名演説の条件(久野税理士メルマガより)

今月から月に1回ペースくらいで、弊社の顧問税理士の久野幸一税理士のご許可を得て「久野会計メールマガジン&ニュース」から面白かった記事を転載させていただくことになりました。
評価が高く最近英語学習のテキストなどにも使われているオバマ大統領の演説についてのお話です。

名演説の条件

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 首題のタイトルで、1月27日の朝日新聞にコラムニストの天野祐吉氏がコラムを書いています。
 オバマ新大統領の就任演説を起草したのが27歳のコピーライターだッたとか言う話もありましたが、印象に残る名演説であったと思います。
 天野氏は、人々を動かすのは「書かれた言葉」でなく、「語られた言葉」なのだとしており、「文字」ではなく、「声」なのだと書いている。
 コラムの中で、「イエスの説得術」という本を紹介している。その説得の秘訣は、①圧縮せよ、②シンプルであれ、③くりかえせ、④誠実さを示せ、の4点にあるといってる。
 演説の原稿を作るに当たって、①から③までは訓練すすれば誰でもある程度のレベルまでは到達が可能と思われますが、④の誠実さはその人の全てですから、なかなか難しいところがあります。
 麻生首相は、その地位に着くまでは、自分の言葉でしゃべっていましたが、首相になってからは失言が相次ぎ、官僚の原稿を読むようになって、またその発言に注目が集まるにつれ、その人格というか誠実さの程度が透けて見えるにしたがって、情けない状態になってしまいました。
 天野氏はコラムの最後に、オバマさんの就任演説を、ブッシュさんが、日本の首相が読んだらどうなるだろうか? 言葉には、とりわけ語られる言葉(生身の声)には、その人の日頃の行き方(生き方?)が、隠しようもなく映りこんでいるからこわいと結んでいる。
※(生き方?)は管理人が勝手に加えました。最後に久野税理士の似顔絵マンガは良く出来ていると思いますが、ご本人があまり気乗りでなかったので、久野税理士の名誉のため筆者と一緒に旅行した時のスナップを下に掲載しておきます。

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Photonics West 2009盛況報告

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先週の土曜日にアメリカから戻ってきました。前回のブログで書いたとおり、何とか現地から速報をしようと思ったのですが、久しぶりに提携先のPhotonics Mediaのトム・ローリン副社長や主催者SPIEのピーター・ハレット氏と旧交を温たり、展示会の閉館時間後にある連日のパーティで飲みつかれ、そこに加えてインターネットの環境がもう一つ良くなかったこともあり、ブログを発信できませんでした。ゴメンナサイ!
開催前日の搬入日に会場入口に行くと、なんとそこは昨年と全く同じ装飾が施してありました。日本では毎年デザインを変えるのが通例ですが、こんなところにも無駄を省く主催者(アメリカ人?)の合理性を垣間見ました。前回の本ブログの写真と比べて見てください。
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Photonics Westの開催地サンノゼが中心に位置するシリコンバレーでもサンマイクロ社やテキサスインスツルメンツ社の人員整理などで他の地域同様、経済状況は深刻ですが、この展示会を見る限り健全に成長を続けている光産業展示会そのものという感じす。出展社の数は前年同様1100社でしたが、展示来場者数は昨年の17440名より多い17903名で、会場内は人でごった返していました。
今日見たPhotonicsのWebサイトには次のように書かれています。経済状況と光産業への関連性についてはCautiously optimistic(慎重ながら楽観的)というのが会場内で耳にした一つのフレーズだとのことです。わが社のスタンスも今のところCautiously optimisticで行きたいと思っています。
会議と展示会の詳細は前述のとおり梶岡様がしてくれますので、そちらに委ねますが今回の参加を通じて私自身が勉強したことも少なくないので折り触れお話したいと思います。
全く別の話題になりますが、サンノゼで乗ったタクシーの運転手は黒人で、被っていた野球帽にはオバマ大統領のバッヂを付けたオバマ帽でした。オバマ大統領の話をすれば上機嫌でアフリカン・アメリカンの喜びぶりは相当なものです。何でもその帽子は姪っ子さんがニューヨークでわざわざ買ってきてくれたものだそうです。話も運転手さんが一方的に弾んでタクシーの降り際には、オバマバッヂをプレゼントしてくれました。(尤もその分チップを弾んでおきました。帰りサンフランシスコ空港で売ってるかチェックしましたが未だ見かけませんでした)
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帽子の後側
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もらったOBAMA大統領バッヂ
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Photonics社のトム・ローリン副社長と弊社取締役国際部長柴崎
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SPIEのピーター・ハレット氏
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<弊社ブースでは英文ビデオを流し、オプトロニクス社の展示募集のPRにつとめました>

