-オプティクスセミナー

2018年11月14日(水) 09:30-12:25 会場:6階 第一会議室
【-OS-1 コース】 新しいイメージング技術:コンピュテーショナルカメラ

ライトフィールド光学と立体情報

(株)ニコン 岩根 透
ライトフィールド光学は、これまでの結像光学系とは異なり、“像”ではなく光線の状態を記録、再生する技術である。また違う見方すると3次元立体の情報を平面上の2次元データに符号化し変換するとともに、この符号化データを3次元立体像に復元再生するものですある。具体的には、ライトフィールドカメラにより3次元の光景は撮像素子上に記録されるわけであるが、記録された符号化データは立体情報そのものであるから、ここから計算処理によって、レンズによるものと同様に任意の焦点、任意の被写界深度の2次元像を切り出すことができるし、3次元的な奥行きも知ることができる。
こうした方法は、これまで完成した像としてフィルム上に記録したものを、そのまま電子的に取得すると云ったデジタル画像パラダイムからの脱出である。すなわち、取得するのが電子的なデータであれば処理可能で、対象が完成された像である必要なく、いろいろな要素を含んだデータのかたまりを取得し、必要な形に演算処理すればいいと云うパラダイムに移行し始めたと考えることができる。ライトフィールドはその一つの例である。
本講演では、ライトフィールドカメラとライトフィールドディスプレイを紹介して、その方法論や可能性そして考えられるアプリケーションについて論じていく。
難易度:中級程度(大学院程度、ある程度の経験を有す)

フレネルゾーン開口によるレンズレスライトフィールドカメラ技術

(株)日立製作所 中村 悠介
従来のレンズレスカメラ技術は、撮影画像の現像処理に重い計算が必要であった。そこで我々は、外側ほど間隔が狭くなるFZA(Fresnel Zone Aperture)を画像センサー直前に配置する構成により、従来比1/300の低演算負荷かつ撮影後の容易なピント調整を可能とするレンズレスライトフィールドカメラ技術を開発した。本講演では、撮影原理、ノイズ低減方法、プロトタイプによる撮影結果およびリフォーカス・距離計測結果についても紹介する。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

シングルピクセルイメージングとその応用戦略

大阪大学 水谷 康弘
シングルピクセルイメージングは、空間分解能を持たない光センサーでイメージングを実現する方法である。構造化された照明光を用いて、相関計算や予測計算を取り入れることで画像化している。広帯域性や高感度特性という特徴を有しており、それらの特徴を利用した応用例が多数報告されている。本講では、シングルピクセルイメージングの基本原理の紹介と分類および最新の応用例とともに応用戦略を紹介する。
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1コース/税込)
一般 協賛・後援団体/出展社 月刊オプトロニクス
定期購読者
月刊オプトロニクス
定期購読同時お申込み
シニアクラブ会員 学生
¥13,000 ¥10,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥3,000

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2018年11月14日(水) 13:00-15:55 会場:6階 第一会議室
【-OS-2 コース】 ゆらぎ・散乱における高分解能イメージング技術

補償光学の原理と応用

自然科学研究機構 国立天文台 早野 裕
補償光学は天文学の分野だけでなく、様々なイメージングの分野で広く応用ができる。特に、観察対象(物体)とイメージングデバイスとの間にある光学系や伝搬媒質による結像性能の劣化が問題となる場合は、大きな効果をあげる。本講演では、まず、観察対象が天体、イメージングデバイスは望遠鏡及び観測装置、伝搬媒質が大気という天文学用補償光学の基礎を概説する。続いて、天文補償光学の現状・成果、及び開発中のシステム、将来計画について紹介をする。さらに、補償光学の応用例として、自由空間光通信、顕微鏡などをはじめ、様々なイメージングシステムの特徴を示し、システム検討や設計をする場合の留意点について説明する。
難易度:入門程度(大学一般教養程度)

散乱媒質の背後の物体を透視する相関イメージング

宇都宮大学 武田 光夫
屈折率ゆらぎ媒質を通したイメージング技術は天文学、生物学、医学など広い分野の共通基盤技術として重要性を増しつつある。本講演では、補償光学による波面補正が困難な強い散乱性を持つ媒質(例えば、すりガラスや光拡散板など)の背後に隠された物体の3次元像を散乱光の空間コヒーレンスや光強度相関情報から透視再現する相関イメージング技術について紹介する。補償光学がマクロな空間構造を持つ波面乱れを可変鏡で「補正」するのに対して、相関イメージングはミクロな空間構造をもつ位相乱れに対して「不感」なイメージングを波動場の相関演算により実現する。
難易度:初級~中級程度(大学3、4年次の知識で理解できるところと大学院修士レベルの内容が含まれる)

