紫外線セミナー

2022年11月19日(土) 09:30-12:25 -第2会議室A
【UV-1 ポストコロナ時代の紫外線技術(1)

コロナ社会に期待される深紫外線

(国研)理化学研究所 平山 秀樹 氏

水銀フリー深紫外線UV-LAFi光源のデバイス技術と応用

(株)紫光技研 平川 仁 氏
プラズマ技術(気体放電技術)は蛍光灯やプラズマディスプレイ等の応用事例のように、我々の日常生活において身近にあります。プラズマディスプレイを研究・開発・製造を行った技術者集団の弊社はプラズマディスプレイに培った気体放電制御技術にガラスの細管化技術、蛍光体技術を磨き上げ、真空紫外線から可視光までに任意の波長帯域を実現できる環境にやさしい完全水銀フリーUV-LAFi光源を誕生させました。

本公演では、光源デバイスの基本原理、構成、波長帯域制御技術等について詳細説明します。また、光源としては拡散光とフレキシブル形状による無影照射が可能である特徴を生かす応用事例(殺菌・消臭・分解等)についても解説します。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)

深紫外LEDを用いた新型コロナウイルス不活化

徳島大学 南川 丈夫 氏
新型コロナウイルス感染症は,2019年に初めて確認されて以降,2021年になっても世界的な大流行を引き起こしている.これまで,多くの社会的制限を伴う対策(政府による緊急事態宣言による旅行や経済活動の自粛など)により一時的に感染者数を抑えることができたものの,社会的制限の解除と人的移動の活発化により再び感染者数の増加が懸念されている.

また,2021年に入り,新型コロナウイルスワクチンによる予防措置が行われているものの,超短期間で開発したワクチンの効果や安全性の懸念,あるいは新型コロナウイルスの変異株の発生などの影響から,医療・教育・経済・社会など様々な活動を正常に戻せるかどうかは,予断を許さない状況である.そのため,新型コロナウイルス感染症に対して,依然として多重的かつ多角的に対応策を講じることが求められている.新型コロナウイルス感染対策の有効な手段の一つとして,深紫外光を用いたウイルス不活化技術が挙げられる.

特に,深紫外LEDを用いた手法は,エネルギーコストが安い(物質を消費しない,消費エネルギーが少ない),光源に環境汚染材料(水銀など)が使用されていない,処理後の残存物質が無い,対象物への影響が小さい,非接触で実施可能,変異ウイルスを含む様々なウイルスにも対応可能といった利点から注目されている.

本セミナーでは,新型コロナウイルス感染対策として深紫外LEDを用いる利点から,実際の不活化効果について紹介する.
難易度:一般的(高校程度、一般論)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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2022年11月19日(土) 13:10-16:05 -第2会議室A
【UV-2 ポストコロナ時代の紫外線技術(2)

紫外線によるコロナウイルスの不活化

(国研)理化学研究所 和田 智之 氏
理化学研究所では、我々人類の課題であるコロナウイルスから人々を救うために企業を入れた共創会議を作り、関係者の英知を集結し、コロナの光による不活化、気流の計測の実用化に向け開発を展開してきた。
特に、紫外線を利用したコロナウイルスの不活化による安全安心な空間を作ることを目指している。単に、紫外線の光学機器を開発するだけではなく、実際のコロナウイルスを利用した不活化機器を開発するために必要な基礎パラメータの計測を実施してきた。講演では、これまで推進してきた取り組みを紹介する。

有人化で使用する222nmUV-Cの安全性とコロナウイルス等 細菌、ウイルスの不活化性能の最新情報

ウシオ電機(株) 事業統括本部 インキュベーションセンター 最高技術顧問 五十嵐 龍志 氏
UV-Cはほぼすべてのバクテリア、ウイルスの不活化能力があることが知られているが、人に対しても、急性障害(紅斑、紫外線角膜炎)、慢性障害(皮膚がん)が発生するため、ひとの存在下では、照射できません。

一方Care 222はバクテリア、ウイルスに対する不活化能力は従来の254nm-UVCとほぼ同程度の性能を持ち、ひとの皮膚、目にダメージを与えないという研究結果が複数得られてきました。

今回、その原理、安全性についての研究結果の紹介を行います。
安全性については動物、ひとでの皮膚、目の急性障害、慢性障害に対する安全性試験の結果を報告します。各種細菌、ウイルスの不活化能力を従来の殺菌ランプである、254nm低圧水銀ランプと比較した結果を報告します。細菌では黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌などの栄養型細菌、枯草菌、セレウス菌、クロストリジウム・ディフィシル等の芽胞菌の不活化特性、ウイルスでは、インフルエンザ、新型コロナウイルスSARS-COV-2、その変異株の不活化特性も示します。

