですから,微妙に日本の方が早かったのかもしれません。因みに,1885(明治18)年には渡辺代治郎という人が若い番号の特許第12号「納涼団扇車」といったウチワを回転させる構造の特許を取得しています。・・・(続きは本誌で)

USA Today 第38回 シリコンバレーの移民事情

Optomarketing USA 中島 和宏

この数年間,当地シリコンバレーを中心にインド系アメリカ人の数が明らかに急増している。インド系の小・中学校,食材等のマーケットといったインド系コミュニティの拡大が目立つ。また,他のアジア系,中国系や韓国系も増える中で,日本人が減ってきているというのが実感だ。実情は2010年度に実施された国勢調査の結果により,裏付けられた。前回の調査2000年から10年の間に,アジア系グループ(インド系,中国系,ベトナム系,フィリピン系等)人口は急速に伸びてきたが,日本人は変化なし,あるいは地域によって減少傾向を示しているという。特に,インド系アメリカ人の増加は著しい。調査結果では,例えば,シリコンバレーの中心サンタクララ郡のインド系人口は2000年の67,000人から118,000人へと急増した。約76%増だ。同じく増加傾向にある中国系アメリカ人の同郡人口が115,800人から152,700人となり,約32%増であることと比較しても,その急進ぶりが解るだろう。なお,シリコンバレーを囲む九つの郡全体では約53%増の244,493人。カリフォルニア州全体では約68%増の528,176人という。・・・(続きは本誌で)

光通信技術の基礎 −原点を見直し,将来を考える− 第7回 LDモジュール:大容量光伝送方式の進展を支えた研究開発の歴史

猿渡 正俊

光伝送技術は,研究レベル及び実用化の両面において日本が世界をリードしてきた技術の一つである。特に光通信方式の実用化に関しては,日本電信電話公社(現NTT)横須賀通研の方式研が中心となって,「光通信の本命はシングルモード光ファイバと光波の潜在能力を生かした光伝送方式の開拓」をモットーに,研究実用化を推進させたからである。筆者は,奇しくも光通信元年とも言われる「半導体レーザの室温連続発振の成功」と「伝送損失20 dB/kmの光ファイバの製造」の発表のあった1970年に,電電公社武蔵野通研基礎第三研究室に配属された。当時の研究室は光通信の基礎研究を行っていた唯一の研究室であったが,光源としては波長633 nmのHe-Neガスレーザや1.06 mm発振のNd:YAG固体レーザ(当然,外部変調器が必要となる)が候補であり,伝送媒体としては空間伝搬やレンズ導波路又はガスレンズが主流であった。その後,光ファイバの低損失化と半導体レーザ(当時は0.85 mm発振のAlGaAs-LD)の高信頼化が進展するにつれて,光ファイバの低損失性と広帯域性を活かした基礎実験が進められ,従来のマイクロ波や対抗馬であったミリ波に比べて,光ファイバ通信の優位性が確認されるに至った。・・・(続きは本誌で)

光技術者のための基礎数学 第31回 確率分布(?)

職業能力開発総合大学校 河合 滋

取り得る値が確率的に定まるような変数を確率変数と呼ぶ。確率変数をXとすると,Xは,相異なる値x1,x2,…,xnの中のいずれか一つの値を取り,その値を取る確率がp1,p2,…,pnであるとする。この時,

であり,Xが取る値の平均値は,次式で表される。・・・(続きは本誌で)

光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第163回 太陽電池モジュール(三菱電機)

嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太

太陽電池の製品企業化と海外進出に意欲的な三菱電機(東京都千代田区)の太陽電池モジュールの特許出願公開(国際出願・再公表を含む)を見ると,国際出願の急増と薄膜太陽電池・波長変換型太陽電池・集光型太陽電池など幅広い技術分野に挑戦していることが明らかになっている。1996年(平成8年)から2011年(5月15日時点)にかけての三菱電機の特許出願公開は,1996年に5件,97年に4件,98年に7件,99年に18件,2000年に6件,01年に5件,02年に16件(うち再公表1件),03年に4件,04年に6件(うち再公表1件),05年に8件(うち再公表1件),06年に31件(うち国際出願8件・再公表2件),07年に14件(うち国際出願3件・再公表2件),08年に15件(うち国際出願5件),09年36件(うち国際出願3件),10年52件(うち国際出願13件),11年22件(うち国際出願6件)となっていて,合計249件(うち国際出願38件,再公表7件)となっている。三菱電機の太陽電池モジュールの開発グループ(他企業との共同開発,産学協同を含む)の発明者を調べると,次のような研究者や技術者たちがいる。・・・(続きは本誌で)

節電意識の高まりで注目が集まるLED照明

夏期の電力需給対策が喫緊の課題となっている。政府は東京電力と東北電力管内での最大使用電力量を−15%(分野によっては削減目標が異なるほか,適用が免除される)に抑制することを決め,企業や工場,家庭などに対して広く節電を求めている。このような状況の中,LED照明に注目が集まっている。東日本大震災後の原発事故による電力不足に対応するため,節電対策としてその効果が期待できるからだ。照明のLED化は企業や店舗・商業施設において急速に進んでおり,こうした動きは一般家庭などにも波及し始めている。家電量販店などではLED照明製品の売り場を拡充するなど販売展開に力を入れており,販売量も堅調に推移するなど,省エネを推し進める追い風となっている。・・・(続きは本誌で)

