ICOTフォーラム2月定例会を行いました(2/26)。浜松ホトニクス総合展に行ってきました(2/27)。

ICOTフォーラムは2000年6月に活動をスタートした光技術とビジネスの勉強会です。スタートした頃はWDMフォーラムと言う名前で、通信バブル崩壊の直前で、会員数も100社に達する勢いでした。
その後バブル崩壊を経て、通信以外のジャンルも扱うようになり今の名前に落ち着きました。ICOTとはInformation-Communication and Optical Technology の略で情報通信と光技術全般についての勉強会と情報交換会を続けてきました。現在は平成大不況の真最中でこの際、任意団体からNPO法人に衣替えをし、もう少し幅広い活動を行うことにし、先週26日(木)に開催した2月定例会で会員各位の了解をいただきました。新NPO法人では、我が国が有する光技術に関するアイデア、ノウハウ、教育システム、生産技術、デバイス技術およびそれらを有する人材や企業を結集し、グローバルかつ自由な視点で我が国のこれからの光技術開拓と光ビジネス戦略を考え、幅広い活動を展開していくことが取り決められました。本件についてはもう少し煮詰まったらその時に詳細をご紹介したいと思います。

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<定例会の懇親会風景>

翌日27日(金)は先日の本ブログで紹介した浜松ホトニクスさんの総合展「PHOTON FAIR 2009」に行ってきました。その日の朝のテレビが「牡羊座は本日良き日!」(筆者の生まれた日の星座)と言っていた通り、浜松に着いてみると浜松ホトニクスの方にお迎えいただいた上、浜松名物の鰻をご馳走してもらうことになりました。さすが今流行りの「偽装うなぎ」とは大違いでその味の美味しいこと、美味しいこと。(思い出してもゴックン!ご馳走様でした)
会場の「アクトシティ浜松 展示ホール」のフロアは、①浜松ホトニクスと光の現在、②光半導体デバイス、③光検出器・光源(電子管)。④光計測システム、⑤レーザと光制御技術、⑥ナノホトニクスの6つに加えて「光産業創成大学院大学」の展示エリアに分けられており、それぞれの説明担当のかたは見学者への対応に大忙しの様相でした。ちょっと覗いた講演会場も満員で熱気ムンムンでした。浜松ホトニクス社が如何に光技術を大事にし、真剣に取り組んでいるかに加え、ナノの世界から核融合発電のようなビッグプロジェクトにいたるまで将来どこに進んで行こうとしているのがよく分かる素晴らしい展示会でした。浜ホトさんを定点観測することで弊社の進むべき方向も見えてくるような気がします。

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<展示会場風景>

(追伸)最初のブログで今年はレーザー50年と言っていましたが、筆者の思い違いで来年が50年の年になります。慎んでお詫び訂正いたします。

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現状維持志向は悪化を辿る!?

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<社告>4月の特別セミナーの概要が纏まり、弊社のホームページが更新されました。
レーザー特別セミナー
レンズ特別セミナー
光ファイバ特別セミナー
その昔、社員に週1回位のペースでメッセージを発信していた時期がある。
仕事の改善や改革に対する取り組みについて、発信したのが以下のメッセージである。
『ある書物によると、「態度と結果の法則」を次のように説いている。改善・改革に対する態度を5段階に分け、その結果を考えてみると次のように言える。
第1段階.(態度)黙って何もしない。何も変えない。→(結果)急速に悪くなる。
第2段階.(態度)現状を維持しようと少しは努力する。→(結果)徐々に悪くなる。
第3段階.(態度)現状よりは少しはよくしようと思って改善の努力を続ける→(結果)やっと現状維持
第4段階.(態度)現状より数段よくしようと、強く意識して改善の努力を続ける→(結果)少しはよくなる。
第5段階.(態度)現状を否定して従来と違うやり方を何通りも考えて、十分考えてまた十分検討し
て、達成の日時や度合いを決めてから実行に移す→(結果)格段によくなる。』