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SPIEとPhotonics Westについて

SPIEとは1955年に米国において設立された光学関連の国際学会で、Society of Photo-Optical Instrumentation Engineers という学会名の頭文字をとったものですが、世界中にSPIEという略称が定着してしまったので、1981年に正式名称をThe International Society for Optical Engineeringに変更した後も、SPIEという名称を使っています。現在米国西海岸の最北部の州であるワシントン州のBellingham(ベーリンガム)に本部をおいています。ベーリンガムはイチローの所属するマリナーズがあるシアトルよりもっと北でもう少しでカナダという位置にあります。
弊社はそのSPIEと20年来の友好関係にあり、現在SPIEの刊行物の日本における販売代理を行うと共に弊社で翻訳し日本語版の出版も行っています。
そのSPIEの主催するPhotonics West 2009が来週、1月24日から29日まで米国カルフォルニア州San Jose(サンノゼ)において開催されます。ということで来週は筆者もサンノゼに出かけますが、現地からブログをお届けできるかどうかちょっと心配です。
Photonics West 2008
ところでPhotonics West 2009のホームページのトップページの動画を是非ご覧下さい。英語でしゃべっているからそう感じるのかもしれませんが、ハリウッド映画の予告編のように垢抜けしてスマートだと思いませんか?こういうセンスは弊社も少しは見習いたいところです。
Photonics Westの会議テーマはオプティックス、レーザー、バイオメディカルオプティックス、オプトエレクトロニクス部品、イメージング技術等で、展示会も年々大きくなってきており、昨年は1100社が参加していました。経済環境が一変した今年はどんな様子かじっくり観察してきます。Photonics Westの参加報告は例年オプトロニクス誌の3月号あたりでグローバル・ファイバオプティックス社の梶岡博氏にしていただいています。今年の3月号にも詳細な報告を載せる予定にしていますので是非ご覧下さい。
それでは行ってきます。

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FOE2009が東京ビッグサイトで開催中!

昨日21日(水)から明日23日(金)まで、東京ビッグサイトで第9回ファイバーオプティクスEXPO(FOE)が開催されています。主催はリードエグジビション(株)で月刊「オプトロニクス」も特別協力誌として参加しています。光通信の国際的な専門展として定着し、多くの関係者が足を運んでいます。前評判では昨今の景気の影響を受け今年は寂しかもしれないということでしたが、駆け足で会場を見た感じではそれなりに賑わっていました。初日の賑わいは主催者のホームページに速報が掲載してありますのでご覧になってください。下の写真は本日2日目の会場風景です。
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出展各社の戦略製品はオプトロニクス1月号にて紹介していますのでそちらをご覧下さい。会期中は弊社のブースで光関連書籍を特別割引で販売していますので是非お立ち寄り下さい。
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会場内では NPO法人高度情報通信網推進協議会が主催している『情報配線技術フォーラム2009』も併設されており、第47回技能五輪全国大会の「情報ネットワーク施工」職種の予選会や、第46回技能五輪全国大会のメダリストによる模範演技などもあり、なかなかの活況ぶりでした。
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3月8日は光の日!?日本学術振興会光エレクトロニクス第130委員会が「光の日」公開シンポジウムを開催

