・NICT(情報通信研究機構)の研究者が語る宇宙通信セミナー
※本セミナーに参加された方には、月刊オプトロニクス2019年2月号で特集した
『光技術×宇宙通信』のPDF版(ダウンロード)を差し上げます。
光衛星通信技術における研究開発の最新動向
技術試験衛星9号機(ETS-IX)が実現する次世代光衛星通信システムと現在の状況について
本ミッションは、逼迫しつつある電波による周波数領域を効率的な利用を実現する技術として,チャネライザおよびデジタルビームフォーミング技術の実証を目指すと共に、将来の大容量データ伝送のニーズに応えるために、次世代の超高速通信システムとして光通信による10Gbpsのフィーダリンク通信システム技術を検証、実証するための実験を予定している。
本講演では、本ミッションを通じて実証しようとしている光通信技術の内容、技術課題および現在の研究開発進捗について紹介する。
光空間通信による物理レイヤ暗号 ―レーザー光の性質を使って安全に情報を送る技術について―
本講演では、物理レイヤ暗号の理論的側面を簡単なモデルによって説明した後に、講演者らによるこれまでの研究について解説する。そして、量子鍵配送という非常に関連の深い技術との比較を通して、当該技術の、衛星光通信を含む光空間通信システムネットワークへの応用について述べる。

お支払方法 |
●クレジットカード ●当日支払 |
![]() |
セミナー申込手順
※有料セミナー キャンセル規程:
お客様のご都合による受講解約の場合、3/25までは受講料の50%、3/26以降につきましては受講料の全額を解約金として申し受けます。
※学生料金:
個人もしくは学校からのお支払いで、30歳未満の方が対象となります。

豊嶋 守生
国立研究開発法人 情報通信研究機構
ワイヤレスネットワーク総合研究センター 宇宙通信研究室 室長
平成6年4月 郵政省通信総合研究所(現、情報通信研究機構)へ入所。技術試験衛星VI型(ETS-VI)に搭載された光通信基礎実験装置(LCE)を用いた地上-衛星間の光通信実験に従事。平成11年7月 宇宙開発事業団に出向し、光衛星間通信実験衛星(OICETS)の開発に従事。平成15年12月通信総合研究所に戻り、平成16年10月 ウイーン工科大学客員研究員。平成17年10月 情報通信研究機構に戻り、OICETSとの低軌道衛星―地上間のレーザー通信実験に従事。平成27年6月世界初の50kg級小型衛星―地上間のレーザー通信実験及び量子通信基礎実験を成功裏に実施。現在、国立研究開発法人 情報通信研究機構 ワイヤレスネットワーク総合研究センター 宇宙通信研究室 室長。博士(工学)(東京大学)。
宗正 康
国立研究開発法人 情報通信研究機構
ワイヤレスネットワーク総合研究センター 宇宙通信研究室 研究員
1979年、茨城県笠間市生まれ。2004年、東京理科大学 工学部 電気工学科卒業。2009年、東京理科大学大学院 工学研究科 電気工学専攻修了。博士(工学)。在学中、JAXA宇宙科学研究所の研修員として宇宙通信におけるマイクロ波および光アンテナの研究に携わる。2009年より(株)IHIマリンユナイテッド(現ジャパンマリンユナイテッド)にて船舶電気システムの基本設計に従事。2012年より東北大にて光MEMSデバイスの研究開発に従事。2013年よりNICTに移り、衛星通信、特に宇宙光通信システムの研究開発に従事している。
遠藤 寛之
国立研究開発法人 情報通信研究機構
未来ICT研究所 量子ICT先端開発センター 研究員
1989年、埼玉県生まれ。2012年、早稲田大学先進理工学部卒業。2017年、同大学理工学術院先進理工学研究科修了。博士(理学)。2013年から協力研究員として情報通信研究機構量子ICT研究室(当時)に出向し、光空間通信における物理レイヤ暗号に関する研究に理論と実験の両面から携わる。この研究に関する講演に対して2016年に情報通信学会衛星通信研究会賞を受賞するなど、高い評価を受けている。学位取得後は、同機構量子ICT先端開発センター研究員として、引き続き物理レイヤ暗号実現に向けた研究に従事している。加えて、量子力学的な効果を利用する安全な乱数生成に関する研究も開始するなど、情報セキュリティ技術を中心にその研究領域を広げている。