また、光源、照射機の紹介と、不活化実験報告例、導入例、実際の使用される環境下での不活化実験例なども報告いたします。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す),中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)

水処理における紫外線処理技術の現状と展望

スタンレー電気(株) 環境ビジネスプロジェクト 主任技師 岩崎 達行 氏
紫外線は、新型コロナウイルスを初めとした病原性微生物に対する殺菌・不活化技術や微量な有害有機物を分解する促進酸化処理として用いられており、その原理と効果について解説する。

また水処理において、国内では水道分野で耐塩素性生物である原虫対策として用いられているが、紫外線装置の性能の検証は重要な因子であり、その検証方法について説明するとともに、国際標準化が行われている、下水処理水の再生水利用での紫外線消毒の性能評価方法について、その内容について解説する。

更に、近年開発が急速に進められているUV-LEDについても、技術的解説と効果および最新動向について紹介する。

最後に、紫外線は人に対して悪影響を及ぼす光線であり、光生物学的安全性についての国内外の規格についても解説する。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)
受講料(1セッション/税込)
一般 出展社/主催・協賛団体会員 月刊オプトロニクス定期購読者/シニアクラブ会員 学生
¥18,000 ¥15,000 ¥9,000 ¥5,000

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受講申し込み後のキャンセルは受け付けておりません。申し込み後、受講者のご都合で欠席となる場合でも受講料は申し受けます。テキスト(pdf)は事前に参加者全員にメールにてお送りいたします。
なんらかの不可抗力により該当セミナー、及び付帯するイベントの開催が不可能となった場合、主催者は受講のキャンセルの受け付け致しません。また、受講料の返金を含む、これにともなった損害の補填・補償は行いません。

【不可抗力】台風、洪水、地震を含む天災、あるいはそれらを原因とする様々な事態、疾病や伝染病の蔓延、労働争議、主催者の合理的なコントロールを超えた会場設備の使用制限や講師の欠席等を含むもの


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平川 仁

(株)紫光技研

執行役員

平成6年3月30日 電気通信大学大学院 博士前期課程 電子工学専攻修了
平成6年4月1日  富士通株式会社入社 ディスプレイ事業部
平成19年4月1日 篠田プラズマ株式会社
平成27年3月1日 株式会社紫光技研 デバイス開発担当

南川 丈夫

徳島大学

准教授

2010年9月 大阪大学大学院基礎工学研究科 機能創成専攻博士後期課程修了,博士(工学) .2021年2月 京都府立医科大学,博士(医学).専門分野:顕微分光学,医用光学.2008年4月 日本学術振興会 特別研究員(DC1),大阪大学.2011年4月 日本学術振興会特別研究員(PD),京都府立医科大学.2013年12月 京都府立医科大学 大学院医学研究科 助教.2015年7月 徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部 特任講師.2015年7月 京都府立医科大学 大学院医学研究科 客員講師(兼任,〜現在).2017年10月 科学技術振興機構(JST)さきがけ(兼任,〜2021年3月).2019年3月 徳島大学 ポストLEDフォトニクス研究所 准教授.

和田 智之

(国研)理化学研究所

光量子工学研究センター光量子制御技術開発チーム チームリーダー

1992年4月 科学技術庁 基礎科学特別研究員
1995年4月 理化学研究所フォトダイナミクス研究センター フロンティア研究員
2000年1月 理化学研究所工学基盤研究部 研究員
2001年9月 理化学研究所固体光学デバイス研究ユニット ユニットリーダー
2008年4月 理化学研究所宇宙観測用固体レーザー研究チーム チームヘッド
2010年4月 理化学研究所光グリーンテクノロジー特別研究 ユニット ユニットリーダー
2013年4月 理化学研究所光量子工学研究領域光量子技術基盤開発グループ グループディレクター
      理化学研究所光量子工学研究センター光量子制御技術開発チーム  チームリーダー 
2014年4月 現在に至る

五十嵐 龍志

ウシオ電機(株) 事業統括本部 インキュベーションセンター

最高技術顧問

1980年ウシオ電機 入社.1996年ウシオ総合研究所 所長.2000年ギガフォトン株式会社常務取締役.2008年ウシオ電機 常務執行役員CTO.2012年XTREME(独)Joint venture Ushio and Philips)CEO.2015年フェロー、Care 222nm プロジェクトリーダー.2019年最高技術顧問 現在に至る 67歳.2021年市村産業省 貢献賞 受賞.

岩崎 達行

スタンレー電気(株) 環境ビジネスプロジェクト

主任技師

1990年~2018年 岩崎電気株式会社にて,水処理を中心とし,紫外線ランプを用いた紫外線処理装置の技術開発を行う.2018年~現在 スタンレー電気株式会社にて,紫外線ランプ,UV-LEDを用いた紫外線照射装置の技術開発を行う.一般社団法人 日本紫外線水処理技術協会 理事