現在の弊社を取り巻く経済状況を考える時、第5段階の態度で臨んで、やっと第4段階の(結果)「少しはよくなる」程度であろう。最低でも第4段階の態度以上でないと、会社は今の状況下で生き残っていけない。
追伸)にもちょっと追伸で触れた日経新聞の「私の履歴書」(鳥場博通氏)には共感できる言葉が多い。昨日(2/23)の記事では「店の魅力、商品の魅力、人の魅力」が如何に商売にとって大切かと言う事を教えられる。オプトロニクス社に当てはめていえば「会社の魅力、メディアの魅力、人の魅力」を高めることが求められているということだ。そして尚且つ「努力や魅力の基準値を高める」ことに務めないと本物にならないとも説いている。

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浜松ホトニクスがPHOTON FAIR 2009(2/26~28)を開催

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地方に本社機能を置いたまま成長してきた企業は立派だと思う。地方の工業化を促進し、都市間の経済的アンバランスを解消しようとした田中角栄元首相の日本列島改造論にも拘らず、全国に張り巡らせた高速道路および新幹線など新たな交通網のお陰で、皮肉なことにかえって東京一極集中化が進んでしまった。弊社が大阪に拠点をおいて月刊オプトロニクスを始めた1981年は、住友電工、日本板硝子、三菱電機、パナソニックなどの企業が挙って関西にあった光関連部門を関東地区に移転しはじめた頃である。オプトロニクス誌もそれに歩調を合わせて1982年には東京に本拠を移さざるを得なかったのである。
 今回紹介する浜松ホトニクスは本社機能を浜松に置いたまま、世界的な光関連企業に成長を遂げている数少ない企業の一つである。海外の展示会等に行けば「Hi! This is HAMAMATSU!」という元気な英語が飛び交っているのを聞いたことのある人も多いだろう。
 その浜松ホトニクスが来週の26日~28日の3日間、浜松駅に隣接している「アクトシティ浜松 展示イベントホール」で『PHOTON FAIR 2009 浜松ホトニクス総合展』を開催する。同社が創業以来一貫してテーマに掲げてきた「光で何ができるか」を示すために製品展示・講演会・技術セミナーが行われ、5年後、10年後のロードマップが示される予定だ。内容が盛りだくさんなので下記Webサイトで詳細をご確認の上、行く日時の狙いを定め、事前登録されることをおすすめする。
http://www.photonfair.jp/
(個人的には2/26の昼間会長のお話はお薦めです。落語家顔負けの軽妙洒脱なお話が聞けるはずです)
<弊社のPR>
OPTRONICS World 2009は4月にパシフィコ横浜で開催されます。こちらの事前登録も受付中です。
http://www.optronics.co.jp/le/
http://www.optronics.co.jp/lens/
http://www.optronics.co.jp/fib/

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OPTRONICS TODAYについて

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OPTRONICS TODAY とは弊社が無料で希望者に配布している「社外報」のようなもので、収録内容は月刊オプトロニクスのダイジェスト版+弊社の商品PR誌といったところです。
昨年まで毎月発行していましたが、景気の悪化に伴い今年から隔月刊にすることにしました。以前は私自身で前書きを書いていましたが、最近は弊社のA君やY女史が書いてくれています。社内の人たちが日頃どんなことを感じているかが分かって面白いので、時々皆様にも披露させていただくことにします。以下はOPTRONICS TODAYの1&2月号の前書きです。
<OPTRONICS TODAY 今月のメッセージ>
 漢字の熟語や四文字熟語。正解を書くことはなかなか難しい。一国の首相たる存在の、その国語教養にいっとき耳目が集中した。言い間違えではない、明らかな無認識。まさにマンガ的で国民の失笑をかったが、今度は国会答弁で漢字の読みを正しく発音したら会場がドッとどよめいた、というなんとも寒い話で“品定め”に落ちがついた。
 わが国の若年層の学力低下が問題になって久しい。中学2年生(数学)で勉強に高い自信を持つ子供の割合が、日本は世界の最下位(2007年)と発表されるや、「ゆとり教育」の見直しと学力テストが復活した。どうにも場当たり的な発想がちらついてならない。
 人に備わる躾も品性も、おおよそ三世代経て自然のものとなると昔は言われたものだ。まして教育は100年の計。このスピードと激動の世界で、100年のスパンでものを考えることは不可能に近い困難さがつきまとう。しかしこれを50年更に25年、10年に落とし込んでいってはどうか。根本土台の教育理念と教育観には充分な議論と日本的編集が不可欠だ。
「1800円 パソコン」の報を目にした。インド政府がIT教育目的にこの超低価格パソコンを開発し、普及させるという。自国の経済成長率を5%台に持ち上げ世界成長0.5%を睥睨するインドは、その急成長に伴い教育水準の底上げにも必死の構えがうかがえる。政策の今後の成果をみまもりたい。そしてこの大胆にして意表をついたインド人の発想の根本を考えてみるのも、あながち無駄なことではないような気がする。