日本学術振興会の光エレクトロニクス第130委員会は、平成18年3月に3月8日を『光の日』とすることを決め発表しました。光の科学技術を研究している方たちが、光に感謝し、敬意を示し、かつ親しみと愛をこめて、決めたということです。3月8日を選んだ理由は光の速さが真空中でほぼ3×10の8乗m/sであり、フォトンは吸収されない限り休むことなく走り続けるからだそうです。
光の速度はあのガリレオさんでさえ計れなかったほど速く、1983年になってようやく国際度量総会において299792458 m/s(ほぼ3×108m/s)と定義されました。因みに長ったらしく覚えにくいこの数字は語呂あわせで「憎くなく(29979)女御や(2458)」と覚えるそうです(にょうごをどこかの国の総理のようにおなごと読めば間違いますのでこの点は要注意)。我々は昔「1秒間に地球を7回半回る速さ」と教えられました。
日本学術振興会の光エレクトロニクス第130委員会では、この3月8日の記念日行事として、毎年3月8日の近辺に「光の日」公開シンポジウムを開催しており、今年は下記の要領にて3月9日に森戸記念館(写真)にて開催されますのでご興味のある方は文末のアドレスにお問い合わせください。
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日時: 平成21年3月9日(月)10:00-17:35
会場: 森戸記念館 第1・第2フォーラム(毘沙門天前を小路に入り30m)
東京都新宿区神楽坂4-2-2(tel:03-5225-9211(財)科学技術振興会)
プログラム内容:
0. 10:00-10:05 委員長 後藤顕也 挨拶
1. 10:05-11:05 田中邦麿(帝京平成)「光ディスクのデジタルアーカイブ」
2. 11:05-12:05 市原 裕(ニコン)「露光技術の進展と将来」
(昼食)
3. 13:15-14:15 馬場俊彦(横浜国大)「フォトニック結晶スローライト技術の進展」
4. 14:15-15:15 春名正光(大阪大)「光コヒーレンストモグラフィーの進展」
(休憩)
5. 15:35-16:35 笹川智広(三菱電機)「レーザーディスプレイ」
6. 16:35-17:35 矢部 孝(東工大)「太陽光励起レーザー」
(懇親会(17:45-19:20):2F 第1会議室)
*当日プログラムの一部が変更となる場合があります。
主催:日本学術振興会 光エレクトロニクス第130委員会
参加費:無料(ただし、懇親会参加者(2000円を予定))
定員:170名(講演予稿集および座席は先着順)
問い合わせ先:日本学術振興会研究事業課 重春直弘 jigyouka06@jsps.go.jp

