レーザプロセス技術

先日も触れたが、今年はレーザー発明50周年にあたるので、レーザーが社会に露出する機会も増えるものと思われる。一般の人が普段目に触れることができるレーザー応用としては、CDやDVD、光ファイバ通信、レーザーポインター、バーコードスキャナ等の情報分野に限られているかもしれないが、実際にはレーザーを使った近視矯正手術、歯科治療、皮膚治療などの医学応用から、非破壊検査、レーザー走査顕微鏡、レーザー分光などの計測応用、レーザー加工、レーザー溶接、レーザーマーカーなど工業分野ではそれこそあらゆる所でレーザーが利用され、物質の処理を行っているといっても過言ではない。
このような物質処理はレーザーの指向性、単色性、エネルギー密度を利用して行われているが、これをレーザープロセスと呼び、レーザープロセスは熱処理プロセス、光化学プロセス、レーザーアブレーション、レーザー同位体分離等に分類される。
レーザープロセス技術と実用化応用については2000年に弊社から「レーザプロセス技術」という解説書を刊行し好評を博した。しかしながら初版から年月も経ち、その間に技術も装置も随分進歩を遂げているので、増補改訂を加えることになった。著者の永井治彦氏は三菱電機(株)で長年にわたりレーザー研究に携わられており、その間の知見を土台に集大成した増補改訂版となっているので関係者は是非お読みいただきたい。
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著者の永井治彦氏は1968年に九州大学修士課程を終了後、同年に三菱電機(株)中央研究所に入社。各種レーザーとその応用に関する研究・開発・事業化支援の業務に従事された。1975年工学博士。2004年に退社され、現在は東洋精密工業(株)の技術顧問である。

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