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レーザプロセス技術実用化セミナーを4月に開催

1月16日の本ブログで「レーザプロセス技術」について書きましたが、同書をテキストにセミナーを開催します。4月22日(水)~24日(金)にパシフィコ横浜でレーザーエキスポEXPO2009が開催されますが、初日の4月22日に月刊オプトロニクスの特別セミナーとして開催いたします。
講義は2部構成で第1部の「レーザプロセスの基礎とプロセス用各種レーザの特性」では、物質によるレーザ光の吸収と熱拡散/プラズマの生成とレーザ光の吸収/熱処理プロセス/光化学処理プロセス/レーザアブレーション/気体レーザ/固体レーザ/高出力半導体レーザ/ファイバーレーザ/フェムト秒レーザ/光高調波の発生についての講義があります。
第2部の「レーザプロセスの実際とその応用」ではレーザ加工機構/熱処理プロセス/光化学処理プロセス/超短パルス処理プロセス/レーザプロセスの新しい展開/レーザ同位体分離についてです。
講師は前回紹介済みの永井治彦氏です。
■日時   2009年4月22日(水) 14:00~17:00 
■会場   パシフィコ横浜アネックスホールのF205
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■主催   月刊OPTRONICS
■募集定員  60名(定員になり次第締切)
■テキスト  「レーザプロセス技術―基礎から実際まで―」増補改訂版<2008年12月 オプトロニクス社より刊行 定価4,200円(税込)>
■受講料  ・月刊OPTRONICS定期購読者 18,900円(テキスト、税込)  ・一般 30,450円(テキスト、税込、月刊OPTRONICS1年間定期購読含む)
★早期割引  2009年3月19日(木)までにお申込いただくとお得な早期申込割引を適用いたします。
・月刊OPTRONICS定期購読は18,900円⇒14,700円(テキスト、税込) 
・一般 30,450円⇒26,250円(テキスト、税込、月刊OPTRONICS1年間定期購読含む)
■ 参加申込 下記のWebサイトをご覧いただき詳細ご確認の上、サイト内のお申込フォームよりお申込ください。
https://www.optronics.co.jp/seminar/process/