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21世紀は光とシリコンの時代

標題は今から丁度10年前のオプトロニクス1999年2月号に掲載した東京大学の荒川泰彦教授へのインタビュー記事の見出しです。この記事の中で荒川先生は「21世紀のエレクトロニクスを考えると、情報ネットワークと人間との融合が様々な形で重要になってきて、そのような社会を実現するために光とシリコンをベースとした新しいデバイスが必要になってくるであろう」と述べられています。
ご存知の通りシリコンは地球上には豊富に存在する無害な材料で、値段も安いので既に電子デバイスや半導体デバイスにはシリコンを材料とするものが数多くあり、シリコンフォトニクス・デバイスの出現で光デバイスと電子デバイスの完全融合が図られるので、現在では荒川先生の予見通り世界中で活発な研究開発が進められています。
 当然我が国でも色んなところで研究が進められていますが、その一つとして(財)光産業技術振興協会のシリコンフォトニクス・ブレークスルー技術委員会が2月5日に開催する「第2回シリコンフォトニクス技術フォーラム “シリコンフォトニクスへの期待”」があります。
フォーラムでは産学官連携の立場から、シリコンフォトニクスへの期待を、コンテンツ、ネットワーク、サーバー、そして、自動車に至る各応用分野の第一人者が述べることになっており、参加者がシリコンフォトニクスを活用した新しい製品イメージをつくるための技術討論の場を提供することを目的として開催されます。冒頭に紹介しました荒川先生は当日「閉会の辞」をされる予定です。参加は無料ですのでご興味のある方は下記をクリックしてお申し込みされたらいかがでしょう。http://www.oitda.or.jp/main/data/silicon.pdf
当然オプトロニクスでも2007年11月号でシリコンフォトニクスを特集で取り上げています。
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参考までにその号の編集長のコメントを下記に掲載します。
<オプトロニクス2007年11月の編集長のコメント>
 LSIにおける金属配線の限界を突破するとして光配線が注目を集めています。金属配線で特に問題とされているのが信号の遅延。速く送れないのですから,例えばコンピュータの処理速度を速くすることもできません。一方,光なら高速・広帯域伝送が可能ですから,この二つを融合すればスーパーコンピュータ等の処理能力は格段に向上するはずです。
 代表的な光デバイスである半導体レーザは化合物半導体で作られています。一方のLSIはシリコンで,二つの異なる材料のデバイスを一緒に作れるプロセスがあれば問題を解決できると期待されているのですが,これが非常に難しい。近年注目を集めているシリコンフォトニクスは,まさにこれを実現しようというもので,内外で研究・開発が活発に行なわれてきました。
 昨年9月,インテルはカリフォルニア大学サンタバーバラ校と共同でハイブリッド・シリコン・レーザの開発に成功したと発表して注目を集めました。何せ半導体業界における『巨人』インテルです。金属配線の限界を問題視していた同社では,これまでにもその解決のためにシリコンフォトニクスに関する研究・開発を進めてきました。2004年には1GHz以上の帯域幅を持つシリコン光変調器のデモに成功して,翌2005年にはシリコン変調器を用いて10 Gb/sデータ転送を実現,またシリコンで光増幅を行なってラマン効果によってチップ上で連続発振が可能なレーザを開発し,2006年にはシリコン・ゲルマニウム光検出器のデモにも成功しています。最近では40Gb/s動作のシリコン変調器も発表しています。
 同社が昨年開発したハイブリッド・シリコン・レーザは,インジウム・リンをベースとした利得材料をシリコン導波路上にボンディングしたもの。利得材料の上にプラス電極一つと,その両側に二つのマイナス電極を形成して,電圧をかけるとマイナス電極からプラス電極に電子が流れ,半導体格子内の正孔と再結合して光子を発生,光子はその真下にあるシリコン導波路上に入り,この導波路が共振器になるという仕組みです。
 ボンディングには酸素プラズマを用いて,シリコンウエハとインジウム・リンベースのウエハ表面に薄い酸化膜を形成させ,これが接着剤の役目を果たすというもので,ボンディングの正確な位置合わせが不要で,低コストの量産型製造プロセス用いることができるということです。
 これまでの研究を発表した時点で,既に同社は相当のパテントを押さえていると思われます。シリコンフォトニクスの研究は日本でも行なわれてきましたし,これからもさらに活発化すると思われますが,欧米では最先端のCMOSラインを共同利用ファンドリとして投入する体制も整えつつあるようです。日本にも戦略的な取り組みが求められています。今月号の特集はシリコンフォトニクスの研究・開発の最前線を取り上げました。
編集長 川尻 多加志

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ノーテル・ネットワークス社が破産手続き

光ビジネス関係者の中では先週発表されたカナダノーテル社の破産手続きの話題で持ちきりであった。
ノーテル社といえば設立が1895年にまで遡る名門企業。世界第2位の通信機器メーカーで、かつては時価総額2500億ドル超(ITバブル時)、従業員32000名(2006年)を誇るカナダ最大の多国籍企業であった。
同社は光ファイバ関連の通信機器に早くから注目し、2000年における北米の光通信機器のシェアは38%にも達していた。その後のITバブル崩壊から金融危機の深刻化、1月14日の破産手続きに至るまでの経緯は下記サイト等に詳しく書かれている。
http://blog.h-h.jp/investnews/2009/01/16/nortel-files-for-bankruptcy/
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090115/322869/
ノーテル社ホームページ
ノーテル社日本語ページ

<PR:弊社の光通信関連書籍>※クリックをすると説明がご覧になれます。
光配線実装技術ハンドブック
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光通信技術ハンドブック
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ファイバー光学の基礎
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レンズ辞典&事典とYahoo百科事典