ディジタル位相共役鏡による高分解能イメージング

神戸大学 的場 修
近年、位相変調型空間光変調素子などを用いて波面を変調し、散乱体内部において回折限界以下の集光スポットを形成する技術や散乱体によって乱された波面を補正し、高分解能なイメージングを行なう技術が提案されている。また、たたみ込みニューラルネットワークなどの学習を用いて散乱体によって変調された画像識別や画像復元なども行われている。本講演では、これらの散乱体における様々な取り組みを概観するとともに、波面計測と位相変調型空間光変調素子を組み合わせたディジタル位相共役鏡について紹介し、その応用例として散乱体による波面歪みをダイナミックに補正し、高分解能光コヒーレンストモグラフィーに応用した研究を紹介する。
【講演内容】
-波面変調を用いた散乱体応用
-位相共役鏡の原理
-ディジタル位相共役鏡
-高分解能光コヒーレンストモグラフィー
難易度:初級程度(大学専門程度、基礎知識を有す)
受講料(1コース/税込)
一般 協賛・後援団体/出展社 月刊オプトロニクス
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シニアクラブ会員 学生
¥13,000 ¥10,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥7,000 ¥3,000

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お客様のご都合による受講解約の場合、10/15までは受講料の50%、10/16以降につきましては受講料の全額を解約金として申し受けます。

※学生料金:
個人もしくは学校からのお支払いで、30歳未満の方が対象となります。

[ 特定商取引法に基づく表記 ]

岩根 透

(株)ニコン

映像 第二開発部 技監補

3D Volume Image Reconstruction in Space, Using Combined System of Light-Field Display and Aerial Imaging Device,IDW,2016
Light-field display combined with aerial imaging by retro-reflection (AIRR),OSA Imaging and Applied Optics、2016
High-resolution 3D light-field display,SPIE Newsroom
http://spie.org/newsroom/6623-high-resolution-3d-light-field-display

京都大学理学部宇宙物理学科卒

中村 悠介

(株)日立製作所

研究開発グループ 光応用システム研究部 主任研究員

2002年 大阪大学 基礎工学部 電子物理科学科 卒業
2005年 大阪大学大学院 基礎工学研究科 修士課程修了
2005年 株式会社日立製作所 入社(現職)
光ディスク信号処理、Computational Photographyに関する研究に従事
2014年~2015年 米国 アリゾナ大学 光科学部 客員研究員
<受賞歴>
2015年 International Symposium on Optical Memory 2015, Program Chair Award
2016年 International Workshop on Image Sensors and Imaging Systems, Best Poster Award
2017年 日本光学会 光設計研究グループ 光設計優秀賞

水谷 康弘

大阪大学

大学院 工学研究科 機械工学専攻 准教授

1999年4月大阪大学 大学院工学研究科 原子力工学専攻 博士前期課程修了.
1999年 松下産業機器株式会社産業機器開発センター
2003年 東京農工大学 工学府機械システム工学科 教務職員
2009年 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部 講師
2014年 JST/ERATO 美濃島知的光シンセサイザプロジェクト・サブグループリーダー(継続中)
2015年 大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻 准教授(継続中)
2015年 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部 客員准教授 (継続中)

早野 裕

自然科学研究機構国立天文台

先端技術センター 准教授

1995年に博士(理学)を取得。2001年まで情報通信研究機構で地上衛星間レーザー光通信のための補償光学システムの基礎開発に従事した。その後国立天文台に移り、すばる望遠鏡のレーザーガイド星補償光学系を開発してきた。2015年8月からTMTの近赤外線撮像分光装置IRISの開発に参加し、日本が担当する撮像系開発チームを取りまとめている。

武田 光夫

宇都宮大学

オプティクス教育研究センター 特任教授

電気通信大学卒業(1969)、東京大学大学院工学系研究科(物理工学専門課程)修士課程(1971)、博士課程(1974)修了(工学博士)。 キヤノン株式会社勤務後、1977年に電気通信大学に着任。専任講師、助教授、教授を経て2012年に電気通信大学名誉教授。宇都宮大学オプティクス教育研究センター特任教授を経て現在、同客員教授.専門:光計測、結像理論、情報光学、統計光学などの光工学。フンボルト賞(ドイツ政府フンボルト財団)、ガボア賞(SPIE)、ヴィクラム賞(SPIE)、応用物理学会「光・量子エレクトロニクス業績賞」(宅間宏賞)、精密工学会・吉澤賞を受賞。SPIE、OSA、応用物理学会の各フェロー

的場 修

神戸大学

大学院 システム情報学研究科 教授

1996年3月大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻修了(博士(工学)取得)。同年4月東京大学生産技術研究所助手。1998年9月より1年間アメリカ,コネティカット大学B. Javidi研究室客員研究員。2002年9月より神戸大学工学部助教授。2009年4月に神戸大学大学院工学研究科教授に昇進。2010年4月から神戸大学大学院システム情報学研究科教授。SPIE Fellow, 2008年IEEE Donald G. Fink Prize Paper Awardを受賞。