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光学薄膜技術と小檜山光信さん

弊社から刊行している書籍の中で、(株)テックウェーブの小檜山社長に書いていただいた「光学薄膜の基礎理論」と「光学薄膜フィルターデザイン」という2冊は実務的でとても読者からの評判が良い本です。
小檜山さんとは不思議な縁で、筆者は20代の頃大阪で、小檜山さんのお父様が経営されていた会社に営業担当として出入りしていたことがあります。たまたま「小檜山(こびやま)」という苗字が印象深かったので、ご本人に「実は随分昔大阪時代にお世話になった人に同じ苗字のこんな人がいましたが—–」と聞いてみたら「それは父です」という返事が即座に返ってきた。その会話を契機に小檜山さんには妙に親しみを感じ、現在まで親しくお付き合いしていただいています。
 名前の話のついでに、レーザーの発明期以来現在までレーザー研究の第一人者として我が国をリードしてこられ、昨年の文化功労者に選ばれた霜田光一先生はご自身のことを「名前を読んで通りのごとく“光一”筋( ひかりひとすじ)でやってきました」とおっしゃっています。然すれば差し詰め薄膜研究の第一人者の小檜山光信さんは“光信”(ひかりをしんじて)薄膜研究をやってこられたといったところでしょうか。ついでに私事をいえば私の祖母は“光”(こう)と言う名前で、長女の母親は“光枝”(みつえ)といいます。筆者は直樹という平凡な名前ですが、「光→光の枝→真直ぐな樹」という時間の流れで考えたら、筆者が光の仕事をしていても当たり前だと思いませんか?
話を戻して、この小檜山光信さんが国際技術士事務所の主催する実践のための基礎講座シリーズの中で「光学薄膜技術の基礎講座」を講義されることになりました。日時は2009年 3月19日(木)の午後1時から5時の予定で小檜山さんの出番は1時45分~5時の予定です。場所は東京・竹橋の「ちよだプラットフォームスクウェア」で参加料は1万5000円で、オプトロニクス社も後援しています。
今回の講義では「光学薄膜の現場技術を中心とした実践的なデータ、ノウハウを分かり易く、感覚的に理解できる講座」を企画されたそうで、初学の技術者はもとよりベテランの技術者の方にも有用な薄膜技術のエッセンスを易しく講義してもらえるそうです。
IT/デジタル時代において先端技術を単に追いかける事も必要ですが、実践的な基礎知識をもう一度見直すことにより、新発見、新発想を創出することも重要で、第一線の薄膜技術者の方から、中間管理職、経営者層に至るまでの幅広い参加者を募っています。3月19日の全体の予定や講師の略歴、講演内容などをパンフレットをご覧のうえ関心のある方は下記をクリックして、iTECフォーラム事務局まで直接お申し込み下さい。
http://www.optronicsjp.com/attchmt/iteckisokouza.doc
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OBN協議会とICSAが共催で「光空間通信フォーラム」を3月10日に開催

OBN協議会ICSA が共催で「光空間通信フォーラム」を来月10日に開催します。
光空間通信のことを英語ではFree-Space Optical (FSO)communication と言っていますが、日本語では「光空間通信」以外に「光空間伝送」と呼んだり、「光無線通信」と言ったりしています。OBN協議会の正式名称は「高速光空間通信網推進協議会」(英語名 0ptical Beam Network Promotion Council)、ICSAの正式名称は「光無線通信システム推進協議会」(英語名 Infrared Communication Systems Association)で、前者は「光空間通信」を後者は「光無線」を団体名に使っています。参考までにGoogle(G)とYohoo(Y)を使って検索件数を調べてみたら、本日時点で「光無線」(G;342,000件、Y;156,000件)、「光無線通信」(G;281,000件、Y;8,270,000件)、「光空間通信」(G;269,000件、Y;8,320,000件)、「光空間伝送」(G;59,200件、Y;649,000件)と言う結果でした。それぞれのサイトの検索アルゴリズムが違うので、個々には大きく差が出ているところもありますが総合的には大差がないでしょう。
以前は「光ファイバー通信」に対応するのが「光空間通信」で、「無線通信」に対応するのが「光無線通信」というように言われた時もありましたし、漫然と到達通信距離のニュアンスで言われた時もあったようです。最近はどちらかと言えば「光無線通信」のほうが一般的に使われているようです(筆者はOBN協議会の幹事を仰せつかっているので、やや残念ですが、そうかと言って用語統一されたわけでもありません)。これはきっと一般の人に「空間」通信より「無線」通信のほうが耳慣れていて分かりやすいからかもしれません。
前書きが冗長になりましたが、この二つの団体が毎年1回共同で開催しているのが掲題のフォーラムです。今年のフォーラムのサブタイトルは「光無線通信技術の新たな応用に向けて」となっており、総務省などが後援しています。会場は東京神田の学士会館で3月10日(火)の午後1時から5時まで時間帯で、光無線通信の高速化、可視光の新たな利用技術、光無線と電波無線の融合などの新たな技術・応用について、それぞれの牽引者が後援をされる予定です。また団体・企業等による展示も行われる予定で参加費は無料となっていますので、関心のある方は是非早めにお申込されるほうがいいと思います。
詳細はhttp://www.obn.ne.jp/をご覧の上お申込下さい。
http://www.obn.ne.jp/img/forum_2009.pdf
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以前のフォーラム会場風景