だいぶ以前からオプトロニクス社から掲題の「レンズ辞典&事典」を出版しようと取り掛かっている。弊社では毎年春に「レンズ設計・製造技術展」を開催しており、沢山の方に来場していただいているが、そのような関係者の方々のためにも、今年の春には何とか紙媒体も出版したいと考えて作業をすすめてきた。先行公開版としてWebサイトにも一部掲載している。
辞典項目は約900を予定しており、最低限の数式や図表を含み、簡潔にキーワードが説明される。事典項目は約200で、重要なキーワードを1~2ページ割いて丁寧に説明する。またWeb版の事典では、本では実現できない動画等も掲載する。というメディアミックスを考えているが、ここにきてYahooから「Yahoo百科事典」なるものが出現した。昔小学館から出版された「日本大百科全書(ニッポニカ)」をベースに最新のデータに更新したデジタル版百科事典である。YahooとしてはWikipediaの昨今の一人勝ちを意識して立ち上げたものと推測されるが、これが中々の代物で使い勝手もよろしい。「Yahoo百科事典」の検索画面で「レンズ」で検索をかけて見たら383項目がヒットし、それぞれ丁寧な解説がついている。
当然のことながら弊社の「レンズ辞典&事典」の企画内容にも影響してくることなので、中身を吟味して急いで出版計画の手直しをする必要が出てきそうだ。アナログとデジタルの狭間にいる今時の出版社、雑誌社は兎にも角にも「自分の首を絞める新企画」を立ててチャレンジしていくしか生きる道は無さそうである。
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レーザプロセス技術

先日も触れたが、今年はレーザー発明50周年にあたるので、レーザーが社会に露出する機会も増えるものと思われる。一般の人が普段目に触れることができるレーザー応用としては、CDやDVD、光ファイバ通信、レーザーポインター、バーコードスキャナ等の情報分野に限られているかもしれないが、実際にはレーザーを使った近視矯正手術、歯科治療、皮膚治療などの医学応用から、非破壊検査、レーザー走査顕微鏡、レーザー分光などの計測応用、レーザー加工、レーザー溶接、レーザーマーカーなど工業分野ではそれこそあらゆる所でレーザーが利用され、物質の処理を行っているといっても過言ではない。
このような物質処理はレーザーの指向性、単色性、エネルギー密度を利用して行われているが、これをレーザープロセスと呼び、レーザープロセスは熱処理プロセス、光化学プロセス、レーザーアブレーション、レーザー同位体分離等に分類される。
レーザープロセス技術と実用化応用については2000年に弊社から「レーザプロセス技術」という解説書を刊行し好評を博した。しかしながら初版から年月も経ち、その間に技術も装置も随分進歩を遂げているので、増補改訂を加えることになった。著者の永井治彦氏は三菱電機(株)で長年にわたりレーザー研究に携わられており、その間の知見を土台に集大成した増補改訂版となっているので関係者は是非お読みいただきたい。
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著者の永井治彦氏は1968年に九州大学修士課程を終了後、同年に三菱電機(株)中央研究所に入社。各種レーザーとその応用に関する研究・開発・事業化支援の業務に従事された。1975年工学博士。2004年に退社され、現在は東洋精密工業(株)の技術顧問である。

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シンドイと思ってから。息があがってから。

「シンドイと思ってからの頑張りが一番大事」。
これは私が高校時代に通っていた体育教師の教えである。体育教師はこうも言っていた。「シンドクなるまでの運動は準備体操と思え」。私が通っていた大阪府立八尾高校の教育理念は「質実剛健」「文武両道」「自力学習」で、勉強にも厳しかったが、体育については特に厳しかった(因みに同窓会最高顧問は「塩爺」こと塩川正十郎氏)。
冬の体育の授業といえば、グラウンドをただ走り続けるだけで、偶に鉄棒の授業があっても試技に失敗をしようものなら、「グラウンド1周」が命ぜられた。1周した後、再トライしてできなかったら「もう1周」という具合で、出来るまで厳しく走らされた。反抗期にも拘らず命ぜられるままに黙々と走っていたのは「シンドイと思ってからの頑張りや、息があがってからの訓練持続が心肺および骨肉形成に一番重要なことである」ということを教えられ、自分でもそう信じていたからだと思う。
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その後年を重ねるにつれ、この言葉の本当の意味は「心」にとってこそ重要な言葉と思えるようになってきた。競争に負けたり、失敗したり、裏切られたり、切り捨てられたり、罵倒されたり、心がくじけそうになる度にこの言葉を支えにして何事もやってきたように思える。そして「本当に強い心をつくるために、今この試練があたえられているのだ」と積極的にシンドイ事や苦労と対峙できるようになってきたように思える。
インターネットが普及して、今や出版・雑誌業は構造不況といわれ、加えて100年に1度の不況といわれるこのシンドイ時代にオプトロニクス社はどう対処していくか。今こそ体育教師の教えを守り、しっかりと大地に足をつけ前を向いて粘り強く進んで行く覚悟である。

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