「レンズ設計・製造展2010」併設行事 レンズ特別セミナーのハイライトのお知らせ

弊社が2010年の4月21日~23日に横浜パシフィコにて開催する光技術の専門展示会「OPTRONIOCS World 2010」に併設して様々なセミナーが開催されます。
4月21日の午前中(9時半~12時45分)に開催される『レンズの材料・加工・計測技術に関するセミナー』について簡単に紹介させていただきます。
このセミナーでは「光の波長以下の光学素子の開発」についてや「ガラスの物性の面白さと共に光学特性」に焦点を当てたお話、あるいは「光学薄膜を製品化する上で必須な設計・成膜・評価」について分かりやすい解説がなされ必ずお仕事に役に立つコースと思われます。
参加料は一般が14700円だが、今なら10500円で受講することができますので奮ってご参加ください。
なお申込みは下記のWebサイトから簡単に出来ます。
http://www.optronics.co.jp/optworld/spring/seminar_form.php
【LS-1】コース『 レンズの材料・加工・計測技術(1)』
■大面積ナノ構造作製技術によるサブ波長光学素子開発
(講師) 産業技術総合研究所  栗原 一真 氏
光の波長以下のサイズのナノ構造物を透明基板の表面に光の波長より細かな構造を人工的に作り込むことで、基板表面の屈折率分布を自由に設定することが可能になり、反射防止機能、2次元空間に人工配列可能な1/4波長板や偏光分離素子、波長選択フィルタなどが実現できる。そのことから、近年、カメラのレンズ、ディスプレイ、太陽電池など、さまざまな光学デバイスへの応用が検討されている。
これらの光学デバイスを実現するためには、極微細パターンのナノ構造物を精密に作製する必要がある。この金型表面への微細パターンの描画には、通常、電子線リソグラフィ法やステッパや2光束干渉露光法などが使われているが、これら描画方法は、大面積の描画を必要とするデバイスに適用する場合には、描画雰囲気制御が難しいことや作製コストが膨大になることから実用的ではないことが課題となっている。本講演では、これらの課題を解決し大面積でかつ高速・安価なサブ波長光学素子作製を実現するために、光ディスク装置を応用したレーザ熱リソグラフィ法を用いての大面積サブ波長光学素子と金属ナノ粒子を用いた反射防止ナノ構造光学素子を開発したので究成果を紹介する。
         
■光学ガラスの基礎知識―新しいガラス材料が新しい光学を拓く-
(講師)諏訪東京理科大学 西澤 紘一 氏
ガラスの歴史は極めて古い。紀元前4000年より古い時代にメソポタミアで砂の表面を融かし彩色したビーズの飾り物が発見されている。生活必需品であった陶磁器を製造する際にたまたま不純物として混入したアルカリ金属や遷移金属がガラス状の滑らかな光沢や彩色をもたらしたと考えられる。その後ガラス食器として開発され、近代になって透明な窓ガラス向けの工業材料として認知されるのである。ガラスの透明性と加工性を利用した光学材料として、17世紀から始まる天体観測用望遠鏡の発達と共に関心が高まり19世紀にはいるとドイツのショット、アッべ、ツアイスなどが光学ガラスとして完成させた。最近は、低損失大容量な通信媒体で良く知られている光ファイバへの応用が典型例である。さらに、ナノガラス、ファイバレーザ、波長変換ガラス、蛍光ガラスなど枚挙にいとまがない。本稿では、ガラスの物性の面白さと共に光学特性に焦点を当てて解説してみたい。
 
■光学薄膜の設計・成膜・測定の基礎
(講師) オプトグリーン株式会社  生水 利明 氏
光学薄膜が使われる分野は年々広まっており、光学機器以外にも応用されている。光学薄膜はその歴史においてレンズの反射防止膜、金属ミラーから始まり、近年では層数が100層以上にもなる高精度干渉フィルターが実用化されている。一方その重要性は最近の地球温暖化対策として、省エネ技術の応用の一つとして赤外線選択反射膜なども注目されている。本講演では広範な分野で利用されている光学薄膜を製品化する上で、必須な設計・成膜・評価の一連の工程を、ARコート(反射防止膜)を中心に最新技術及び今後の展望をおり込みながら紹介する。
なお申込みは下記のWebサイトから
http://www.optronics.co.jp/optworld/spring/seminar_form.php
セミナーの全貌は下記サイトをご覧ください。
http://www.optronics.co.jp/optworld/spring/ls_seminar.php

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