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昨日開催された「光エレクトロニクス産業の最新市場動向セミナー」と「第2回シリコンフォトニクス技術フォーラム

 昨日はオプトロニクス社主催のセミナーと光協会主催のフォーラムが開催されましたが、筆者はフォーラムのほうに出かけたので、わが社の最新市場動向セミナーについては担当者(宇津野)に様子を聞いてみました。
「未曾有の世界同時不況の中、光産業のこれからはどうなるのか、不況にも負けない有望な分野はどこか、受講者はそのあたりに興味を持ち、不安感とともに厳しい表情で真剣に聞いておられました。光分野に関連する5つのシンクタンクの講師の方々からは明快な答えが出ていたとは言えませんが、今後のとるべき方向を示唆する何がしかのヒントは与えられたように感じました。」とのことでした。因みに講師陣は野村総研、富士キメラ、矢野経済、三菱総研、情報通総研という企業から出ていただきました。
なお本セミナーはオプトロニクスの1月号の関連行事として行いましたので、そちらも是非お読み下さい。
 いっぽう光産業技術振興協会「第2回シリコンフォトニクス技術フォーラム」のほうは、参加料が無料だとは言え、140名を超す参加者が集まって、講演会、懇親会ともに大変な盛況ぶりでした。この種のフォーラムはシリコンフォトニクス研究者だけが集まってシーズ話に始終するのが殆どですが、今回のフォーラムはシリコンフォトニクスを利用する立場にあるユーザーサイドの技術者がそれぞれの期待を講演されていたので、聴講している我々も先端技術を身近なものとして捉えることができました。これについて同協会の小谷専務理事は、「技術開発・研究開発というものは常に応用場面を想定することが大事だと考え、“シリコンフォトニクスへの期待”というタイトルでそれぞれの立場から話していただきました。」とコメントされていました。
フォーラムの内容は米国光協会(OIDA)のCEOのMichael Lebby氏が米国の状況を話され、我が国の講師陣は配線、コンテンツ制作・伝送、超大容量ネットワーク、ハイエンドサーバ、車載の立場からそれぞれの期待を話されました。
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シリコンフォトニクス技術フォーラム講演会場
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懇親会で挨拶をされるMichael Lebby氏
追伸)日経の「私の履歴書」はいつも愛読していますが、今月のドトールコーヒーの鳥羽名誉会長の話は毎回感動ものです。本日のセールスの話には泣かされました。

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編集長の今月のコメント(2009年2月)