ついに直視型ディスプレイが登場!見えてきたSHVの実現

NHK放送技術研究所は,研究成果を一般公開する「NHK技研公開2011」を,5月26日〜29日に行なった。これに先行してプレス向けのプレビューが開催されたが,数ある研究の中でも特に報道陣の注目を集めたのは,5月19日にシャープと共に発表した,直視型スーパーハイビジョン(SHV)ディスプレイの試作機だ。NHKがSHVの研究を始めて以来,フル解像度(7,680×4,320)の直視型ディスプレイの完成は,SHVが一般家庭にも導入可能な技術であることを証明するためにも,大きな目標の一つであった。フル解像度SHVプロジェクタの試作に成功し,世にSHV映像の威力を知らしめてから2年。その日は突然やってきた。・・・(続きは本誌で)

その他 

NEWS FLASH

MARKET WATCH

▼成長の勢いを取り戻すCMOSイメージセンサ
▼2016年のタブレットPC市場は2億3,800万台,スマートフォン市場は11億8,300万台と予測
▼電子書籍端末市場,2015年度予測は639万台
▼スマートフォン市場拡大でAMOLEDディスプレイの出荷数急増
▼レジスト・リソグラフィ関連市場,2015年予測も堅調
▼発光ダイオード輸出数量,17ヶ月連続のプラス

CALENDAR

EVENTS

▼レーザー学会第414回研究会「高機能固体レーザーとその応用」
▼第121回微小光学研究会「見えないものを見る微小光学」
▼第18回レーザー夏の学校
▼募集:17th MICROOPTICS CONFERENCE(MOC'11)

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今月のコメント

今月号の特集では光を用いたバイオイメージングを取り上げました。企画していただいたのは静岡大学・工学部の川田善正教授です。以下,川田先生の「総論」から引用させていただきます。

光学顕微鏡の歴史は古く,その発明は16世紀頃と言われています。その光学顕微鏡にいま,第三の波が起こりつつあるそうです。まず第一の波では,高輝度ハロゲン光源やケラー照明系,収差補正高NA対物レンズといった要素技術が進展することによって,その性能向上が図られました。次の第二の波では,光学顕微鏡の世界にレーザーが導入され,レーザー走査顕微鏡が登場します。
そして第三の波では,例えば新しい蛍光プローブの開発によって光制御機能やマルチカラー化を実現したり,蛍光の飽和励起や誘導放出などを積極的に利用する手法が開発されています。この他,電子線を用いて微小な光源を励起したり,光で超音波を励起するなど,光以外の物理を取り込むことによって分解能を飛躍的に向上させようという研究・開発も進められています。
特集では,これら新しい原理に基づいて高分解化・高機能化が進む光学顕微鏡とバイオイメージング応用の最新情報を紹介していただきました。川田先生を始め,各ご執筆者の皆様方,お忙しい中を有り難うございました。

ドイツに続いてイタリアも脱原発を表明しました。ただし,両国とも陸続きの隣国フランスが原発で作った電力を買うわけですから,本当の意味での脱原発と言えるのか,少し疑問です。それに,隣国との根本的な政治的・歴史的価値観の違いや外交・安全保障面で対立していない点など,我が国とは置かれた環境がずいぶん違うように思えます。

我が国でも反原発の声が大きくなっています。こんな時,原発推進はもちろん現状維持でも口にしたら,それこそ非国民扱いでしょう。これだけの事故ですから,センシティブになるのは理解できるのですが,敢えて批判される事を覚悟で言えば,今は少し冷静さが必要なのではないでしょうか。

かつてエイズという未知の病気が突然出現し,その原因も感染の仕組みも分からなかった時,患者に触ることも一緒の空気を吸うことさえ恐れ,魔女狩りのような雰囲気の中で,患者は言われなき差別を受けました。その後,エイズが科学的に解明されたことで,人々はようやく冷静さを取り戻します。

急激な脱原発で電気料金が大幅に上がったり,必要な電力が得られない状況が続けば,製品コストは高くなり,市場へ安定供給もできないので,企業は国際競争力の低下を回避するため,生産拠点を海外に移転せざるを得なくなります。社会保障費が増大するなか,産業の空洞化は景気の後退,失業者の増加,税収の落ち込みといったマイナスのスパイラルを起こす可能性が高いという事だけは覚悟しておかなくてはならないでしょう。

一方で,大衆受けを狙った,後先を考えない思い付き発言に自己陶酔する政治家。結果として実現できないから先送りになって結局何も進まない。我が国は瀬戸際に立っています。

編集長 川尻 多加志

■次号(2011年8月号)の特集予定

非線形光学効果を用いたテラヘルツ光源の新展開(仮)

▼総論‥‥名古屋大学 川瀬晃道
▼超高強度テラヘルツ光源の新展開‥‥京都大学田中耕一郎
▼非線形光導波路を用いた高効率テラヘルツ発生検出技術‥‥福井大学谷 正彦
▼有機非線形光学結晶を用いた超広帯域テラヘルツ波光源・検出理化学研究所‥‥南出泰亜
▼高強度テラヘルツ光を用いたイメージング筑波大学‥‥服部利明
▼高強度テラヘルツパルスによるカーボンナノチューブの超高速非線形光学現象‥‥東京大学 島野 亮,慶應義塾大学 渡邉紳一

(都合により,内容に変更のある場合があります。)

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