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編集長 川尻 多加志

今月号の特集は,東京大学・ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構長でいらっしゃる荒川泰彦教授にナノフォトニックデバイスの最新動向を切り口とした特集を企画していただきました。
特集総論で荒川教授が指摘されているように,ナノフォトニックデバイスはエネルギー効率が高く,地球環境に優しいグリーンIT社会実現の担い手として発展することが期待されている今注目のデバイスです。今回の特集では量子ドットレーザや量子カスケードレーザ,単一光子発生素子,さらにフォトニック結晶やナノプラズモニクス,スピントロニクスを用いた期待の光デバイスに関する最新の研究成果を,この分野のトップランナーの方々に紹介していただきました。
なお,たまたま偶然なのですが,連載「21世紀を切り開く機能性単結晶の基礎と応用」でも今月号は「フォトニック結晶ナノ共振器を利用した光と物質の相互作用制御」を取り上げていますので,こちらも併せてお読みいただけたらと思います。
ノーテルが破産法の適用を申請して経営破綻しました。同社はITバブル時代には時価総額が2,500億ドルを超え,市場でも高いシェアも誇っていました。ところがバブル崩壊後,800ドルを超えていた株価は何と4ドルにまで急落,95,000人もいた従業員はたったの2年で三分の一に減ってしまいました。
その後の経営は一進一退という感じだったそうですが2007年後半以降再び業績が悪化,さらにリーマン・ブラザース破綻に端を発した金融危機が追い討ちをかけ,資金調達が不可能となって経営破綻してしまったということです。企業が競争で淘汰されるのは仕方のないことですが,今回の金融危機の実体経済への深刻な影響を見ると,無秩序・無責任に暴走した金融資本主義の罪の深さをつくづく感じます。
米国のオバマ新政権が打ち出す大型財政出動の効果に期待する声も大きい一方で,他力本願ではなく我が国自らがどうするのかが重要なわけですが,政局優先で国会が機能不全に陥っている今の状況を見ていると,その危機意識の低さに不安を感じざるを得ません。
ところで,ウォン安,円高でいま韓国にブランド品などを買いに行く人が増えているそうです。日頃は格差社会を嘆いて派遣切りを糾弾するマスコミは,その一方でブランド品がお買い得と盛り上げ,現地で買い物に勤しむ日本人を面白可笑しく取り上げる。職を失った人との間に存在するこの格差をどう感じているのだろう。格差社会肯定派に寝返ったのでしょうか。よく分かりません。
日本で得たお金は日本国内で,それも国産品を買ったほうが景気対策や雇用対策になるのではないでしょうか。政府が打ち出した定額給付金など役に立たないと言いますが(そういう面もあるのかも知れませんが),ではどれだけの人が受け取りを拒否するのでしょう。興味深いところであります。

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「光学素子と機構の検査技法」でノウハウを伝承する。

今から14年前の1995年に「光学素子と機構の検査技法」という書籍を刊行した。著者の井上弘氏はかつて富士写真光機株式会社(現/フジノン)に在職され、そこでは複写機、現像機、撮影機、内視鏡光源装置などの設計の仕事に従事されていました。一連の仕事は光学と機械の融合であり、光学設計者、機械設計者、光学部品製作者、金属加工者、電気技術者といった技術者や技能者が協力しないと成り立ちません。当初は門外漢だった井上氏は、このような職場環境下で実技の仕事をしながら悩み、考え、資料を収録し、理解を進めてこられたそうです。当然のことながら現場で学ばれた多くのことは井上氏の中にノウハウとして蓄積されました。
そもそもノウハウとは国際商業会議International Chamber of Commerce(ICC)によれば、「産業目的に役だつある種の技術を、実際に応用するために必要とされる秘密の技術的知識、経験またはそれらの集積」をいい、普通は伝承することを拒んだり、あるいは伝えようと思っても科学的に整理しながら記録を残すという作業はたいへん根気のいることです。井上氏はご自身の経験を基に、日夜苦労している次世代の技術者に、無駄の苦労をしないで本来の仕事あるいは次のステップに邁進することを願って本書を執筆したと語っておられます。
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初版より14年が経過した今でも本書は色あせることなく貴重な内容となっていますので、井上氏に無理をお願いし、増補改訂を加えていただき、先頃その第一分冊「光学材料・素子編」が発行されました。残りの第二分冊「機構部品編」、第三分冊「製造管理・規格編」も3月と5月に刊行予定ですので関係者各位には是非お読みいだたきたく、お薦めいたします。
詳細目次は下記をご覧下さい。
http://www.optronics.co.jp/books/store/?mode=search&pattern=detail&catid=&kindid=&itemid=20169&kword=

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